アルター・オブ・マッポーカリプス：エピローグ
-
- いいね！0
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer
@NJSLYR
「サヨナラ！」サンダーデビルは爆発四散し、マスラダはよろめいて後ろに下がった。血塗れの拳は溶岩めいて微かに輝いていた。「ア、アイエエエエ……！」店主は失禁し、砕けた椅子の後ろに隠れた。「アイエエエエエ……！」「……すまない」マスラダは呟き、店外へ走り出た。 74
2018-12-31 00:35:39
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer
@NJSLYR
夜風が吹き抜けた。店外に出たマスラダは、すぐに立ち止まった。そこにまた別のニンジャが立っていた。「貴様か。わかるぞ」ニンジャは低く言った。奇妙な仮面じみたメンポをつけており……力によって周囲の空気が陽炎じみて揺れている。「ドーモ。ニンジャスレイヤー＝サン。ヘラルドです」 75
2018-12-31 00:37:35
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer
@NJSLYR
「……」マスラダはヘラルドを凝視する。ヘラルドは眉間にしわを寄せた。「アイサツしろ……手こずらせおって。今こそ貴様の首をこの手で刎ね、血を啜ってくれるぞ」「……」マスラダは絶望的なカラテを構えた。ヘラルドは激昂した。「シツレイ者め……！アイサツに応えぬか！」 76
2018-12-31 00:40:17
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer
@NJSLYR
ゴアアアアオオオオン！その時であった！「ニンジャスレイヤー＝サン！」バイクの唸りと、叫び声！身構えるヘラルド！弧を描いて闇の中から飛び来たったモーターサイクル！それにまたがる旅姿の女が、手をのばした！「……！」マスラダはコンマゼロ数秒の逡巡を経て、その手を握り返した！ 77
2018-12-31 00:42:52
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer
@NJSLYR
グン！身体が思いきり引っ張られる！速度！困惑するヘラルドの姿が一気に遠く追いやられる！「ハイヤーッ！」乗り手は力を込めてマスラダを上に振り上げた。「グワーッ！」「ハイヤーッ！」引き戻し、後ろに座らせる！「様子がおかしいですね！？……とにかく、しっかりつかまってください！」 78
2018-12-31 00:44:53
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer
@NJSLYR
速度の中で、明るいオレンジの髪が揺れた。「お前……！」マスラダは呻き、最終的に、コトブキにしがみついた。「おのれ！卑劣な！」ヘラルドの声は近い！走って追って来ているのだ！「理解進行中」モーターサイクルがUNIX音声を発した。コトブキは言った。「これは性能のいいモーターサイクルです」79
2018-12-31 00:48:11
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer
@NJSLYR
速度はさらに上がった。「イヤーッ！イヤーッ！」投擲されたスリケンとクナイがやや後方の地面に撥ねた。徐々に、徐々に、ヘラルドの追走のニンジャ存在感は薄れていった。「もっと飛ばしますよ！」「お前……！」「何を意外そうに。わたしは前回の失敗に学んだと言ったではないですか」 80
2018-12-31 00:50:55
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer
@NJSLYR
「おのれェェー！おのれェェーッ！」走りながらヘラルドは両膝をつき、アスファルトを滑り、止まり、叫び続ける。「おのれェェーッ！必ず貴様を！絶対に！逃がさん！見つけ出す！」「恐ろしい敵意です」コトブキは一度振り返った。「でも追いつけませんよ。少なくとも今は」「理解進行中」 81
2018-12-31 00:52:52
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer
@NJSLYR
「わたしはシトカから脱出する貴方を目撃しました。そして追跡を開始し……探しました。この前みたいに、はぐれて大陸を縦断するのは本当に大変なので、絶対嫌です。成長したでしょう？」「……」マスラダは言葉に詰まった。コトブキは言った。「一緒に行きましょう。どこに向かいますか？」82
2018-12-31 00:59:16
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer
@NJSLYR
「わかった」「何ですか？」「スシを」「スシですね？」「ああ。スシが足りない」「わたしもお腹がすいています」コトブキは同意した。そして、更にモーターサイクルを加速させた。 83
2018-12-31 01:01:35