人殺しを間近で見た話

ジロウ @jiro6663

そうそう。殺人者といえば。学生時代に「人を殺した人を生で見てみたい」という本当に無責任な好奇心の物見遊山気分で、高裁の傍聴に行って見つけたあるひとつの殺人事件の裁判にずっと通っていたことがあるのだけど。

ジロウ @jiro6663

父親から継いだ小さな町工場を切り盛りしていた社長。そこで数十年間、音信不通だった兄がヤクザになって戻ってきて金欲しさに勝手に工場を売り払おうとした。何か月も揉めて、最後に弟（社長）が兄（ヤクザ）を刺し殺してしまった事件だった。

ジロウ @jiro6663

手錠と腰縄を打たれて出廷した弟は本当に気が小さそうな中年男性で、最初の公判からずっと被告席でずっとプルプル震えていた。

ジロウ @jiro6663

たしかに他にやりようはあったかもしれないとはいえ、聞けば聞くほど殺人者である弟が不憫に思えてくる事件だった。僕は「人を殺した人」を見物に行こうと思ったのに、そこにいた「人を殺した人」は本当にびっくりするくらい普通のおじさんだった。

ジロウ @jiro6663

あんなおじさんが殺人者になるなら僕だっていつか、と思った。「戦争になれば普通の人がみんな人殺しになる」とは昔からよく言われるけども、人間をやっていれば、どんな人でもいつか殺人者になる時がくるかもしれないことを実感できたのは貴重な体験だったと思う。

ジロウ @jiro6663

もしあなたがまだ人を殺したことがなかったとしたら、それはあなたが真面目で優しい人だからではなく、単に、今のところ自分の順番が回ってきていないだけのことです。

どっかの誰かさんの抜け殻 @PXPTedIk90bHkcX

@jiro6663 @wspeak1984bro そうそう。 自分も学生の頃、死ぬ前に1度は殺人者を見てみたいという願望がありました。 今は鏡をみたら、毎日見れます… 巻き込み失礼します