【ケイ惑】二つの命

蛍×惑。 邪神の眠るその街で出会った二人の物語。
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大崎巧実 @mboxtw

ケイ惑小ネタ。書ける所まで。 完全パラレル。BGMはサンホラの雷神の系譜。 すべての始まりは、わっくんがとある場所に忍び込んだ事から。 子供が通れる程度の小さな穴。探検か、乗せられたのかはわからないけどそこからわっくんは入り込んだ

2019-01-25 12:36:18
大崎巧実 @mboxtw

そして知らずに迷い混んだその先で、わっくんは一人の少女と出会う。 つかそれがケイで、『少女』と思ったのはわっくんの勘違い。 まだ幼いケイとわっくんは仲良くなるのね。何故、ケイがそこにいるのか知らないまま。彼が繋がれている理由もわからないまま

2019-01-25 12:40:14
大崎巧実 @mboxtw

お兄ちゃん、って慕ってくれるケイをわっくんは好きだった。 妹が欲しかったと言うか、お兄ちゃん風吹かせられて嬉しかったというか。 ちょこちょこ会いに来て、小さな少女に外を教える毎日は楽しかった。 それが突然終わる日まで、ずっとそれは続いてた

2019-01-25 12:42:50
大崎巧実 @mboxtw

毎日のように一緒に遊んでたけど、突然それは終わる。 通り道になってた穴が塞がれてしまった。 その日以来、会うこともないまま時間は過ぎ、大人になる頃にはもう幼い日の出来事など忘れてしまった。 わっくんは忘れてしまった思い出。でも、ケイはそれを忘れなかった。

2019-01-25 12:45:55
大崎巧実 @mboxtw

閉じ込められたケイが出会ったのはわっくんだけ。一緒に遊んでくれたのも、優しくしてくれたのもわっくんだけ。そして、最後に『約束』をくれたのも。 ケイがそこに閉じ込められていたのは、外に未練を持たせない為。 彼は捧げられる生け贄だったから。

2019-01-25 12:48:18
大崎巧実 @mboxtw

街に伝わる一つの伝説。眠り続けた黒い神の物語。 それはただのおとぎ話ではなく、実際にあった事。その神が目を覚ました時、必ず街に災厄が降りかかる。 ケイは黒い神を抑える為に選ばれた子供だった。 彼は『特別な子供』だったから。

2019-01-25 12:50:50
大崎巧実 @mboxtw

ケイは生まれながらに命を二つ持ってた。 それはそういう風に作られたからなのか、それはわからない。 『二つの命』のおかげで、ケイは一度死んだら甦る事が出来る。 だからこそ、生け贄に選ばれた。 捧げてもケイは死なない。そう、人は思っているから。

2019-01-25 12:54:12
大崎巧実 @mboxtw

で、そんな制度に反発する者は当然いる。 『生け贄』制度はなんとかならないのかと。 で、お約束通り。その反発するグループにわっくんは所属してる。 そうして、二人は再会するわけです。 わっくんは覚えてないけれど。

2019-01-25 12:56:24
大崎巧実 @mboxtw

ケイは最後のお願い、として短い間の自由を許してもらった。 死ぬ事は決まってて。だからその前にもう一度わっくんに会いたくて。 ずっと大事にしてきた『約束』を果たしたくて。 でも忘れてしまった彼に、その事は言えなかったけれど。

2019-01-25 12:58:31
大崎巧実 @mboxtw

もう一度『はじめまして』から始めた二人の関係。 わっくんは覚えてないから、自分にやたらと突っかかってくる男としか思ってない。 なにも知らないまま、なにも告げないまま、ただ時間だけがすぎる。 それだけでいいと思ってたから。 もう一度会えたからいいと。最後の心残りだったから。

2019-01-25 13:01:03
大崎巧実 @mboxtw

続き。 そんな風にじゃれあってた二人だったけど、わっくんはケイが生け贄だという事を知ってしまうのね。 自分達の為に犠牲になる子供。憤るわっくんにケイは笑って告げた。 大丈夫だよ、って。この身体は死なないんだ、って。 その言葉にわっくんは一度納得した

2019-01-26 13:22:33
大崎巧実 @mboxtw

大丈夫だよ、ってケイは答えた。 けれどわっくんは心のどこかで違和感を感じてた。 何かがおかしい。何か腑に落ちない。 そう思ってもその原因まではわからなかった。けれど、違和感だけが付きまとっていて。 惑がそれに気付くのはずっと後。街に異変が起きてから。

2019-01-26 13:25:41
大崎巧実 @mboxtw

伝承による黒い神。目覚めの時は近付いていて、儀式の準備は着々と続いてる。だからこそ『最期のお願い』を聞いてくれたのだけど。 異変は大きくなり、やがて誰の目にもそれはわかる程に歪みは大きくなる。 残りの時間はあと僅か。ケイは少し焦りを感じてた

2019-01-26 13:28:16
大崎巧実 @mboxtw

その焦りを惑に気付かれる。最近様子がおかしいぞ、って。 今まで以上に絡んでくるし、何かを急ぐように人の話も聞かなくなってきた。 楽しい事だけしたい。他のものはいらない。そんな風に。 でも、その理由までは言えなかった。本当の意味は誰も知らなかったから

2019-01-26 13:30:48
大崎巧実 @mboxtw

大丈夫、と人は繰り返した。あれには命が二つある。 だから死なない。人は犠牲にならない。 まるで、暗示のように、目をそらすように、人は呟いた。 その本当の意味をケイは知ってる。 犠牲は出る。生け贄は死ぬ。その事を。

2019-01-26 13:33:24
大崎巧実 @mboxtw

街の異変は大きくなり、最期にとケイは惑に会いに来た。 さよなら、って。どうしてもそれを告げたかった。好きな事も。 誰かの為じゃなく、惑の為に犠牲になる事をケイは望んだ。 守りたいと、そう願ったから。 だから、忘れないでねって。

2019-01-26 13:35:54
大崎巧実 @mboxtw

遺言にしか聞こえないケイの言葉に、わっくんは違和感の正体を知る為に必死に頭を巡らせた。 これが最期。それだけはわかってたから、チャンスを二度と逃さない為に。 そうして、違和感の理由を知る。 ケイが死ぬ事。そのつもりでいる事。

2019-01-26 13:37:57
大崎巧実 @mboxtw

大丈夫だよとケイは言う。『この身体は』死なないと。『俺は』死なないとは一度も言ってない。 そうして、わっくんは必死に記憶を漁って思い出した。 幼い日。わっくんが初めて出会った時。ケイは確かに女の子だった事。 そうして、『二つの命』の意味も知る。

2019-01-26 13:40:46
大崎巧実 @mboxtw

ケイとほたる。二人が同居している身体だから命は二つ。 でも、生け贄として捧げられれば、どちらかは死ぬ。 ケイはほたるを残し、死ぬつもりだった。それに気付いたわっくんに、ほたるをよろしくねって諦めたように笑いながら。

2019-01-26 13:43:35
大崎巧実 @mboxtw

わっくんがくれた一つの約束。 閉じ込められた蛍に惑は行った。外に連れていってあげるよ、って。 一緒に、外に行こうねって。 その約束を果たしたからもういいんだ、って。 そういって、ケイは行ってしまうんだけど。 当然、そんなケイにわっくんはブチ切れるんだけどさ

2019-01-26 13:48:57
大崎巧実 @mboxtw

で、実はこの話。結末がまだ決まってない(ここまでしか出来てない) 今までのパターンだと、黒の神を倒すなり再封印するかのどっちかかなあ。誰か考えて(ぇ) つか帰ってきたケイはわっくんにしこたま怒られるよね、絶対

2019-01-26 13:52:01
ぼっ@依頼受付停止中 @hoshikawa_02

私の場合だと 生贄に捧げられ命を奪われる瞬間に惑が助けに来て災(?)を消し去る そしてとりあえず一発殴ろうとする ケイはギュッと目を閉じる そしたら何故か抱きしめられ「もう自分を捨てるようなことすんじゃねえ...さよならなんて言わせねえ」 「俺がお前を守る!だから俺と来い!ケイ!」 みたいな

2019-01-26 13:57:34
ぼっ@依頼受付停止中 @hoshikawa_02

バドエンよりパピエン派な私は救ってくっつける

2019-01-26 13:58:24