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自分の一票は「十万分の一票」だから、選挙に行かなくても同じか? ~選挙に行く意義、若者の政治離れ、世代間格差についての考察~

先の統一地方選挙を受けて、政治や選挙について考えます。「なぜ、投票するのか?」という素朴な疑問から出発し、「選挙に行く意義」「若者の政治離れ」「世代間格差」という、別の角度から見た三テーマを、「帰属」という軸でつなげていきます。
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しろうと @sirouto

初めての選挙に行ってきた未成年の素朴な感想が社会問題を見事に物語っている - Togetter togetter.com/li/1340945 @togetter_jpさんから

2019-04-24 21:01:45
しろうと @sirouto

若者が動けば世の中変えられるということ - Togetter togetter.com/li/1341018 @togetter_jpさんから

2019-04-24 21:25:52
しろうと @sirouto

先の2019年4月21日(日)、統一地方選挙(市区町村議選挙など)が行われました。そこで今日は、政治や選挙について、考察してみたいと思います。ただし、特定の政党についてではなく、政治の根本的なあり方を考えます。

2019-04-24 21:05:30
しろうと @sirouto

さて、メディアでは「若者の政治離れ」みたいに言われていて、じっさい投票率は低い(がそれと同時に、少子化による票数の減少も、発言力の減少に影響している)。

2019-04-24 21:06:55
しろうと @sirouto

「若者の政治離れ」は当然。若者世代はインターネットが普及した世代でもある。ネットにはSNSや動画サイトやソシャゲなど、面白いものがある。水が低い所に流れるように、楽で面白いものへ多数が流れていく。

2019-04-24 21:09:38
しろうと @sirouto

私も昔は、政治や選挙はつまらないものだと思っていた。ただ、2011年の東日本大震災は大きな衝撃だったので、それをきっかけに、政治や社会や歴史について調べていった。そして、考え方が少し変わった。

2019-04-24 21:11:47
しろうと @sirouto

この考え方が変わった部分をいくつか述べていく。考えの押しつけではないが、「政治がつまらないから、選挙に行かない」という人に、もし参考になれば幸い。

2019-04-24 21:13:03
しろうと @sirouto

まずひとつ目は、選挙で「自分と同じ考え方の立候補者」を探そうとすると、おそらく徒労に終わるし、選挙は嫌いになるだろう。だが、こういう考え方では上手く行かないはずだ。なぜなら……、

2019-04-24 21:16:10
しろうと @sirouto

そもそも、最も人間関係が近い家族や結婚相手ですら、100%考えが一致することなど、生活していてそうそうないだろう。まして、政治家のオッサン、オバサンと、若者とで考えが一致するはずもない。

2019-04-24 21:18:30
しろうと @sirouto

だから、「自分と考えが多少違っても、長期的/大局的に自分を利する候補者」を選ぶ方を推奨する。そして、この視点があれば、政治だけでなく、世の中の様々なことについて、興味を持って学べるはずだ。

2019-04-24 21:20:08
しろうと @sirouto

今はとくに「エコーチェンバー」現象のように、自分と同じ意見の人間の発言しか見ないことが、ネットで容易に実現できる。ので、異なる意見に対して、器を大きく持つのは、難しいと同時に大事だと思う。

2019-04-24 21:22:23
しろうと @sirouto

古代ローマ帝国の「パンとサーカス」みたいに、現代日本では「コンビニとスマホ」があれば満足なのかもしれない。が、その後ローマ帝国が衰退していったように、スマホでつながるネットの世界がすべてではない。

2019-04-24 21:31:11
しろうと @sirouto

そうは言っても、現実の選挙では名前を連呼するばかりで、「長期的/大局的に自分たちを利する候補者」など、分からないではないか、という感想もあるだろう。どうすればいいか?

2019-04-24 21:32:48
しろうと @sirouto

一番の正攻法は、(今回の地方選の場合は)区市町村の議会など、各立候補者の過去の活動を調べることだ。しかし、これは大変だろう。そこで、政党で選ぶという方法もある。さらに……

2019-04-24 21:34:58
しろうと @sirouto

選挙では誰に入れるかだけでなく、選挙に行くこと自体が重要になる。統計に反映される数の支持層は、政党の方でも認識しているので、それを反映した政治になる。つまり、投票行動自体が政治へのメッセージになるのだ。

2019-04-24 21:38:26
しろうと @sirouto

「政治家が魅力的でない」と若者が投票に行かなければ、「投票しない層のための政治はしない」と政治家の方も考える。円盤を買わない層のアニメが減っていくようなものだ。選挙も政治における自由市場なのである。

2019-04-24 21:40:40
しろうと @sirouto

今の世代間格差の背景には、少子高齢化と若者の低投票率の、二重の要因があるだろう。若者と老人では社会給付格差が一億円、などという試算を見るに、若年層は沈黙していることで、ものすごい損をしている。

2019-04-24 21:43:03
しろうと @sirouto

なおここでの若年層と中高年層は、平均年齢の80歳を半分にぶったぎって、40以下と40以上で大ざっぱに区分している。40近くが若者とは、違和感があるかもしれないが、ここで必要以上に細かい分類は不要だろう。

2019-04-24 21:45:18
しろうと @sirouto

さてしかし、この損得は世代全体の話で、個人視点だとまた微妙に事情が異なってくる。功利的に考えるなら、選挙に自分だけ行かない方が、休日が潰れなくて得だからだ。

2019-04-24 21:48:02
しろうと @sirouto

この「自分だけ選挙に行かない方が得」は、「囚人のジレンマ」の構造になっている。支持者みんながそう考えると、候補者は落ちる。これは火事が起きているのに「誰も消防車を呼んでいない」という事態に似ている。

2019-04-24 21:49:40
しろうと @sirouto

囚人のジレンマは原理的に非常に難しい問題だが、歴史的には現に乗り越えてきた。「他の誰かが、明治維新やってくれたら楽だなー」と幕末にみんなが考えていたら、日本は江戸時代のままだったかもしれない。

2019-04-24 21:53:55
しろうと @sirouto

別の角度から見てみよう。「一票投じても誤差の範囲ではないか?」「一万分の一票に過ぎないのではないか?」「自分が入れなくても変わらないのではないか?」選挙に行かない人に、この疑問があるかもしれない。

2019-04-24 21:55:44
しろうと @sirouto

この感覚は昔の自分にもあった。これは統計的な量として、自分の一票を見る見方であって、しかしそれだけが唯一絶対の見方ではない。このことは「帰属の問題」として考え直すと、明確になる。どういうことか?

2019-04-24 21:57:34
しろうと @sirouto

「あなたは日本にいる、一億二千万人のひとりでしかない」。これは日本人の誰にとってもそうだ。「統計的にはゼロに近い誤差でしかない」。しかし、「だから、あなたは日本人ではない」というのは間違っている。

2019-04-24 21:59:49
しろうと @sirouto

誰かひとりが「一億二千万分の一」でしかないから、日本人でないなら、日本人は誰もいなくなってしまう。だから論理的にも間違っている。ひとりひとりが比率的に限りなくゼロに近くても、極小とゼロは異なる。

2019-04-24 22:02:50