太田泰彦「プラナカン」読了。

和製マジョリカタイルいっぱいのプラナカン邸宅について知りたくて読み始めたのに、ノモンハン事件の辻政信がプラナカンの当主たち虐殺をしていた…ツライ。
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加藤郁美 @katoikumi

太田康彦「プラナカン」読了。和製マジョリカタイルをたっぷり貼った邸宅、プラナカン建築への興味から読み始めて、たいへん面白かったんだけれど、あのノモンハン事件の辻政信によるプラナカン当主虐殺の話がでてきて嘔吐感…ナチスがユダヤ人を虐殺してその財を奪った、その手法を真似たんだろうか… pic.twitter.com/XkOBslORVA

2018-11-11 21:38:47
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加藤郁美 @katoikumi

太田「泰」彦さんでした!申しわけありません!

2018-11-12 00:17:11
加藤郁美 @katoikumi

プラナカンは「土地の子」という意味。清代、中国人女性は国から出られなかったため、南東アジアに進出した華僑は、現地の女性と結婚し定住。その子孫をプラナカンと言い、華麗な装飾文化・食文化をもっている。あのノモンハン事件の辻政信が、シンガポールのプラナカンたちの冨を収奪することを計画、

2018-11-11 21:48:50
加藤郁美 @katoikumi

プラナカンたちから無理矢理莫大な資金を徴収したこと、さらには、家長を一人一人呼びつけ、資産を差し出すことを要求、従わないと殺害してその財を奪ったという歴史…シンガポール華僑粛清事件の虐殺の一部に、こうしたナチスのユダヤ人虐殺まがいのあからさまな「経済的」虐殺もあったとは。

2018-11-11 22:00:56
加藤郁美 @katoikumi

著者の太田康彦氏が「プラナカン」という補助線で読み解く、東南アジアの戦後史は目ウロコ。シンガポール建国の父リー・クアンユー、ASEAN創設の立役者、タイの外相タナット・コーマン。そして新たにプラナカンのアイデンティティを多様性の側面から打ち出すプーケットやジャワ島のリーダーたち。

2018-11-11 22:34:29
加藤郁美 @katoikumi

もちろん、プラナカンのアイデンティティが表に出され始めたのは、アメリカの一国主義への撤退と中国の存在感の増大という時勢と連動してる。…こういうアジアの地殻変動に備えて、日本は自社さ政権を奇貨として村山談話を出し侵略戦争にけじめをつけたのに、今さら「徴用工ではない労働者」などと。

2018-11-11 22:49:05
加藤郁美 @katoikumi

ほんとうに誰得というか、馬鹿なの死ぬのというか。…ともあれじぶんは歴史修正主義者の天下が続くうちは、いくら和製マジョリカタイルの邸宅を見たくとも、恥ずかしくってプラナカン博物館には行けないって気がするよ。

2018-11-11 22:52:16