マーサと仲良し家族

自分向けの夢日記。
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にゅい @lanuit2012

20時半すぎに眠剤を飲んで、22時くらいに横になったはず。5分以内に眠ったと思う。目覚めて2時過ぎ。「疲労し過ぎている時は短時間で目覚めてしまう法則」だ。またちょっと面白い夢をみたので、自分向けに書き留めておこうと思う。今はこれが唯一、自分の感性への信頼の回復方法だと思うから。

2018-06-01 02:28:24
にゅい @lanuit2012

今回の夢の話をするには、夢の中の設定を先に説明しておいたほうが話がスムーズだと思う。舞台は某国(明言されなかった、たぶん架空の国だ)国境近くにある人口の少ないアメリカの村。数年前に大規模な原子力事故があって、多くの人が親や子を失った。その傷は色々な形でまだ生々しく残っていた。

2018-06-01 02:33:02
にゅい @lanuit2012

原子力事故というのも表向きの理由で、そこには公表されない何かがあった。といっても陰謀論の類でなし、実は秘密の核兵器開発施設があったというわけでもなし。ただ、各省庁の言い訳の辻褄合わせが上手くいかなかったから「それは機密」で済ませた、ってレベルのもの。非常に脇が甘かった。

2018-06-01 02:39:22
にゅい @lanuit2012

舞台がこうだから当然、夢の中の登場人物は全員アメリカ人。夢の中にはマーサと呼ばれる母親役の人がいて、事故で両親や家族を失った子供たちを6~7人は養っていた。子を失った親はたくさんいたから、事故で親を失くした子どもを引き取った人は、マーサ以外にもたくさん居て、互いに助け合っていた。

2018-06-01 02:42:47
にゅい @lanuit2012

たぶん政府から補助金でも出ていたんだろう。私たちは特にアルバイトなどする必要もなく、学校に通うことが出来ていた(あんな人口の少ない村にどんなアルバイトがあったかもあやしいし)。食料衣服その他に困ることもなかった。下は6歳、上は19歳くらいまで、6~7人がマーサのお世話になっていた。

2018-06-01 02:45:51
にゅい @lanuit2012

さて、やっと人物紹介。マーサは扱いの難しい子供を多数抱えている保護者らしく、多少は怒りっぽいものの、2秒で怒りを忘れるという美徳を持っている人で、しかも子供たちを楽しませたり、笑わせたりするのが、とっても上手だった。子供好きでも、子ども嫌いでもなかったけど、愛情は感じられた。

2018-06-01 02:50:33
にゅい @lanuit2012

19歳の長男役はリック。端正な容姿だったけど、いつも神経質そうな表情をしている繊細な青年だった。彼は事故で真ん中の弟を失くしていた。なんでも事故の際、高速で飛来した破片が運悪く弟の胸を直撃したとか。表向きはそういう理由で、実は秘密があったようだけど、誰もそれには触れなかった。

2018-06-01 02:56:06
にゅい @lanuit2012

多かれ少なかれ、マーサのもとで暮らす子供たちには色々事情があって、本人が話したがらないことには触れないのが暗黙の了解だった。この家の明確なルールはみっつで、「自分のことは自分でやれ」「働かざるもの食うべからず」「マーサの言うことに口答えしてもいいけど従うこと」だった。

2018-06-01 02:58:25
にゅい @lanuit2012

生き残ったリックの弟はエド。10歳前後で顔に幼さが残っていたけど、察しがよく、利発な少年だった。血の繋がりがあるのは、この2人だけ。マーサに子供がいたのかどうか、それは誰も詮索しなかった。ただ、マーサはもう20kgは痩せたほうが健康にいい、というのは子供たち全員の一致した見解だった。

2018-06-01 03:01:59
にゅい @lanuit2012

私はべスって呼ばれていたから、たぶん本名はエリザベスだったんだろう。でも皆もマーサも、ただべスとしか呼ばなかったから、私も本名やファミリーネームは気にせず、今はマーサが自分の母親なんだと思うようにしていた。子供たちの中でも、マーサに一番口答えしていたのが、私。

2018-06-01 03:05:16
にゅい @lanuit2012

私たちの村は海から結構近かったから、新鮮なお魚を安く手に入れることができたし、リビングとダイニングを繋ぐ間の空間には大きな水槽があって、たくさんの(食べる用の)魚が泳いでいた。一番魚をさばくのが上手だったのはリックだった。丁寧で繊細な作業をやらせたら、彼の右に出る者はいなかった。

2018-06-01 03:07:19
にゅい @lanuit2012

ソフィーは11歳の病気がちな子で、事故のショックで、当時の記憶をほとんど失くしていた。だから、彼女はよく警戒線をくぐり抜けて(彼女は抜け道をよく知っていた)、事故現場の一番はずれ、自分の家があったところを見に行っていた(そしてよくマーサに叱られていた)。裁縫の得意な子だった。

2018-06-01 03:14:03
にゅい @lanuit2012

本編はようやくここから始まる。べスがあまりに何度も、事故現場へ行くのをやめようとしないので、私たちは一度、ちゃんと許可を取って事故現場に行って、ソフィーの気が済むまで見させてあげよう、という話になった。マーサが全ての決定権を握っていたわけではない、彼女は民主主義を尊重していた。

2018-06-01 03:20:52
にゅい @lanuit2012

軍用とか化学防護の施された車と何度かすれ違いながら、一家を乗せた車は現地に着いた。車の中で騒いでいた子供たちは、現地に近づくにつれ静かになっていった。それはそうだ、全員がここで誰か大切な人を失くしている。私は両親も親戚も全員失くした。車の中で騒いでいたのも空元気だったのだ。

2018-06-01 03:23:37
にゅい @lanuit2012

現地に残されていた一番生々しいものは、たくさんの人影だった。広島の原爆にちょっとでも詳しい方なら「人影の石」というものをご存じだろう。ああいうものが、街のあちこちにあった。ソフィーは、かつてそこに家があったはずの場所をじっと眺めるだけで、ただの一言も発しなかった。

2018-06-01 03:25:56
にゅい @lanuit2012

ここからがマーサのえらいところで、帰りの車ですっかりふさぎ込んでしまったソフィーのために、マーサは市場へ車を走らせ大量の食材を買い込み、皆が大好きなピザを作ろう、と言った。料理に没頭させて私たちの気を紛らわせようとしてくれていると分かっていたから、私は改めてマーサを好きになった。

2018-06-01 03:36:03
にゅい @lanuit2012

料理の最中、リックとエドが言い争いを始めた。リックが叫ぶ。「だって、あいつは俺の腕の中で死んだんだ!」しん、と静まり返るキッチン。いつもこういう場をとりなしてくれるマーサはお隣に調味料を借りに行っている最中。たちまち、場の空気は緊迫気味になった。リックとエドの秘密が垣間見えた。

2018-06-01 03:38:18
にゅい @lanuit2012

私は静かに言った。「二人とも手が止まってる。エド、いい子だから野菜の皮剥きを続けて。リック、あなた以外の子がお魚をさばくといっつも小骨が残るんだから、お願いね。」それでその場は収まった。私は下手な手つきですごい量のベーコンを刻み続けていた。そこで目が覚めた。

2018-06-01 03:41:02