創作荘ラインTRPG『ソーセージ・ケイブ』シナリオ９『真冬の炎暑』セッションダイジェストその９、１０

ぞろ目の八ことマスケッター（旧1d6） @hm1d6

創作荘ラインTRPG『ソーセージ・ケイブ』シナリオ９『真冬の炎暑』セッションダイジェストその９、１０ 屍蝋のドワーフがなにを伝えたがっていたのかは不明瞭だった。それを置いて、一同は隣の部屋で世捨て人の男性に出会った。姿はドワーフに近いが非常に醜悪な容貌をしているが、実は

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彼はゴブリンとドワーフの間に生まれた人物である。正確にはドワーフの母親がゴブリンに乱暴されて生まれたのであった。彼を産むことでドワーフ社会でのタブーを乱した母親は息子ともども追放されたのである。母親はとうに亡くなり、世捨て人は母親がもたらした本を繰り返し読むことで正気を

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保っていた。一同は彼を非常に気の毒に思い、なにかできることはないかと尋ねた。自分がなくした絵本を取り戻して欲しいと彼は願った。かなり以前に、好奇心で入った広間が鉄食い虫の巣で、逃げる時に落としたそうだ。取り戻したら代わりに持ち物を一つ譲ると世捨て人は請け合った。こうして一同は

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洞窟内にある鉄食い虫の巣に至った。鉄食い虫とは、外見は現実世界で釣りの餌に使う砂虫(石ゴカイ)のような外見をしており、文字通り鉄を食べる。サイズは２メートル前後である。一同は砂虫なる生き物が分からずネット検索した。姿は明確になったが、何故かゲームマスターは酷く恨まれた。何故なら

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砂虫は一般に気色悪い外見をしているからだ。私はしょっちゅう釣り針に生きたままそれを突き刺すのだが。さておき、十匹の鉄食い虫が団子状になっているところへ、魔女リリィは消耗品の黄色い首輪を使って脇に寄らせ、共食いを始めるよう命じた。その間に絵本を回収し、首尾良く世捨て人に届けられた。

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世捨て人からは、絵本と引き換えに水洗トイレのレバーを貰った。こうして取引は成立した。世捨て人の元を離れた一同は、また別な広場で巨大な水甕を見つけた。大人一人がそっくり入るサイズで、天井から滴った水がたまっている。水滴の石灰が長い間に水甕と床を一体化させていた。そして、水甕の中には

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一体の陶器人形が沈んでいた。それを守るかのように、一匹のムカデエビが泳いでいる。ムカデエビはムカデとエビが合体した生き物で、猛毒を持っている。一同はなんとか手を入れずに人形を出そうとしたが、その場では不可能だった。しかし、一度広場を出て探索を続ける内に、屍蝋化した

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ホラアナライオンの母子を見つけた。母親は矢傷が元で死に、子供は飢え死にだった。母親の右前脚は千切れ、それを子供がくわえていた。飢え死にしかけた子供を助けようとしたものだろうか。更に詳しく調べると、母親の体内から矢尻が摘出された。それがひとりでに喋り出し、矢の持ち主が

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カウンポーズ社のロジュー錬金術副部長だと告げる。こうして一同は矢尻と母親ライオンの右前脚を入手した。その右前脚を使って、水甕から陶器人形も取り出せた。 　それらの収穫もさることながら、洞窟に追放されたドワーフは全て無残な最期を遂げるのだが、強盗殺人を行った三人組は特筆だった。

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その三人組は、生きたまま寄生キノコを頭に植えつけられ、洞窟内でキノコに脳を食いつくされて死んだ。死後、誰かが通りがかる度に、キノコの力で死体が立ち上がり、下手くそな鼻歌を歌いながら自分の罪状を告げるのである。そして有毒の胞子をぶちまける。一同は鉱山からガスマスクを持ってきたので

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無事に済んだ。そればかりか、メインボーカルの死体の口の中からカードキーをも入手した。何故か洞窟には水洗トイレがあり、カードキーはそこに入るのに必要だった。一同はトイレに世捨て人から貰ったレバーをセットし、水を流した。すると、シンクに棒ヤスリがあるのが分かった。こうして棒ヤスリが

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所持品に加わった。 　広い洞窟には罠もある。探索の途中、広場に擬態した蟻地獄にはまった一同はあわやというところだった。戦士ニコラが水甕から出した人形を囮にして投げると、釣られて蟻地獄の本体が姿を現した。リリィのファイアーピラムが間一髪間に合い、蟻地獄は焼け死んだ。蟻地獄の

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死体からは金メダルを入手した。このメダルは、ドワーフ王の御前ゴルフ試合でイカサマをしたのがバレ、正気を奪われて追放されたプロゴルファーのものだった。狂ったプロゴルファーに最初は困惑したものの、消耗品の銀のジョッキで正気を取り戻すと、一緒に追放されたコーチについて語った。

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一同はプロゴルファーが芯から不正を悔いているのに触れ、わざわざコーチの居場所を特定した。コーチは既に故人だった。だが、正気を失ったプロゴルファーにドーピングと魔法のパターを勧めた贖罪のために、そのプロゴルファーの彫像を彫った。一同が金メダルを彫像にかけるとまっさらなパターが

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現れた。パターをプロゴルファーに渡すと、感謝の印として鍵を渡された。この鍵こそ、洞窟で一番重要な手がかりとなった。ホラアナライオンに矢を射ち込んだロジューは、八百年前から錬金術の秘法で若さを保ち続けていた。彼は当時のドワーフ王と、エルフの

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クラウファン(シナリオ３『湖畔の暴君』参照)の母親との間に生まれた女性、ジルゼンを『保護』し、自分と同じように八百年生き長らえさせていた。世捨て人の母親はその侍女だった。ジルゼンは追放者の洞窟を閉鎖するように持ちかけて、かえってドワーフ社会から追放されたのだが、ロジューは

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それと知って近づいたのである。しかし、ここ一年ほどロジューはジルゼンを軟禁していた。ロジューにはまた、ギャスパンという男性とも知り合いだった。彼もまたロジューによって軟禁されており、八百年前にオーガと人間を無理矢理合体させて作られた存在だった。何故かロジューはギャスパンをも

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生かし続けていた。ジルゼンとギャスパンの二人から、ロジューはドラゴンの翼を持つトロールを護衛にしていると知った。ドラゴントロールはほぼ不死身だが、特別な鏡と呪文で倒せる。鏡は洞窟内のゴーレムから入手した。正確には、ゴーレムの両目から立体映像が映され、それが実体化して入手できた。

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このときゴーレムの目に金クズがついていて難儀したが、水洗トイレで手に入れた棒ヤスリで削ぎ落とした。呪文はジルゼンから教わった。 　こうした探索の結果、どうやらロジューが洞窟を支配しているらしいと一同は理解してきた。実は、この洞窟そのものが、八百年前に作られたカウンポーズ社の

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幹部用宿舎であり、非常時には地下司令部になるよう意識されていたらしい。一同は全ての謎を確かめるべく最後の部屋に至った。今回はこれで時間となる。