- Cristoforou
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津田塾で実施している第57回シェイクスピア学会、eduroamがあるので少しツダります。ハッシュタグは #shakestsuda にします。
2018-10-13 13:54:09#shakestsuda リア王の衣服は、"O, reason not the need: our basest beggars / Are in the poorest thing superfluous"という台詞にある必要性のテーマと強く結びついていると考えられている。実際に舞台でリア王が脱ぐ演出もある。イアン・ホルム版など。
2018-10-13 14:04:12#shakestsuda リアが服を脱ぐのはテクストに沿った演出だという説がある。ただしファースト・フォリオくらいまでは"Off, off, you lendings! / come unbutton here."のところに「服を引き裂く」というト書きがない。これは1709年に初めて近代的な作品集を編纂したニコラス・ロウがつけた。
2018-10-13 14:06:32#shakestsuda リアが服を引き裂いてしまう演出にどういう意味が付与されてきたか。王であったのに全てを失う。弱いものになる。虚飾を脱ぎ捨ててただの人間になるという解釈に結びつけられてきた。王の悲劇から万人の悲劇になるという解釈。
2018-10-13 14:09:09#shakestsuda リアが靴とかいろいろなものを脱ごうとするところがあり、『リア王』はリアが脱衣する劇だという印象を受けるのはおかしくない。
2018-10-13 14:11:13#shakestsuda "cut off my train" - trainにはおともの者という意味の他、服の裾という意味がある。リア王は周りのものがなくなるのを嫌がるところもある。脱ぎ捨てたいのに脱げない葛藤もあるかもしれない。
2018-10-13 14:12:33#shakestsuda 19世紀くらいまでには、リア王は国王のローブを着て出てくる伝統があった。劇中の大部分でアーミンのローブを着ていた(ただし、テイトなどの改作版が多かった)。
2018-10-13 14:13:43#shakestsuda 19世紀までの『リア王』。王のローブを抜こうとして周りの人にとめられ。また、ローブの下には何か着ている。トムと同じような状態にはならない。
2018-10-13 14:15:38#shakestsuda コーデリアと再会する場面では、病人のねまきのような服を着ていることが多いが、台詞では寝ている間に新しい服を着せてもらったということしかわからない。
2018-10-13 14:17:16#shakestsuda 白い服で寝台に寝ているような演出が多いが、椅子で運ばれてくるというト書き。王の服を着て椅子で運ばれてくれば、弱ってはいても王の権威を示そうという姿での登場になるかも。
2018-10-13 14:19:05#shakestsuda この頃のドレスコードでは帽子は室内でも被るものなので、剥き出しの頭が見える姿はまったく王らしくない。嵐の場面では帽子をかぶっておらず、狂気の場面では花冠をかぶっている。
2018-10-13 14:21:57#shakestsuda コメント:確かにファースト・フォリオのト書きには服脱げっていう指定はないですね folger.edu/the-shakespear…
2018-10-13 14:36:24#shakestsuda この本の著者だという紹介が。これはたいへんおもしろかったです。/岩田美喜『兄弟喧嘩のイギリス・アイルランド演劇』 amzn.to/2Ol1E16
2018-10-13 14:46:28