元やる夫スレ作家が書いた小説が松本清張賞の最終候補作4作に残る

坂上泉 @calpistime

タイムラインがやる夫スレ談義に満ち満ちている

坂上泉 @calpistime

普段はあまり当垢ではしないけど、今日はちょっと真面目にやる夫スレについて振り返る

坂上泉 @calpistime

スレ見だしたのは大学進学して１人暮らし始めた2010年だったんだけど、当時は普通のまとめサイトにやる夫スレが載ってたことが多くって、初めて読んだ90年代を駆け抜けるようですスレも、確か働くものニュースに載ってたんだな。今みたいに専用板や専門サイトも分化しきって無かった最後の時代かしらん

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歴史系や学ぶ系が好きだったから、英国料理とか、家康とか、フューラーとか、法然とかハマってって、それ以外の一次創作系も読み始めてったんだよな。で、ある時ふと「これAA貼って台詞乗っけるだけだから俺でもできんじゃねｗｗｗ」とか思っちゃったわけだ。莫迦だねぇ

坂上泉 @calpistime

最初は嘘予告作ってたんだけど、メモ帳にAA貼ってて、シフトキーとか冒頭半角とか、初歩中の初歩みたいなミスをめっさしてて、それを嘘予告スレにはっつけると、まあ酷い酷い。当時の嘘予告スレ民は慌てふためくワイに優しく原因を指摘してくれたんだなあ…

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ちなみに最初の方から嘘予告で佐藤優の国家の罠とかやってて、その次位にアンラッキーヤングメンとかやってて、あと戦後スレの萌芽みたいなのもあって、まあ後の傾向が大体現れてたけど、ああいうのって反応が「あお、おう…」みたいな感じで、いまいちだったりもするんだな

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で、脳裏に浮かんだのが、うちの伯父が毎年のようにお中元で送ってくれてたカルピス。あれ色々な飲み方できるよな、と。子供の頃の友達の家で、かき氷にカルピスかけてくれた思い出とかも蘇って、これええやん、となったんだな。で、それをやる夫スレでやってみたんだな

坂上泉 @calpistime

これだけ反響来たし、まあ自分の趣味とはちょっとちゃうけどやったろかい、と、初心者向けの作者技術指導スレみたいなん読んだんよ。童帝のやつとかね。あれホント勉強になった。そんでエディタも入れたんよ。これでようやく半角の悩みとはおさらばできたんだ。

坂上泉 @calpistime

当時は自由な大学二年生だもんで、一度技術を導入してしまうと、あとはノリに乗りまくって、徹夜とか平気でしまくってスレ書き始めて、昼間の授業ブッチして、とかクソほどしてしまって、お陰でマレーインドネシア語の単位は落としちまった

坂上泉 @calpistime

で、ノリと勢いとちょっと歴史趣味を入れて、無計画に作ったのがカルピスタイムってやつで、2011年の夏に初投下。第一話からして直前まで色々いじくったものを、ノリで投下しつつレス変とかしまくってて、ホント楽しかったんだ。あのスレは本当にノリと勢いしかなかった

坂上泉 @calpistime

カルピスの飲み方と1話ごとを連動させて、1話はファミレス駄弁り、2話は夜中の不思議な出会い系、3話は思い出探訪の旅、4話はクソ男駄弁り、5話はしんみり昭和史、6話はオクサレ女子トーク、で最終話で全部くっつけて、みたいな感じでトーンを散らしつつも１つにつなげたんだっけ

坂上泉 @calpistime

いや、下調べはそこそこしてたんですわ。何せ戦後だから、右も左も地雷だらけだから、「地雷原ぜんぶ史資料ローラー作戦でぶっ潰しながら毒者ぶっ殺すやでー」というつもりでいて、だから第一話でさっそく史資料ぶん投げて毒者牽制したんだけどね。

坂上泉 @calpistime

プラネテスは、原作自体も２つあるようなものだったから、そこをどう融合させるか、何より自スレを読んでプラネテス原作に入ってほしい、というファン根性もあったので、最後まで悩みに悩んで綱渡りをしきった感はある

坂上泉 @calpistime

でも、第二部投下と時を同じくして、就活や卒業が見えてきて、卒論出した後の東北旅行の先のまさくんさん家でひとつ投下したこともある。卒業までに終わらせないとやべえ、と焦りながらの第二部完結だった

坂上泉 @calpistime

で、スレ作者やめて丸２年経ちました。その後も実は短編的なのはちょくちょく書いたんだけど、飲食短編祭りの時に、ちらっと出したものが思いのほか無反応に終わってしまったのが、実は結構ショックだったりする。

坂上泉 @calpistime

そっか、ワイ、今までノリと勢いでやる夫スレ界隈で泳いで来れたけど、もうノリも勢いもワイにはないんやな、と何となく実感してしまった気がするんです。これはね、思いのほか強く心に刻まれましてね。

坂上泉 @calpistime

今はもう、あの頃のようにスレ作るために朝までPCでエディタ開きっぱなし、なんてことはないだろうけど、今は勢いのあるスレを、読者として盛り上げていきたいなと思ってますし、なにより、あの熱い時は、知識やノウハウやそして色んな読者さん作者さんとの関わりとして、その後の糧になってるんだな

坂上泉 @calpistime

あのライブ的一体感が忘れられなくって、5話でやった昭和史的な話をもっと本格的にやりたくなって、次は戦後史をやろうとぼんやり考えたのが、スレ投下からしばらくして、夏休みで欧米3週間放浪の旅してた時。NYのニューアーク空港に向かう途中の電車で、回り分からんやろうと日本語で構想メモ書いてた

坂上泉 @calpistime

で帰国してから何しようかなーってやってた頃、丁度後期専門課程が本格化してた頃で、近代史系の書籍を図書館で探していたときに、森達也という（色んな意味で）悪い監督が書いた「シモヤマケース」ってノンフィクションを偶々見つけてしまってね。あれが全ての元凶である

坂上泉 @calpistime

で、敗戦からしばらくの都内の闇市を起点に、何となく下山事件からロッキードくらいまでやりたいなーって感じで走り出したのが戦後裏舞台スレで、正直、あれ２，３話くらいしか書き溜めてなかったのに見切り発車したからね。ほんと無計画すぎて、完結まで６年弱かかったから。

坂上泉 @calpistime

でも、ストーリーラインは明確には決まってなかったから、決着をどこでつけるかとか全然で、ホントに戦後のわずか１，２年くらいにしか最初は焦点あてられなかったんだな。一先ず第一部完で辛うじて逃げ切れた感じ

坂上泉 @calpistime

teppanというやつはワテとほぼ同期参入で、ずっと対抗心燃やしてたけどアレはギャグセンスもそこからのシリアスセンスへの導入も、逆立ちしても無理だったんだけど、いやまあ対抗心があるから、言質取られたからにゃするしかねえ、ってなって、そんで宇宙の惑い人スレを書いたんです

坂上泉 @calpistime

原作付とはいえ、漫画とアニメがそれぞれ別物なので、それをどう合わせるか、とか、原作でこう描かれてたものをどこまで再現するか、どこで独自性を出すか、とか考え出すと、逆に０から作るのと別の脳味噌を使う羽目になり、全然楽じゃねーよふざくんな、とこれが1年ばかり続くわけです。

坂上泉 @calpistime

とまあ、連作短編、戦後史もの、プラネテス原作付、と一通りやって、やはり棚上げ中の戦後史ものを完結させねばな、ということで、再び戦後スレ第2部に突入したのだけど、前回の反省を生かして、今度は更にストーリーラインを大まかに骨子でまとめてから臨んだのであった

坂上泉 @calpistime

AAにはAAの元ネタがあり、その背景とかストーリーラインがあって、それとは全く別の、スレの物語の原作のラインがあって、そこをどうマッチングさせるかという難しさと、マッチングした時のアハ体験的なアレは、惑い人スレ、あと戦後スレでも強く感じた次第である