- kosn_ninja
- 1275
- 8
- 0
- 0
【リンタローはフトン斬りを覚えた】「ありがとうございますぅ…」村人たちが礼を言った。「→『粗末な村だ』」「リンタロー!はっきり言い過ぎ!」あるはざがたしなめた。「いえ、その通りです。私たちはイルマシティから逃げてきました。荒れ地の生活は苦しいですが、あそこよりマシです」9 #enjRPG
2018-06-08 22:24:17「イルマシティ?」村人たちはイルマシティの名を聞いた途端に悲しげな顔になった。「ここより北に、イルマシティがあります。そこは七本槍の一人、美のイルマが管理してる街です」「→『七本槍!』」「僕たちは七本槍を倒すために旅をしてるんだ。イルマシティに行かないと」10 #enjRPG
2018-06-08 22:28:13「イルマシティはひどいところです」「そんなにひどいの?」「あの暴君は自分の美しさが何よりも好きなのです。行けばわかりますよ」そう言って、村人ははるか先を指さした。その先には、街の影が小さく見えた。「旅の幸運を祈ります」リンタローとあるはざは、村人たちと別れた。11 #enjRPG
2018-06-08 22:33:40「イルマシティか。荒れ地で生活するよりも、街で暮らしたほうがいいと思うけどなあ…」あるはざがひとり言を言った。数時間あるき続けると、二人はイルマシティにたどり着いた。高層ビル群が立ち並ぶ、文明的な街だ。 12 #enjRPG
2018-06-08 22:38:17「わあ!すごいね!ラスベガスみたいだ!」あるはざがはしゃいだ。リンタローとあるはざはイルマシティに入った。街の中は静まり返っている。通行人は一人もいない。「とにかく七本槍について聞いて回ろう」「→『そうだね』」二人が一番近くの雑貨屋らしき店に入ろうとした時だった。 #enjRPG
2018-06-08 22:41:45「ただいまより、美のイルマ様の野外パレードが始まります!」スピーカーから声が街に響いた。「え?パレード?」あるはざが疑問を口にだした。すると、リンタローたちの側の雑貨屋から、人が飛び出してきた。 14 #enjRPG
2018-06-08 22:45:10雑貨屋だけではない。ショッピングモールから、そびえ立つビル群から、立ち並ぶ民家から、大量の人が出てきて道路の脇に並びはじめたのだ。「え?なになに?どゆこと?」二人は道路の真ん中で困惑するしかない。「おい、お前たち!」道路の脇に並んでいる人々のうちの一人が呼びかけた。15 #enjRPG
2018-06-08 22:48:53