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三一十四四二三 @31104423
「人斬り」は1980年代の半ばにリバイバル上映された(リバイバルだが 結構 宣伝に力が入っていて 宣伝のためのみに世良公則の歌まで作られたのだ)。 私は中学の時に読んだ 永田哲朗の「殺陣」で この作品の存在を知っていた。当時はビデオもないので「見たいけど見られない映画」の一つだったのだ。
三一十四四二三 @31104423
そんな幻の映画が、奇跡のリバイバル上映(当時は日本映画のリバイバルは少なくなっていた)。大学生になっていた私は、公開初日に松竹の映画館に駆けつけた。 しかし映画館はガラガラ。1人変なヒゲモジャのオヤジがいて、上映中でも大声で独り言を叫ぶのである。 「おー!鼻の穴が大きく見えるのー!」
三一十四四二三 @31104423
「ケツがでかく見えるのー!」 「あ!血ぃ!血ぃが出よった!キャハハハハハ!」 「刺身や刺身や!」 いちいち画面に反応して、物凄くつまらないことを叫ぶのである。 明らかに狂っている。 注意しても聞きそうにないし、暴れられても困る。 「あ〜う〜あ〜!刀じゃ!チャンバラじゃ!鼻の穴じゃ!」
三一十四四二三 @31104423
途中で疲れて静かになるか?と期待したが、ますます声は大きくなり、台詞が聞こえない。 「これは出直すしかない…」 私が仕方なく外に出ると、映画館の支配人が追いかけてきて 「すんまへん。ご迷惑をおかけしました。お代は返しますけん、また来てください」 と入場料と次の映画の前売り券を
三一十四四二三 @31104423
手渡された。 「あの人は、いつもいるんですか?」 「いえ。明日からはいません…理由があって、追い出したりはできん人なんですわ。多分、もう今後一切現れんと思いますわ。社長は入院しますけん」 つい口を滑らせた「社長」という言葉。それなりの身分の人なんだな…ということだけはわかった。

コメント

ろんどん @lawtomol 2019年7月16日
お、おう…なんかショートショートにありそうな話だな…「社長」が観たくて観たくて仕方なかったから、「奇跡のリバイバル上映」ができたのかな…
飛達磨 @tobidaruma 2019年7月16日
イイハナシダナー
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