海外まなざし村、戦場のヴァルキュリア4のセクハラの描画は現実世界のセクハラを普通のもの、悪くないものだと言っているのと同じ、と主張。

・・・本当にコイツラ付き合ってらんねーな。全面戦争しか無いね、うん。

以下記事翻訳

この2018年において戦場のヴァルキュリア4のセクハラは容認できない問題だ。
By アリシア・ハディック, Tuesday, 25 September 2018 16:40 GMT

この記事は戦場のヴァルキュリア4のネタバレを含みます。

ゲーム業界は女性の描画において問題がある。近年、アサシンクリードオデッセイや（導入するには金がかかると言う、前作の忌まわしい主張をしたとは言え）、Horizon Zero Dawnやその他などで女性主人公を見始めて改善したとは言え、解決はまだ程遠い。

そろそろ発売される、性的表現をトーンダウンしたと言ったDOA6は限定版の内容がゲーム内女性キャラが性的な状態で描かれた抱きまくらと性的なマウスパッドだと発表。一方スピンオフのバレーボールゲーム、DOAXtremeでは女性キャラの水着を引っこ抜く要素がアップデートで追加された。

ビデオゲームは気持ち悪い「セクシズムの歴史」を持っておりゲーム業界は女性、ノンバイナリ、トランスジェンダーなどのゲーマーのステレオタイプな期待と一致しない人々をさらに包摂する業界を作り上げるのに失敗している。作品一つ一つだけの問題ではない。

だが、時は変わった。この年はMeToo運動の年であり、そして力あるポジションに居座る男性による虐待に対して全世界の女性が力強く発言した。

名のある政治家や有名人が己の行動に責任を問われており、大企業も毒々しい企業文化を助長させた責任を負っている。Riot Gamesでのセクシズム容疑での調査は、不正行為の容疑を認めさせ、改善を約束させた。その前でも、Quantic Dreamsはその容疑を否定しているとは言え、当社の労働環境がセクシストでレイシストであるというリポートが出ている。無数の勇気ある人々が虐待に対して強く発言したおかげで、世界規模で性非行の再検討が始まった。残念ながら戦場のヴァルキュリア4はそれに気づかなかったようだ。

ゲーム開始から数時間後、E部隊、キャンペーンで貴方が責任を持つ部隊のムードは愉快なもの。レーヌを帝国軍から開放して帝国領土に突き進んでいる。君の部隊は一時のリラックスな時間を与えられた。

レイリィ・ミラー、メインキャラの一人でグループ内のリーダー格が、幼馴染であるクロード・ウォレス指揮官と、敵に有効打撃を与えるために手榴弾に手を加える事について話している。同じく部隊内で幼馴染であるラズとカイは遠くから会話を見ている。カイの兄は軍を去り、彼のsibling※に彼の代わりに出てほしいといった。その為、カイは男性に変装し、兄の言うとおりにした。

ラズはステレオタイプなバッドボーイ。隠れてレイリィとクロードの会話を見ていると、カイが二人の間に空白があると感じる。「それは女性の感だろう」とラズは答える。カイはと突っ込む、軍内ではラズは男性として見られていると。するとラズは立ち上がり、カイの後ろに行きカイのお尻を掴む。「男がこんなピチピチな尻を持つわけがない。」、と。

※以下、翻訳者メモ。
1．siblingは兄弟を意味するが、あえて性別を伏せている。そういう言葉。

2．原文では「Kai snipes back, reminding Raz that, in the army, people see them as a man.」と描かれているが、Sisterじゃなくてsiblingを使うし、どう見てもカイ以外に男性に変装しているキャラがわからないので、不定単数とは言え、彼、彼女と言う、性別の決めつける言葉を避けるためにthemを使用したと思われる。たぶんカイを変装した女性でなくノンバイナリ、つまり女性でも男性でもない存在として自己を認識している存在として見ていると思う。
以上、翻訳者メモでした。

これが戦場のヴァルキュリア4の今後のキャンペーンの雰囲気を決定づける。個性豊かな男女キャラをこのゲームが持つとは言え、両陣営の女性は暴言を吐かれ、セクハラを受け、虐待される。このゲーム内の女性にとって、尊敬の念を持った経験/礼儀正しい接触は不可能だ。同じ舞台の隊員に痴漢されていないと思ったら、カメラワークが彼女らの部隊内での価値じゃなくて、性的価値を強調させる。どんなキャラであれ、女性の成果を褒める時、常に上から目線、つまり優越感を意識した上での親切さを見せている。「少なくとも、彼女は何かに使える。」女性の技能は絶対に男性の同格の技能と絶対に同等に扱われない。このゲームのストーリーのいたるところで、女性は人ではなくただの物取して扱われる。結局、「ジェントルマンはレディを待たせてはいけない。」

更にひどいことに、そのセクシストな行動をとった加害者は罰せられてない。この様な酷い場面が何の恥も無く何度も繰り返される。ラズが女性に対する軽蔑的なコメントに誰も驚いていないし、何事にもならずに不問となるのを許されている。

ベースに初めて到着すると、とある男が女性の海軍将校を見て、「彼女のデッキを磨きたい」と発言。コレに対する答えは「はぁ・・・やれやれ」なものでだけで、誰も「おい！それは彼女が望まない性的な接近かもしれないぞ！」とは言わない。

確かに、カイの尻をラズが触った事で、カイは後でラズをぶん殴るが、それ以外ではラズは何も罰せられていない。ラズは、クロードからも、部隊の誰からも譴責を受けては居ない。事実、この出来事は笑いに終わり、即座に忘れ去られた。非難の変わりに、この様な言動は無言で容赦され、容認されるものとして見せた。

このゲームの進行にて女性キャラは他の男性のセクシストな気まぐれのための道具に過ぎず、彼らの注意されなかったセクシストな発言も普通なものとして扱われている。

ビデオゲームは現実から閉ざされたものではない。戦場のヴァルキュリア4の脚本の問題は、そこにある。たとえそうではないと言っても、ビデオゲームは本質的に政治的なものであり、作者の政治的な傾向の影響を受けている。さらに、ビデオゲームは人の意見に影響を与えることができる。

ラズがカイの尻を触る時、ゲームはそれを画面全体で見せている。君はこう考えるだろう、この様な大事な時に、ゲームは何かを伝えようとしていると。でもそのかわり、ただその様な行為を普通なことであると見せている。「この様な行為は罰せられない。」、と。

この様な考え方はこの2018年の世界の状況では更に危険なものとなる。MeToo運動が女性がこの様な、権力ある地位を不正利用する男による労働環境内での不正に声をあげるものの、本当の改革の為の変化をもたらすには程遠い。今この時、アメリカで、政治家がセクシュアル・ハラスメント容疑持ちの最高裁判事を擁護している。この状況は、1991年での最高裁判事候補に対する容疑と気色悪いくらいに似ている。これだけ進んだとは言え、セクハラや性的暴行を行う力ある男に深刻な罰を与えるにはまだまだ程遠い。

戦場のヴァルキュリア4の様なゲームがこの様な言動に非難を含まない時、危険な先例ができてしまう。女性は男性より劣る存在で、男を満足させるためだけに存在し、女性は望まない性的な接触はむしろ受け入れるべきで、抗議すべきではないと言う考えを正当化、普通の考え方であるしてしまう。全世界でこの様な問題に光を当てたMeToo運動がのプレッシャーががあるにしても、この様な描画は女性に対する言動の変化を難しくする。

我々は一つの集団としてこの様な虐待を非難して、払いのけるために行動すべきだ。そうしてこそ、やっと物事はいい方向に変わる。

この記事への反応。

「この様なクソ記事見ると、更に買いたくなる。ありがとうVG247。」

「SJW記者は時々、本当に業界の癌になりえるよな。この記者がこのシリーズについて本当に知っていたとしたら、これが反差別で、女性を強者として見せてエンパワメントさせてる。この場面は文脈からきりはなされている。」

「読めるときに読んでみて。机に頭突きしたくなった。」