茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの連続ツイート第2184回「大河ドラマや朝ドラの文化の限界をNHKはどう超えるか」

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茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート2184回をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は、NHKの『大河ドラマ』に思うこと。

2019-04-09 05:53:55
茂木健一郎 @kenichiromogi

大河ドラマ『いだてん』の視聴率についてのあれこれを目にすることが多い。もともと私はテレビを見る時間が全くない人なので関係ないが、NHKとしては、視聴率の上下が気になるようである。受信料をいただいている以上、視聴率の高い番組をつくりたいということなのだろう。

2019-04-09 05:54:59
茂木健一郎 @kenichiromogi

「大河ドラマ」や「朝ドラ」のように、毎日、半年とか一年続くフォーマットはもちろんあって良い。一方で、せいぜい数話で終わるようなドラマをつくることの方が、時代に合っている側面もある。クドカンさんのような才能のある書き手は数話で終わるドラマの方が力を発揮できることもあるのではないか。

2019-04-09 05:56:49
茂木健一郎 @kenichiromogi

昨年、ある中高一貫校を訪れた時、『西郷ドン』を見ている人が、全校生徒2000人中一人しかいなかったという事実に衝撃を受けてそのことを書いたが、視聴習慣が多様化している時代に、毎週あるいは毎日放送する番組のフォーマットにこだわっている理由は、何もないと思う。

2019-04-09 05:58:04
茂木健一郎 @kenichiromogi

むしろ、ドラマの必然性や、ストーリーの緊密度から言えば、数話で終わるフォーマットの方が適していることは当然あるはずである。数話で構成されるシリーズがと積み重ねられていくのでも良い。それがヒットになれば、NHKとしては受信料というサブスクリプションの満足度を上げられるはずだ。

2019-04-09 05:59:38
茂木健一郎 @kenichiromogi

NHKと同じように受信料で成り立っているBBCは、シャーロックや、ラインオブデューティーのように、数話からなるシリーズを積み重ねる(年に一回くらい、一シリーズをリリースする)やり方で世界的ヒットを飛ばし、「お得感」というか「納得感」を演出している。NHKもその方向を検討したらいいと思う。

2019-04-09 06:01:16
茂木健一郎 @kenichiromogi

BBCにも、「イーストエンダーズ」のように、だらだらずっと続くドラマがあるが、「シャーロック」のような革新的なスマッシュヒットとは役割が違う。NHKは、印象としては、数話のウェルメイドなスマッシュヒットをつくるというよりは、だらだらいつまでもの視聴習慣に頼りすぎている気がする。

2019-04-09 06:02:38
茂木健一郎 @kenichiromogi

NHKに限らず、日本のテレビには、毎週続くレギュラー番組至上主義の文化を強く感じる。一方、時代は、ネットフリックスに代表されるように、きちんと作られた短いコンテンツに重点が移っている。日本のテレビもそちらにシフトしないと、質を確保すること、今の視聴者の心に届くことができないだろう。

2019-04-09 06:04:12
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート2184回「大河ドラマや朝ドラの文化の限界をNHKはどう超えるか」をテーマに、7つのツイートをお届けしました。

2019-04-09 06:05:20