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ダークニンジャ・リターンズ #4

翻訳チームによるサイバーパンク・ニンジャ活劇小説「ニンジャスレイヤー」リアルタイム翻訳 (原作:Bradley Bond-san & Philip Ninj@ Morzez-san) ニンジャスレイヤー公式ファンサイト「ネオサイタマ電脳IRC空間」 http://d.hatena.ne.jp/NinjaHeads/ 続きを読む
ニンジャスレイヤー
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Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
第一巻「ネオサイタマ炎上」 最終エピソード「ネオサイタマ・イン・フレイム」 #2 「ダークニンジャ・リターンズ」#4
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
ニンジャスレイヤーはセレモニーホールの壁に並ぶ大型ディスプレイの端を足場代わりに使って跳躍し、「成せば成る」と縦書きされた大型ショドーを切り裂く。思った通り、キンコめいた漆塗りのシークレット鋼鉄扉が姿を現した。「イヤーッ!」ニンジャ筋力で四個のバルブを強引に破壊し、内部へと潜入。
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
その先には、カチグミ料亭を思わせる、細く上品な木製の廊下が続いていた。キィ、キィとヒノキ材の床が軋み、その音が暗闇に吸い込まれてゆく。天井の電子ボンボリが柔らかい桜色の光を放っていた。左右にはショウジ戸やフスマが並んでいる。奥行きはどれだけあるのか解らない。
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
ニンジャスレイヤーはまるでSWAT隊員のように中腰の姿勢を取り、両手を小さく横に広げてバランスを保ちながら、音を立てぬよう廊下を進んだ。(((ここか……?)))直感が彼を導く。そして、金箔地に鯉の絵が描かれたフスマのひとつを勢い良く蹴り破った。「イヤーッ!」
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「アイエエエエエエ!」その先は調理場だった。マグロをさばいていた老イタマェが、驚きの声を上げる。(((間違いか……)))ニンジャスレイヤーは振りかぶっていたスリケンを収め、間違いを詫びるオジギをすると、ふたたび密やかに廊下を奥へ奥へと進んでいった。
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01001011111……ニューロンが引っ張られる。目的のもの、すなわちナンシー=サンに近づいているという確信が強まる。それと同時に、彼女がどんな仕打ちを受けているのかという恐れも。((焦りは禁物だ……平常心を保たねば……)))フジキドはさらにSWAT的隠密動作で先へと進んだ。
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音もなく影のように忍び歩くニンジャスレイヤー。(((ここか……!)))直感が彼を導く。そして、金箔地にライオンの絵が描かれた重厚なフスマのひとつを、勢い良く蹴り破った!「イヤーッ!」
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(((何だここは?)))そこは全面黒漆塗りと金装飾が施された、数十畳ほどの異様な子供部屋だった。架けられたスーツやコートのサイズでそれが解る。シャンデリアのロウソクの灯りが、武者鎧、勉強机、ソロバン、株式チャートが映った大型ディスプレイ、ヤリ、エグゼグティヴ机などを照らし出した。
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部屋の隅には、フェニックスの装飾が施された鋼鉄製のトリカゴめいた檻がある。静かに近づくニンジャスレイヤーは、その中で正座し、赤い漆塗りのオボンに載せられたスシを食べるナンシー・リーの姿を認めた。ターコイズと黒のオイラン装束を着せられている。「ナンシー=サン、無事だったか……!」
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ニンジャスレイヤーは手早く鍵を破壊する。ナンシーはニヒルな笑みを浮かべながらマッチャを呑み切った。「無事の基準にもよるけど、私のニューロンにダメージは無いわ」檻を出ると、壁に架けられたチャカ、ベルト、ナイフなどで武装する。檻を出た後どうするかを完璧にシミュレートしていたのだろう。
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ナンシーはニンジャスレイヤーの顔を見た。相当なダメージを負っているのだろう。顔は死体のように蒼ざめ、目の周りにはユーレイ・ゴスめいた黒く深いクマ。「……ありがとう、私のミスのせいで……」とナンシー。「……ヨロコンデー」ニンジャスレイヤーは掌を前に出し、静かに彼女の言葉を遮った。
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ナンシーの無事を確認したことで、緊張の糸が緩んだのか、一瞬ニンジャスレイヤーの意識が遠くなり、その場で立膝の姿勢を取った。そして檻に背中を預ける。駆け寄るナンシー「オーガニック・スシがあるわ。オハギも」。ニンジャスレイヤーは静かに頷いた。「ヨロコンデー」とナンシーは静かに答える。
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ナンシーはキンコ型冷蔵庫を開け、中に収められたスシ、ショーユ、オハギなどを取り出して、ニンジャスレイヤーの前に運んだ。チャドー暗殺拳は相当なカロリーを消費する。ニンジャは神ではない。爆発的に代謝速度を増したということは、それに見合う良質なエネルギー補給が必要だ。即ちスシである。
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「誰だお前は?」不意に幼い声が聞こえた。上等なアルマーニのスーツを着た少年が、部屋の隅にあるトイレのドアを開けて出てきたのだ。キョート・コケシめいた髪型の髪毛はややグレーがかり、目の色も群青色だ。ハーフだろうか。フジキドはトチノキを想起した。だがこの少年はそれよりいくらか年上だ。
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ニンジャスレイヤーは反射的にスリケンを投擲しかける。だが、この少年からニンジャソウルは感じられない。「僕の部屋に勝手に入ってくるとは、いい度胸だな。フジオを呼ぶぞ!」細身の少年は、驚くほど朗々とした声で言い放つ。若くして王者の風格と、線の細いヒステリックな危うさを併せ持っていた。
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「出よう……」ニンジャスレイヤーは手短にスシを咀嚼し終えると、オハギを残したまま立ち上がった。「ムハハハハ!そうだ、それでいいんだ!でも、後でケジメさせるからな!」少年は相手の動きを警戒しているのか、体の半分をトイレのドアに隠しながら言い放つ。
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フジキドとナンシーは少年に一瞥をくれ、破壊されたフスマへと足早に歩む。「おい、待て!それは僕のだぞ。置いていけ!フジオを呼ぶぞ!フジオ!今すぐ来い!フジオ!」少年は限定ウサギモチヤッコ型の形態IRCトランスミッターに向かって叫ぶ。「おい、待て!おい…!」少年の声が遠ざかってゆく。
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ニンジャスレイヤーはナンシーを抱き上げて廊下を駆け、シークレットドアから脱出してセレモニーホールのタタミへと飛び降りる。「ラオモトの息子よ」ナンシーが自分の足で立ちながら言う「正確には、何人もの息子の一人」。「そうか」ニンジャスレイヤーは無表情に返す。それ以上の思考は危険だった。
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「ナンシー=サン、独力で脱出できるか?」とニンジャスレイヤー。「できるわ、足手まといにはならない。それに……」とナンシー「おそらく、この近くに電脳制御室があるはず。ハッキングして、天守閣への通路のロックを解除するわ。これで貸し借りは無し。あとは…」ナンシーはディスプレイを指差す。
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「あの生放送をハッキングしたら、さぞ面白いことになるんじゃないかしら?」ナンシーは疲れた顔に笑みを作り、右手でキツネ・サインを作った。「ソウカイ・シンジケートのこれまでの悪事は、全て私の脳内記憶領域にバックアップされているわ」「ナンシー=サン、油断するなよ」 そして二者は別れた。
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第一巻「ネオサイタマ炎上」 最終エピソード「ネオサイタマ・イン・フレイム」 #2 「ダークニンジャ・リターンズ」終わり #3「アンド・ユー・ウィル・ノウ・ヒム・バイ・ザ・トレイル・オブ・ニンジャ」に続く

コメント

オスツ🍣 @alohakun 2011-05-17 06:50:31
ダークニンジャ・リターンズ #1 http://togetter.com/li/133345 アンド・ユー・ウィル・ノウ・ヒム・バイ・ザ・トレイル・オブ・ニンジャ #1 http://togetter.com/li/136645
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