【ヨモツバース】イクターナル事変
「───だって」 「なんか、今までのフィーネからは考えられない言葉だな。普段はもっと突っぱねるクセに」 「さあね。人の流行が代わる代わる変わるように、僕達も変化することがあるってことじゃないのかな」 「それはイニティウム、お前もか?」 「・・・そうだね、ヒャルキー」
2018-04-01 20:18:46【現世界平定指数:0.00921】
【現世界平定指数:0.00482】
【現世界平定指数:0.00150】
【現世界平定指数:0.00086】
【現世界平定指数:──────】
かくして、時固保持錨イクターナル人創神化計画はここに打ち止めとなった。 「留まりたい」という願いは、世界が許してくれなかった。 時間は止まらない。行く川の流れは絶えずして、というやつだ。 何もかもが、保持し、止まり、留まりいくことを許されない。
2018-04-01 20:38:15そうあってもいいという者がいた。 そうあってほしくないという者がいた。 何もかもが変わる中で、しかし世界の法則だけは歪められずにいた。悲しい事に。 受け入れるしかない。 受け入れて、前を向くことを余儀なくされる。なんとまぁ、ひどい事だろうね。
2018-04-01 20:38:15認めて進むしかない。止まることのない時間を嘆き、帰ることのない過ぎ去った過去を思っても、しかし現在を見つめろと今は言う。 変えられぬ過去を背負うくらいなら、選べる未来を見るしかないと。ただひとつの選択を顧みるよりも、無限にある選択肢を掴めと。 それは、どうしようもなく、真理だ。
2018-04-01 20:39:17「君はこれでよかったのかい?」 訊かれた言葉に、静かに頷く。 「しょうがないさ。こうして進むしかないんだ。諦めるよ」 「潔いな。モテるよ君」 「モテるも何もあるかよこんなとこで。それにこれが二度目の挑戦だったんだ、潔くもないよ」
2018-04-01 20:40:39「三度目は、ないのかい?」 「・・・『二度あることは」 「『三度目の正直』だぜ?」 「そこら辺適当だよな人って」 「それ私も今まで52万回くらい思った」
2018-04-01 20:40:39「じゃ、これは君に返そう。私の宝物庫に入れておきたいくらいだけれど」 「残念ながら私物だ。それに渡す気はさらさらないんでね」 「・・・それじゃあまた、会う時まで」 「あぁ。また『お祭り騒ぎ』の時に会えたら、な」
2018-04-01 20:43:59渡された錨を担ぎ、手を振るそいつに振り返す。 お祭り騒ぎの終わり。名残惜しさを、振る手に握りしめて。 「良い夜を、良い夢を。また、明日。」
2018-04-01 20:44:42了