- hadukino_tc
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車庫に入っている電車の車内灯が点いている。点検中なのか、これから出発なのか。人一人乗っていない車内は人の息遣いを忘れたように無機質にぼんやりと明るい
2011-03-01 05:24:52汗ばむひたいにそっと/手をあてて/今見た夢を忘れようと/反芻する/幾度も/幾度も/幾度も/あなたに気付かれないよう/あなたの手にかかって死ぬなんて/悪い夢に違いないよ #twpoem
2011-03-08 05:23:45春の暖かさがゆるやかに/コート姿の道行く人をつつむ/季節に関係ないよな仕事をしていても/景色がふと和やかに流れているのに気付く/足りないものひとつ/新しいものひとつ/胸のなかにからんと響いて/青空の下を歩いていこう #twpoem
2011-03-08 13:28:31陽だまりのような/オルガンの音色が/どこからか流れてくる/切なくも懐かしい/街中でひとしずく/こぼした涙は/路傍の小さな花壇に落ちて/私がここにいたことの証となる/名も知らぬ花が咲いたとき #twpoem
2011-03-08 13:38:51雨降る中に/傘も差さず/濡れるままに歩いた/空を仰ぎ見ると/街燈の明かりを食べた雨粒が/まるで星のよう/雨夜の月ではないけれど/雨夜の流星群/僕は星の光に濡れて/溺れる宇宙飛行士になる/流れ星が尽きるあの向こうまで/僕はみじめな宇宙飛行士 #twpoem
2011-03-08 22:42:23刹那的な付き合いほど/おもしろおかしくたのしく/目覚めたときの押し寄せる/疲労感不快感罪悪感/わかっていても断れない/無力感虚無感無常感/明日への活力を無理矢理絞りだし/今日を騙し騙し生きよう/今夜の飲み会など忘れて #twpoem
2011-03-10 05:14:33必ず見る夢がある/内蔵を嘔吐する夢だ/数珠つなぎの肉の塊/よく見るとそれはいびつなへそのおにつながれた/無数の胎児たち/大小様々の、生誕を待っていた生命たちが/無下に扱われた恨みの眼で私を睨む/堪え難い圧力に眼が醒めても/彼らはその肉の鞭で/私の首を締めあげるのだ #twpoem
2011-03-10 05:23:51誰もが胸に抱えている大事なものが/ころげ落ちる先はいずれもおなじ/角がすり減り/丸くなり/あいまいな得体の知れない何かになって/一定の評価と信頼を得て/満足する/行き着いた先に累々と横たわる/名も無き末路を目のあたりにして/なおそう思えるのなら #twpoem
2011-03-11 05:13:49春一番が吹いて/冬の木枯らしが吹き/花粉症は容赦なく人々を襲う/しばらくすると黄砂も降るだろう/かじかむ手足をさすり/春を探してみる/春よ来い恋い/麗らか日和/春は前の駅を出発しました #twpoem
2011-03-11 05:21:55言葉で痛みや悲しみや苦しみをほんの少しでも癒せると思っていたけれど、余りにも大きな現実の前にはなすすべがないのだと思い知らされた。
2011-03-22 07:42:31満開の桜の隙間を縫うように/届くアークトゥルス/スピカ/レグルス/冬の大三角もまだ/宝石のように輝く/星が桜に実をつけたのか/桜が宇宙に溶け込んだのか/舞い散る花びらは流れ星/私は今確かに大気を/大地を/大空を感じている #twpoem
2011-04-09 11:06:56今日も散在流星のように/取り留めもなく何かを流して/一日を終える/願いをかける価値のない/気づかれることすらない/ひっそりと流れてしまう/ひとかけらの流れ星/誰かに見つけてもらいたいと/こんなにも想っているのだけれど #twpoem
2011-04-09 23:55:03言葉を信じる、か。あの時僕は言葉を発するむなしさを味わった。言葉にしている余裕があるならほかにすることがあるだろうという意識に苛まされた。でもたぶん言葉だからとか態度だからとか分けて考えるもんじゃないのだろう
2011-04-17 01:29:55張り詰めた鼓膜が拾う旋律/色あせた夕焼け色の記憶/駅前のベルが奏でる午後五時のメロディ/それとも街角の教会で練習中の賛美歌の声/もう少し長く聴こうと/耳を澄ませば/音は逃げていってしまう/幸せのぬくもりの中で/あくびひとつ、ついている間の/ほんのわずかなひと時 #twpoem
2011-04-18 16:22:55都会に恵みの雨はない/うすら寒い風/湿った空気/他人の濡れた傘/むき出しになるイラついた感情/ただでさえわずかな余裕は/不愉快な雨に/不快なままに埋め尽くされる/季節の変化に/露骨に左右される都会の住人は/だからこそ自然をより感じているのかもね #twpoem
2011-04-19 05:27:30