アームヘッド、マキータファイナルバトル
- yosidagumi2025
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「殺人スクール水着だ!殺人スクール水着が出たぞ!」「マキータ!気を強く持て!スクール水着にされてしまうぞ!」「ごめんヒレー・・・。俺はもうだめみたいだ・・・」「マキータ!!!」悲劇!人々を次々と呑み込む殺人スクール水着!
2016-09-07 20:36:51「来たか・・・。アイリーン、いやエクジコウ」「・・・なにを考えている?ムスタング」「人類を救うにはこれしか無いんだぞ。追憶の神徒、殺人スクール水着しか」ムスタングの悲壮な決意!
2016-09-07 20:39:17首のない天使は手を叩きながら笑った。「よくやったものだ、・・・なあマキータ・テーリッツ。・・・つぎはおまえだ」俺は目を見開いた、血塗れのゲイボルグがライトスタッフに貫かれて倒れていた」俺は思わず後退りする。「おいおい逃げるのか?仇は討たなくても良いのか?それとも俺が怖いのか」
2016-09-07 23:07:25怖いだと?俺はもう一度血塗れの天使を見た。「怖くなどない俺はおまえを倒す!」声は震えていた。「勇敢なことだ、しかし悲しいな。身体は正直だな」俺は後退りをやめていない。「このセイントメシアが貴様を葬るのだ、名誉に思うがいい」セイントメシアはライトスタッフを引き抜いた。「死ね!」
2016-09-07 23:12:00「ハァーッ!ハァーッ!」夢か・・・。なぜ今になってこのような夢を見るのだ?「どうしたの?」雪那が俺に声をかけた。「起こしてしまったのか?すまない」「・・・どんな夢を見てたの?すごいうなされていたわよ?」「・・・昔のことさ。強敵に殺されかけた夢」「ふーん、そいつは父さんより強い?」
2016-09-07 23:16:41「・・・」まさかその本人だと言うわけにもいくまい。「・・・幸太郎の方が強いよ、ずっとね」俺がそう答えると雪那はベッドの上で身体を起こしたまま少し考えてからこう返した。「なら安心しなさいな、きっと今なら勝てるわよ」「?」「あんたが父さん以外の相手にそうそう負けることはないわ」
2016-09-07 23:19:47「・・・そうか?」「そうよ、次に会ったらぶっ倒してあげなさい。それにあんたなら父さんにだって・・・いやなにを言わせるんだい!」「いや雪那さんが勝手に・・・」「もう寝る!」そういうと雪那は横になり押し黙った。俺はしばらく壁を見つめていた。「・・・あいつに勝つ。・・・勝ちたい」
2016-09-07 23:22:51新訂光皇歴2060年のヘブンはレインディアーズをもとにしたオーダー・オブ・ヘブンによって守られていた。俺はすでに90さいに近づき、未だにアームヘッドに乗れているのは奇跡に近かった。あるいはアームヘッドに乗っている故か。ここまで生きているのは。そんな俺が最後に持った望み。
2016-09-07 23:28:11そんな望みはマタヌイでもマクータでも叶えられまい。・・・あるいはエクジコウでも。エクジコウ、・・・アイリーン・サニーレタスは出会った日に俺に正体を明かした。彼は言った。「私がお前から友人と娘を奪ったのだ。いつでも後ろから狙って来い」その言葉に不思議な真実味があった。
2016-09-07 23:30:53「・・・もっとも俺は黙って殺されはしない。俺には望みがあるからな」アイリーンは無邪気に笑い、さあ狙えとばかりに無防備な背を向けた。彼はレインディアーズにもっとも貢献した一人だった。一度も彼の背を狙わなかったのはなぜか幸太郎を思い出したからに違いない。アイリーンはもういない。
2016-09-07 23:33:42「どうしたんですの?私に負ける前にボケられたら困りますわよ」後ろから声がした。俺は椅子に座ったまま、後ろを振り向いた。「ミザリー・・・」彼女は俺と雪那の養女になった人間型ファントムだ。「・・・あなたの願い叶うチャンスをあげましてよ?」ミザリーは不敵に口を歪ませた。「・・・?」
2016-09-07 23:38:51「わたくしは勝ちたいですもの、勝ち続けてきたあなたに・・・」・・・俺の願いを叶えようとしたものは・・・もっとも恐ろしい怪物だったのかもしれない。
2016-09-07 23:40:41トンドルを滅ぼしたのは巨大なアームヘッド、惑星そのものであるアームヘッドだった。だがそれは俺にとっての最後の戦いの始まりに過ぎなかった。
2016-09-07 23:43:27ゾディアーク・アナザーエイジは信頼のおけるアームヘッドだ。ダークサードが最終反乱で喪われて以降、俺はこのアームヘッドに乗ってきた。俺とアナザーエイジはトンドルの近くを"飛んで"いた。アームヘッドは長い歴史の末に宇宙戦闘能力を獲得していた。もっとも星と戦うなんてしていないが。
2016-09-07 23:48:27・・・見えてきた。いやその表現は正確ではない。ヘブンにいるときからそれはすでに見えていた。惑星型ファントム、パープル・アップル。リズ連邦が残した遺産のなかでもっとも大きく最悪のものの一つだ。まさか実在していたとは、リズそのものよりも巨大に成長したそれは再び故郷に舞い戻ったのだ。
2016-09-07 23:52:25人造アームコア製造計画、自然アームコアに依存せずアームヘッドを量産することが可能になれば帝国にたいして圧倒的に有利になれる。だがそのための施設を作るのに地上は狭すぎた。宇宙に飛ばした建造用ファントムに宇宙空間で建造させたのがこのパープル・アップルだ。しかし計画は大きく遅れた。
2016-09-07 23:55:51なぜならばその機能を満たすためには施設をより大きくより時間が必要だった。リズも帝国も滅び、本来の存在理由を失ってからも歴史から姿を消していたそれは小惑星帯で不気味な生長を続けていたのだ。そして完成したのだ。なぜ帰ってきたか?その理由を知ってゾッとした。材料が必要なのだ。
2016-09-07 23:59:13