伊東豊雄さん講演

「歩きだすために」第3回@せんだいメディアテーク、再開記念特別トークイベント。建築家でメディアテークの設計者、伊東豊雄さんと東北大教授小野田泰明先生のトークセッションについて。リスト中の@takami1088が大量に漢字の間違いをしています。この場を借りて謝罪いたします。
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サイトウタカミ @takami1088

伊藤豊雄さん。メディアテークが完成して10年が経ったときに、この震災が起きた。ある意味で区切りを感じる。「新たなるスタート」を切る時だ。自身も「建築の人生で最大のできごと」だと感じた。いま0から考え直したい。考えを若者たちと共有したい。

2011-05-05 20:05:26
サイトウタカミ @takami1088

伊藤豊雄さん。2つの次元。「今日できること」(=小さな復興)と、「明日のためにできること」(=大きな復興)。小から大へとつながるあり方を考えたい。

2011-05-05 20:07:32
サイトウタカミ @takami1088

伊藤豊雄さん。デザインリーグの被災。(地震の日、smtでは全国の建築学生のコンペ、デザインリーグが行われていて、多くの模型が破損した。)「模型が破損したことよりは、学生の考えてきたことそのものが被災した」と捉えるべきだ。

2011-05-05 20:10:15
サイトウタカミ @takami1088

伊藤豊雄さん。「考えてきたことそのものが被災」とはどういうことか。写真家、畠山直哉さん「UNDER CONSTRUCTION」http://bit.ly/jvzlNO(smtの建築の様子を記録した写真集)を紹介。

2011-05-05 20:16:53
サイトウタカミ @takami1088

伊藤豊雄さん。畠山さんは、その本の冒頭でメディアテークを「船」あるいは「船から眺める森」のようだと述べている。畠山さんの出身地、気仙沼の船大工がメディアテークの建築に関わっていたのだった。畠山さんは、この震災で母を亡くした。(このとき伊藤さんは涙を流しながら話した。)

2011-05-05 20:20:55
サイトウタカミ @takami1088

伊藤豊雄さん。メディアテークが「航海」へ出て、10年が経った。この区切りの時に震災が起きた。いま、新たな航海へ出る時だ。メディアテークが完成し、利用者が初めてやってきた日、「はじめて建築家として何かをなすことができた」と思ったことを改めて思い出した。

2011-05-05 20:24:36
サイトウタカミ @takami1088

伊藤豊雄さん。smtの役割。「明確な目的はなく、なんとなく安心できる」「ここに来ると仙台で起きていることがわかるきがする」という利用者の声。ここは文化のサロンだ。仙台市民のリビングルームだ。

2011-05-05 20:26:46
サイトウタカミ @takami1088

伊藤豊雄さん。仮設住宅や避難所にメディアテークのような「小さなリビングルーム」をつくれないか。ちょっとでもいいからホッとできる場所をつくれないか。それは、東北の人たち学生たちと一緒に今日からでも取り組める小さな復興だ。

2011-05-05 20:29:34
サイトウタカミ @takami1088

伊藤豊雄さん。たとえば、避難中でも今日は天気がいいからちょっと避難所の外でご飯を食べようか、というようなことがある。その時にこぼれる笑顔は、震災というこの状況だからこそでる笑顔だ。そんな笑顔をもっと身近に、簡単に生み出せるような「場」はつくれないか。

2011-05-05 20:32:40
サイトウタカミ @takami1088

伊藤豊雄さん。東京の学生に、避難所のデザインという課題を出した。広場を中心にしたコミュニティーなど、避難者のストレスを軽減するアイデアを出す。けれども、画は誰にでも描ける。大切なのは、なぜそれが実現されないか、これまでその画が形にならなかったのはなぜか。それを考える方に意味がある

2011-05-05 20:37:07
サイトウタカミ @takami1088

伊藤豊雄さん。大きな復興。(伊藤さんは、イベントの前に釜石の被災状況を視察してきた)政府が高台に街を再生するといった復興構想を出している。しかし、釜石に高台はない。街のすぐ後ろに険しい山があるきりだ。

2011-05-05 20:43:41
サイトウタカミ @takami1088

伊藤豊雄さん。人工的に高台をつくるなら土盛りをすることになる。そんなことをして、今まで暮らしてきた土地が土に埋もれることを地元の人たちは望んでいない。一から作り直すのは嫌だ、また津波が来てもいいからここに暮らしたい。逃げる方法と手段をデザインしてくれればいい。それが地元の声だった

2011-05-05 20:47:06
サイトウタカミ @takami1088

伊藤豊雄さん。お金のことも絡むから、上(国)からの計画を無視することはできない。けれども、それだけでは満たされない地元の想いを、いかに計画に盛り込んでいくか。

2011-05-05 20:49:51
サイトウタカミ @takami1088

伊藤豊雄さん。これまでの建築が良しとしてきたこと。ある建築をつくるときには、風や日当たり、耐震などさまざまな数値を用意して想定をする。けれども、いざ設計する段になると、その建築と自然の関係は断ち切られる。たとえば、高層マンションのどの階でも、どの方角でも、同じ間取りが良しとされる

2011-05-05 20:57:58
サイトウタカミ @takami1088

伊藤豊雄さん。夏は暑くて、冬は寒いのが当たり前ではなかったのか。常に同じ条件を実現することばかり追い求め、自然との関係を断ち切ってしまっていなかったか。

2011-05-05 21:01:57
サイトウタカミ @takami1088

伊藤豊雄さん。原発も大変なことになっている。「想定外」というけれども、もちろん想定はしなくてはいけない。大切にしたいのはそこから先のこと。どういう風に自然と向き合えるか。いま自身が設計中の建築は、自然との関係を綿密にすることで消費エネルギーを50%削減しようとしている。

2011-05-05 21:05:38
サイトウタカミ @takami1088

伊藤豊雄さん。自然環境の条件の違いを認め、受け入れるだけで、ものごとはもっとすっきりしてくる。条件の違いを認めないから(人工的に同質、均質なものにしようとするから)エネルギーがかかってくる。

2011-05-05 21:08:22
サイトウタカミ @takami1088

伊藤豊雄さん。「人は自然の部分。建築も自然の部分」ということを目標にやってきた。本来は、川のほとりに住み、川の支流として生きる暮らしがあったのではないか。いつの間にかブラックボックスになってしまった建築。この震災は、考え方を変える最大のチャンスだ。避難所仮設住宅の小さなとこから。

2011-05-05 21:11:53
サイトウタカミ @takami1088

伊藤豊雄さん。避難所・仮設住宅に、「ホッとできる小さなリビングルーム」をつくるところからはじめて、考え方の転換、大きな復興へとつなげたい。

2011-05-05 21:14:00
サイトウタカミ @takami1088

小野田先生。伊藤さんの話をまとめる。1、正確さ(制度?精度?)についての考え方を捉えなおし、自然の一部としての承認する。2、何をつくるかより、なぜそれができないか。3、リビングルーム・心の休まる場所。小さなことから大きな場へ、それが公共建築のはじまり。

2011-05-05 21:18:05
サイトウタカミ @takami1088

小野田先生。先生自身、東北大学で被災した。ライフラインの停止した夜、ストーブを囲んで今日のような車座になり、立場に関係のない話し合いで対応を検討した。けれども、元に戻りつつある。このまま、戻ってしまっていいのだろうか。対抗しなくていいのだろうか。

2011-05-05 21:21:40
サイトウタカミ @takami1088

伊藤豊雄さん。(伊藤さんの理想の建築を描いた絵を見せる)桜が咲くと人々が集まってくる。そうすると、人々はより居心地のいい場所を探して、動物的に選ぶ。そこに一瞬だけの特別な場が生まれる。それに形を与えたのが、かつての木造建築だった。

2011-05-05 21:26:02
Mizuno Hiroshi @Moribari

仙台メディアテーク ~伊藤豊雄~ http://mizuno-architect.sblo.jp/article/44896178.html 「入江の向こう半島の奥」の写真も貼っておきました。

2011-05-05 21:26:18
サイトウタカミ @takami1088

伊藤豊雄さん。近代建築の同質性、均質性という目標に対して疑問を感じなくてはいけない。

2011-05-05 21:28:34
サイトウタカミ @takami1088

小野田先生。場を切り口に捉えなおす、ということ。けれども、仮設住宅などはスピード優先にされ、そのためには同質的につくるシステムが効率的だ。(そのように現実的に考えてみると)「今思っていること」は結局、生活がもとになるにしたがって、忘れていってしまうのではないか?

2011-05-05 21:32:41