- yozakura_V_C
- 884
- 4
- 0
- 0
間違いなくモモチくんだ… 安堵感が体中を包み込む。 私はカレの腰に手を回した。 「でも、ちゃ~んとオレのこと見つけてくれたコトは、誉めてあげないとね~?」 モモチ君が誉めてくれる…? 嬉しい…。
2018-07-13 22:19:17「惨めな姿。 永遠の闇に囚われちゃったのに、随分と嬉しそうじゃん。」 だって、モモチくんと こうしてずっといられるから、 すごく嬉しいよ。 見えなくても、 ちゃんとここにモモチくんはいる。 それだけですごく幸せ。
2018-07-13 22:19:51「これでアンタも一緒だね。」 そう、もう光が見えなくても、 カレが傍にいてくれることで 私を照らしてくれる。 導いてくれる。
2018-07-13 22:20:26『clinical record No.104 MOMOCHI Age:22 病名 : 眩陽炎 症状:日光に当たると体が焦げ、灰になる病。 患った者は日中での生活ができなくなるが、 その代わり闇の中での生活は ほぼ「延命」状態である。』
2018-07-13 22:21:18というわけでテーマ 「ヴォカノ×奇病🍭☀️💎👣」で呟かせていただきました~ ずっとあっためてたネタである
2018-07-13 22:24:04エーカノちゃん補足 これは死ぬんじゃなくて、ハニィとずっと一緒にいれる方法なんだよ、って考えた結果がコレ 未来の見えない今を生きるよりもエーたんにとってはずっと幸せだったってことです
2018-07-13 22:26:25モモカノ補足 同じ暗闇の中で生きて欲しくて、カノジョの目を潰しちゃった!って話です。 本当は一緒にいてもらいたくて、そうするしかなかったり
2018-07-13 22:28:21自分の身に何が起こったのか、 当時のコトはあまり覚えていない。 ただ、あの日のライブはとても盛り上がって、新曲も披露できたし、最高のデキだった。 鮮明に残るのは、会場に溢れんばかりの RAT ちゃんからの歓声。 胸が熱くなる。
2018-07-20 23:54:02ステージに上がると、ナゼかいつもアイツの姿を探すように目を配ってしまう、 意識してないのに。 確かあの日も、いつも通り発見。
2018-07-20 23:54:52ライブが終わって、打ち上げの会場に先にメンバーが向かっているとのコトだったので、 オレとアイツはゆっくり談笑しながら向かうことにした。 口に出しては言えないケド、アイツと話す時間が楽しくて、だからこそ 気づかなかった、 背後からまさか誰かにつけられていたなんて。
2018-07-20 23:56:38ドスッという音と共にオレの記憶は途絶える。 うっすらと聞こえるアイツの悲鳴、 オマエを助けないといけないのに。 フラリと倒れた体は動かない。 痛い、 その光を放つ鋭利物をオレに刺して、抜いて、刺して…。 カラダが真っ赤に染まっていく。
2018-07-20 23:58:33次の記憶では目を開けると、 まばゆい6つ光が目の前にあった。 眩しい…。 照明に照らされたオレは、 周りを大勢の人間に囲まれている。 皆、顔はマスクで隠れよく見えないが、驚いているようだった。 「信じられない… 息を吹き返したぞ…!」
2018-07-21 00:01:07悪い夢でも見ているのかと、 体を起こし、周りを見渡す。 薬品の独特な香りが鼻を刺激させる。 ココもしかして…、 オレ確か、あの時後ろから誰かに×されて…。 この辺りをグサッと…。 「え…?ウソ、なんで…?」
2018-07-21 00:02:35刺された場所に手を当てると綺麗さっぱりなくなっている。 そこだけじゃない。 もう命なんて助かるわけがないほどの惨殺を受けたオレが、 傷痕1つすら見つからない。 起き上がり、部屋を出ると その部屋の入り口には 「剖検室」と書かれていた。
2018-07-21 00:03:24その後病院で精密検査を受けたが、 体に何の異常もないと、驚きの結果だった。 医師からは助かったのは奇跡だ、と言われたけれども 正直ありえない話。 オレのカラダは一体どうなっている…?
2018-07-21 00:05:08着替える為に更衣室に入ると、大きな立ち見があったので、改めてカラダを確認する。 痕すら残っていない。 その近くに搬送時に着ていた服が置いてあり、見るとおぞましいほど血の量で真っ赤に染まっていた。 「っていうかこんな血が出たら人間なんて皆死ぬデショ…一体どうなって………ッ!?」
2018-07-21 00:07:00その瞬間、ドクンと心臓が高鳴り始め、その場にふらついてしまった。 猛烈に喉が熱くなり声が掠れる。 ?が欲しい。 たくさん、欲しい。 頭を刺激する欲望は、オレのモノじゃない、 こんなの絶対に考えるハズもないし。
2018-07-21 00:08:16更衣室の外からはバタバタと看護師が走り回る足音、 段々と近づく甘くて刺激的な香り。 「××歳女性、交通事故で右足の損傷激しく、出血多量です。」 看護師が搬送されてきた患者のバイタルや状況の説明をしているらしい。
2018-07-21 00:09:46バタン、 と扉の開く音が聞こえて、 そこに立っていたのはアイツだ。 目を真っ赤にして 涙を流しながらオレに抱き付いてくる。 オレは慌ててカノジョを剥がした、 ナゼって、 もう、 自分がオカシくなっている自覚はあったからね?
2018-07-21 00:10:58「イキナリ近づいてこないでよ。 今日は…帰ってくんない…?」 止まらない動機と渇きが浸食していく。 でも、オマエの変に頑固な所がココで邪魔をするとはね、まぁ、少しは予想してたケドも。
2018-07-21 00:12:30「どうしたの?顔が真っ青だよ…まだもしかして体調悪い…?」 「イイから!こっち来ないでくだサイ。」 「でもユゥ、苦しそうだし放っておけない…!お医者さん呼んでこようか…?」 「だから、余計なコトしないで…ッ。」 カノジョの白い腕がオレを掴み、いとも簡単にその場に倒れてしまう。
2018-07-21 00:13:10