グランクレスト大戦有志企画『SGO』「兄を探して大魔境」まとめ

つけない創作(乳酸飲料) @sousakutukeru

「ったく、お前が彼処で首突っ込まきゃもっと早く目的地についてたぜ。こんな騒動に巻き込まれることなくな！」「その文句、あと何回聞けばよろしいかしら？」「悪かったな、まだ二回目だよ」男女の言い争う声を聞きながら木陰で縮こまり、ジェーンは必死に気配を消す。#jane_sgo

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（私は空気私は空気私は空気私は空気）「ストルー！待ってよー」「わふっ」「すっ転ぶなよ！」「転ばないもん！」まだ年端も行かぬ少女と戯れるころころとした毛玉のような犬？の姿も見え、慌てて持っていた布をほうかむりにする。#jane_sgo

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女性は杖をつき、腰には物騒な銃を下げてにこにこと微笑んでいる。 男性は、洒落たコートを着崩し、結った白い髪をガシガシと掻いて地図と睨みつけていた。お願いしますこれからはいいこにしますから！あの三人と一匹を此方に寄せ付けないでください！「じゃあ、彼処の木陰で休みましょうか」#jane_sgo

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絶望した。もう腹をくくってどうにかあの三人+一匹とかかわらないように静かにしているしかない。幸い、ジェーンが先に腰をおろしているのに気がついたのか、少し離れたところに座ってくれた。小さくガッツポーズを作るのも束の間、ジェーンの服の裾が引っ張られた。#jane_sgo

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「わふわふ」白い犬らしきものがジェーンの裾にじゃれついていた。「ちょっ」小声で注意しようと身をよじれば長い三つ編みがゆらゆらと揺れて白毛玉を誘惑する「わふーっ！」「ほああああああ！」 一気に飛びつかれベロンベロンと顔を舐められた。もふい、ジェーンの目が遠くなった。#jane_sgo

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「ストル！駄目ですわよ、知らない方にご迷惑をかけては」なされるがままに顔を涎まみれにされていたジェーンから白毛玉ことストルが引っ剥がされ、飼い主の女性の腕にぴすぴすと鼻を鳴らしながら収まった。「モス訳ありません、この子が」「アッハイダイジョウブデス」「本当に？」 #jane_sgo

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「悪いな。他人に懐くようなのじゃねえんだが」男の方もやってきて手ぬぐいを差し出される。「動物には好かやすいのか？」「フツウデス」「……そうか」明らかに妙なトーンでしか発言できなくなったジェーンを男は訝しんだが深くは突っ込まなかった。人には皆事情がある。 #jane_sgo

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一方、ジェーンは最早目に見えて挙動不審になっている自分を全く制御できていなかった。何せ、彼女自身が知っているのだ。目の前の男女、それにひっついている少女を。（お父さんもお母さんもわッッッッッッかい！！！兄さんよりも若いよね！？義姉さんなんか若い通り越して最早幼い！）#jane_sgo

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必死に腰にある銃をさり気なく（かどうかは定かではないが）隠しつつジェーンは必死に平静を装う。そりゃあ平行世界の自分なんかがいるならば過去の両親がいてもなんらおかしくはないのである。遭遇したら逃げの一手と思ってもいたがこうも早く絶体絶命になろうとは。#jane_sgo

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ジェーンは家族が好きで、大事で、両親にも兄にも悪感情はない。ではなぜ、ここまで焦るのか？（気まずい！！）それだけだった。ましてや、使っている銃は元々母が持っていた物だし、全く同じ物を持っているのを見咎められたらどういう説明をすればいいのかジェーンにはわからなかった。#jane_sgo

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「おねえちゃんはどこに行くの？」義姉…エリスが顔を覗き込んでくる。ああ、この時代でも面影があるなあとか義姉さんかわいいなあという感想を必死に押し殺す。「ええっと…人を探していて…あてもなく」「お一人で？」「アッハイ」#jane_sgo

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「まあ、それはお困りでは？」「オイ、この期に及んでまだ増やそうってのか」この集団にあわや巻き込まれるかというところでファインプレーをしてくれた父に心中で感謝する。「いや、今更一人増えても同じだがな」そして再びの絶望。#jane_sgo

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「そうですわね！」「誰のせいだと思ってんだ、大体な」この流れは不味い、とジェーンは思った。説教が始まるともう本当に長いのは長年の経験で熟知している。「あっの…嬉しいのですが、先を急ぐ旅ですし足を引っ張ってもアレなのでえーっとだいじょうぶです！！」支離滅裂だった。 #jane_sgo

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「いいの？ほんとうに？」「兄にはすぐ会えるんで！たぶん！」「ま、お前さんがそういうんならいいけどな。女の一人旅だ、気をつけろよ」「ありがとうございます！！」随分と心配されているが、なんとか誘いを退けることに成功したようで胸をなでおろす。#jane_sgo

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「本当に、お気をつけて。……そういえば、お名前を聞きませんでしたわね」女は立ち上がり、微笑む。知っている笑い方だ。「私はノーラ。ノラ・フォン・ヘルダー、貴方は？」手が差し出され、それに手を重ねる。 「……ジェーン、といいます」「良いお名前ですわね、可愛らしいわ」 #jane_sgo

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「お会いできてよかったです」「そう言われるなら何よりですわ、ミス。ジェーン。……その銃、大切になさってね」「あ」バレていた。二の句を告げようとするが出てこない。「ごきげんよう、良い旅を」ノーラはお辞儀をすると、ジェーンに背を向けた。#jane_sgo

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三人と一匹が去ったあとも暫くジェーンはその場に立ちすくんでいた。が、我に返った。「……にいさんも、いればよかったのに」きっと、もっと驚いた反応が見れそうだったのに、少し残念だと息を吐いた。「……早く見つけて驚かせてあげないと！！」#jane_sgo

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ジェーン・ヘルダー HP：98（-3）＝95 SP：2 調査点：12 オプション：高品質な武具、《▲交わりの心》 #jane_sgo #GC_SGO

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「正式なプロフィールです」 #SGOキャラ紹介 【名前】ジェーン・ヘルダー 【クラス】メイジ：ウィザード 【所属】幻想詩連合 【出身時空】現代 【性別】女性 【身長・体重】157cm/乙女にも秘密が必要です 【個人使用タグ】#jane_sgo

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【パ／危機／調査点７】暗殺者の刃がキミを襲う！　名称に「武具」を含むものと使い捨てを除くオプションがあれば、身代わりとなり１つ失う。持っていなければＨＰ－１１。いずれにせよＳＰ＋５。 #グランクレスト大戦 appli-maker.jp/analytic_apps/…

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ジェーン・ヘルダー HP：95 SP：2（+5） 調査点：12（+7） オプション：高品質な武具（破壊、喪失）、《▲交わりの心》 #jane_sgo #GC_SGO

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暗いところで殺すから『暗殺』とはよくいったものである。兄の志願した先遣隊を追いかけて調査を続けているならば、必然。それはエピメテウスに近しいものになる。 #jane_sgo

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深夜、音もなく滑るように黒いフードを被った人物が入室してきた時、ジェーンはまだ夢の中であった。何の事はない、旅慣れぬ少女が一人で彷徨い歩くのは体力以上に精神力を使う。モソモソと布団にくるまり深い眠りを甘受する。#jane_sgo

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月の光で濡れた刃をぬるりと抜き放ち、ジェーンの首めがけて迷いなく其れを突き立てた。が、それは硬質な音を立てて阻まれる。「おあああああ！？なんなのよ！！」ジェーンが抱きまくらのように抱きしめていた剣は、ギシギシと嫌な音を立てていた。#jane_sgo

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二撃目を加えようと突きいれられた短剣を転がりながら回避し、ヒビが入った剣をジェーンはすばやく投げ捨てた。そして、枕の下に手を入れ目的のものを抜く。撃鉄を起こし大雑把に相手に狙いをつけ、弾倉を回す。「此方の番よ」銃爪を引き、雷鳴が轟いた。#jane_sgo