プリニー式噴火の前兆過程 桜島の例

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東北大学理学研究科広報室 @sci_koho

プレスリリース | 桜島火山の大規模噴火に共通の前駆過程を発見 ~マグマはごく浅部から噴出~sci.tohoku.ac.jp/news/20190214-… pic.twitter.com/ufDkZbBBxA

2019-02-14 16:15:30
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早川由紀夫 @HayakawaYukio

@Nakamura_Mitch ということは、いま桜島の「火山体直下の極めて浅い領域(深さ約1~3 km)」にマグマが上昇してないから、すぐにプリニー式噴火が発生することはないということですか?そこまでのマグマ上昇にかかる時間は見積もれますか?

2019-02-14 16:31:50
中村美千彦 @Nakamura_Mitch

@HayakawaYukio 過去3回と異なるプロセスでプリニアンが発生する可能性は否定できませんが,同じ手順を踏んでくれるなら,上がってきた時点でわかると思います.pre-chargeにかかる時間は,いま見積もろうとしています.感触では数日よりは長いのではないかと思っています.コメント有難うございます.

2019-02-14 16:37:33
中村美千彦 @Nakamura_Mitch

@HayakawaYukio 1995年8月24日の噴火(桜島としては規模の大きなブルカニアン)では,マグマの上昇速度はプリニアンに迫るくらい速かったらしいことが,最近になってわかってきました.プリニアンにならなかったのは,十分にpre-chargeされていなかったからではないかと考えています.

2019-02-14 16:41:08
早川由紀夫 @HayakawaYukio

@Nakamura_Mitch 1914も、1779も、1471も、1km3程度のマグマが出ました。「火山体直下の極めて浅い領域(深さ約1~3 km)」に、それだけの量のマグマをどうやって一時留め置くのですか?長さ3kmの火道内に収めるには、両横に300mずつ膨らまないといけなくなる。

2019-02-14 17:12:25
Ryusuke IMURA @tigers_1964

割れ目噴火をどう考えればいいのだろう? twitter.com/HayakawaYukio/…

2019-02-14 17:28:28
早川由紀夫 @HayakawaYukio

@tigers_1964 10km * 5kmのダイクを考えるなら、幅20mで1km3になる。

2019-02-14 17:33:29
Ryusuke IMURA @tigers_1964

出た量が1km3なら,貫入量としてはもっと大きくなるのかなあ? twitter.com/HayakawaYukio/…

2019-02-14 17:40:38
Ryusuke IMURA @tigers_1964

この地殻変動(桜島大正噴火100周年記念:pref.kagoshima.jp/aj01/bosai/son…)も満足させないとね.浅いところの(1km3の)マグマが出て,そこに深いところから同じだけ上がって来たのかな? pic.twitter.com/RBJeV8yEF6

2019-02-14 17:49:48
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中村美千彦 @Nakamura_Mitch

@HayakawaYukio はい,そこが一番悩んだところです.火道というより貫入岩体(福島県の後期新生代のカルデラや中国地方の白亜紀~古第三紀のカルデラの壁や内部に分布する斑岩・ひん岩)のイメージを持っています.深さ・サイズ的には近いと思いますが「膨らむ」(広がる)過程はよくわかりません.

2019-02-14 22:07:17
中村美千彦 @Nakamura_Mitch

@HayakawaYukio カルデラ壁に沿って分布する成層火山は少なくありません(桜島の場合は姶良カルデラ).それが関係するのかどうか,気にしています.

2019-02-14 22:17:50
早川由紀夫 @HayakawaYukio

@Nakamura_Mitch ご研究の成果は防災行政において、「噴火開始から数時間で一気にプリニー式軽石噴火に至る」危険情報としてではなく、「プリニー式噴火の前には浅所に大量のマグマが移動してきていったん滞留するから、観測してその上昇をとらえれば予知できる」安心情報として使われるでしょう。

2019-02-15 09:06:46
早川由紀夫 @HayakawaYukio

@Nakamura_Mitch M5以上のプリニー式噴火は最近50年間に世界で10回以上起こったと思います。そのなかには機器観測網が展開されていた火山もあったのではないかな。いますぐ思い出せないけど。その観測網になにかかかったのかなあ。

2019-02-15 09:09:57
早川由紀夫 @HayakawaYukio

@Nakamura_Mitch 大量マグマが浅所に上がってくる時間は「数日より長い」だろうとのことですが、滞留した時間はわかりますか?

2019-02-15 09:10:22
早川由紀夫 @HayakawaYukio

@Nakamura_Mitch セントヘレンズ1980は山体崩壊として有名だけど、崩壊直後にプリニー式噴火が始まった。3月中旬に地震が発生した。5月18日の崩壊前には北側山腹が100メートルも膨らんでいた。この膨らみは山体崩壊を起こした原因だと理解されることが多いが、2ヵ月かけて大量マグマが上昇したと見ることもできる。

2019-02-15 09:16:46
早川由紀夫 @HayakawaYukio

セントヘレンズ山が噴火に至るまでの2ヵ月 - Togetter togetter.com/li/1033236 セントヘレンズはシアトル近郊にある。1980年3月に地震が発生しはじめて、4月に噴火をはじめて、5月18日に大崩壊した。異常から結果まで2ヵ月だった。

2018-04-14 06:13:52
早川由紀夫 @HayakawaYukio

@Nakamura_Mitch ピナツボ1991は、いつどれだけの前兆異常があったのかなあ。NewhallのFire and Mudを読めばわかるだろう。

2019-02-15 09:17:50
中村美千彦 @Nakamura_Mitch

@HayakawaYukio たとえば,大正噴火の一カ月ほど前から多発した異常現象が何だったのかを解釈する材料の一つにはなると思いますが,危険情報の側面と両方があります.PRでは最大限に言葉を選んだつもりですが,何らかの意図が働いて片方の側面だけを使われる懸念は捨てきれません.

2019-02-15 10:40:32
中村美千彦 @Nakamura_Mitch

@HayakawaYukio いま数字を出せませんが,滞留時間の見積りは,ずっと精度が落ちます.今回の議論の根拠は単純で,斜長石・輝石斑晶中のメルト包有物の含水量や,斜長石リムの減圧脱水による成長が,その深さに相当する圧力で再平衡化していることです.従って時間の最小値は再平衡にかかる時間から制約できますが,

2019-02-15 10:52:57
中村美千彦 @Nakamura_Mitch

@HayakawaYukio 浅部滞留した時間の最大値は(化学平衡に達すると時間分解能が無くなるので),この方法では原理的に不可能となり,「結晶が,マグマの冷却を感じて成長しない時間」となります.熱伝導の要素が入り,結晶にとって過冷却度も小さいので成長は億劫で,ずっと精度が落ちます.時間分解能は,うーん,年?

2019-02-15 10:57:48