呟怖と散文　１３

晴れ時々雨 @rio11ruiagent

愛してる、なんてとんだ野暮 いい、ぐらいにしといてよ #エロスの泪壺

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何不自由のない生活。誰にも言えない。私は死んでいる。笑いながら死んでいるのだ。 夫は朗らかに犯す。まるでそれを私が望んでいるとでも言うように、決まりきった時間に我が物顔で侵蝕する。 人形でいてはだめだ。 何重にも分厚くなった仮面をつけ、男を欲する女になる。

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目まぐるしく時が移ろう。心を残すことは殆どなく、半ば流れ作業で過ぎていってしまう。 なにか見過ごしていないだろうか。それを振り返る隙も与えず矢継ぎ早にことが起こる。 叫び出したいんじゃないの？ 誰も気づいてはくれないから、叫びだすために息を吸い込んだ。 #生首ディスコのドレスコード pic.twitter.com/vn0x1K7ea5

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今夜は星がよく見える。１つずつを繋いで新しい星座を作る。 あれはなくした本座。その隣には捨てた靴下座。 あそこのは、なんだかにゃん太郎に見えてきた。 とぼけたおめめのいたずらしっぽ、耳の先が欠けてるとこまでそっくり。 おまえはさっさといなくなって、そんなところにいたんだね。 #箱庭SF

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なぁおい知ってるか？佐々木の爺さんの親戚はなぁ、新潟で煎餅屋やってんだよ。そんでそこの倅がどうしようもない悪だったらしいんだがなんとこの度後を継ぐことになったんだってよ〜。 それ俺が教えた話じゃん… #生首ディスコのドレスコード pic.twitter.com/1GB27fOKaU

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昨日君が言った言葉が耳から離れない。 とにかくショックを受けたんだ。 僕は目眩がして立っていられなかったんだぞ。なんか腹が立ってきた。 どうしてこういつも君が言ったたった一言でこんなに衝撃を受けなければならないんだ。 なんて言ったか忘れたけど。 #おやすみ名前の知らない人たち pic.twitter.com/xUSGALnbLZ

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君をめちゃくちゃにしたい。君の意志なんか丸無視で腕を引っ張り顎を持ち上げ言う事を聞かせたい。 もしそんなことをしたら僕を許すかい？ たぶん君は思うようにさせてくれるだろう。気の済むようになすがままに。 だからしない。 僕の我儘を見透かすように微笑む君には、いつまでたっても敵わない。

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おばあちゃんは宅配の人が来ると目を閉じる。正座してじっと動かなくなる。 祖母の法要に伯母がやってきた。自分が贈った中元の品が届いたか聞いて回ると、ちょうどいつもの宅配業者が来宅した。母がメロンを受け取ると「今の人お父さんの声に似てるねぇ」と伯母が言う。 風鈴がくっきりと鳴った。

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主人は感心している。 私の城はキッチンだ。そこかしこに清潔と美が散りばめられている。もちろんすべて普段の生活で使用する。 台所仕事はどれも好き。洗う擦る拭く磨く。 一番心躍り、神聖な仕事は砥ぐことだ。職人を訪ねてコツを授かった。 一寸の乱れもない美しい刃先。 これは特別なときに使うの

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傘を突き破りそうな雨がやみ、雲が切れて光が差し込んできた。 道行く人たちも傘を畳んでどこかほっとしている。 行く先に茶色の傘をさした女性がいた。もう上がっているのにと思いながら通り過ぎるときふと傘の中を覗いた。 ざんばら髪の蒼白な女。見開いた目は黒目が点のようで、傘は古い赤だった。

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なにこれしょっぱい。 折角二人で暮らすようになったのになかなかのすれ違いで、夕食はいつも別だった。疲れているのか、作り置きしたハンバーグに彼は塩を振った。体のために薄味を心掛けていたのが裏目に出て、言い合いになってしまった。 疲れていたかった。 彼好みの食事の塩辛さに、涙が出た。

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明日はちょっと用事があるな。 君はそう言うと唇を舐めた。 知ってるよ何するか。最近できた恋人と会うのだろう。人の話も半分に、せわしなげにスマホを弄っている。 口の端に残るカフェオレの泡を今私が舐めたらどんな顔するだろう。 隣に座るやつが物騒な考え事をしてるなんて気づきもしないで。

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お隣のミユウちゃんはとてもかわいいお友達。お家はとても大きくて素敵だし犬がいる。チワワのクッキーはとてもかわいいけど吠えだしたら止まらない。 クッキーがわたしのお人形を齧った。鼻に皺を寄せて唸っている。 ミユウちゃんが指を立ててクッキーにバックと言うと部屋の隅に行ってしまった。

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それは春の昼下がりだった。 陽気に誘われ、彼女はうたた寝をしている。 暖かい風が吹き何かが唇を掠った。彼が悪戯な目をして微笑んでいる。手を繋ぎ薔薇の咲き乱れる庭園の小路を歩いた。彼の笑顔は午後の日差しで霞んでいる。 ひときわ強く風がバラを煽り、目覚めると老婆は独り、頬の涙を拭った。

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太陽があたって、花は開いてしまった。当然のことのようにそれは進んでいく。 こうなったら鍵をかけるしかない。けれど檻の中で獣が突き破ろうと暴れ狂っていて、いつまで保てるかわからない。 熟しきり腐臭を放つ果実を餌にしてそれは成長し続ける。 想いがわたしを飲み込もうとしている。 #呟怖

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視線＋吐息＋指＝わたしの温度が１℃上がる #エロスの泪壺

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いつももう一歩足りない。最後の半歩で線引されてしまう。仕方がないけどもどかしい。 あなたにとってはその他大勢なんだ。近づいたつもりでいるところにはっきりと区画される。この線は飛び越えられない、今はね。 あと４ヶ月も経てば隔たりはなくなる。その代わり毎日会えなくなるけど。 ね、先生

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暗いところで何をしてるの？ 背中を向けて何を見てるの？ 肩がくつくつ揺れている 振り返っちゃだめ 体中の皮膚が逆立って痛い 足から冷気が這い上がってくる だめだ、いけない もう遅い #呟怖

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押し入れに猫がいる。 最初は何かわからなかったけど、昨日声が聞こえた。思わず戸を開けたけど何もいなかった。 首を傾げつつ戸を閉める。しばらく経つと戸にぶつかる音がした。 がたん、どたん 開けても誰もいない。諦めて閉めようとすると重ねてある布団が小さく２つへこんだ。それが動いた。 #呟怖

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隠れんぼの鬼になった。 目を閉じて木につっぷし１０数える。 誰も返事しないので辺りを見回すとなにかおかしい。風に揺れる木の葉がピンク色をしていた。 もう一度１０数える。目を開けると木がない。足元に黄緑の若葉が生えていた。 もう一度。 ぬるい風、赤い空にささくれだったグレーの木 #箱庭SF

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あなたに出会えて良かったのかどうか。 私は変わってしまった。 雨が降ったりそれが上がって虹が出ても、何かにつけ悲しい。 会えないときは景色が色を失って、私だけ取り残され浮いているようで不安になる。 見つけてくれる？ 私がどこにいても探して欲しい。 #なまえのない恋文

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貴方に目隠しをして口づける 口がだらしなく開いて、少し震えている かわいい 「見えない」というだけで、とても素敵になる 貴方は敏感になり、わたしは痺れる 次はもっと強く 舌舐めずりする #エロスの泪壺

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余計なことばかり描き出す頭をぶち抜いた 何も考えずにただ見るだけ なんてハッピー なんてことも感じなくなった それでいい #生首ディスコのドレスコード pic.twitter.com/oaVI3MJCJC

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髪は下ろしたほうがいいのだろうか 靴は脱いだほうがいいのだろうか 口紅は拭ったほうがいいのだろうか わからない 貴方においでと云われると もう何もわからなくなる #エロスの泪壺

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変わったやつだぜ こんな姿になってもまだ見ていたいとよ どうだい、眺めは そこからだとみんなが何を隠し持っているか、よぉく見えるんじゃないか 意外なやつがおもしろいモノ隠してるんだよ #生首ディスコのドレスコード pic.twitter.com/4LkGE13ZKa

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