たらればさんの語る梅の香の歌、古今和歌集巻一の42番(紀貫之)とと41番(凡河内躬恒)

まとめました。
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たられば @tarareba722

ああああ! いま出張中の新幹線でふと「古今和歌集」を読んでいて、すごいこと、、、というか古典オタクとしては「今さら何言ってんだおまえ」という話でまったく恥ずかしい話に今さら気づいてすごく感動している話していいですか。伝わりづらいとは思うんですけど、個人的には頭の中に稲妻が走った。

2019-07-09 10:41:42
たられば @tarareba722

紀貫之の歌に「人はいさ 心も知らず ふるさとは 花ぞ昔の香に匂ひける(あなたは忘れてしまったかもしれませんが、ここに咲く梅の花は昔と同じように香っておりますね)」があって、小倉百人一首にも採られていて、いやいい歌だとは思うけど、それほどいいかなぁ…と思ってたんですよ。なんか唐突で。

2019-07-09 10:44:27
たられば @tarareba722

この「あなた」は男か女か、古い友人か想いを寄せていた元恋人か、そういう想像力を「香り」とともに掻き立てる歌だね、特に梅はピリッとした香りだからとりわけそういう連想を呼び起こすよね、という話はわかるんですよ。でもあの紀貫之ですよ。勅撰集最高収録数を誇る絶対権威です。他にあるだろと。

2019-07-09 10:47:46
たられば @tarareba722

で、これね、(平安期のインテリは丸暗記が基礎教養だった)「古今和歌集」で読むと、その歌の姿がまったく変わるってことに気づいたんです。この貫之の歌は巻一「春」の42番に収録されているんですけども、これは41番の凡河内躬恒の歌と続けて味わうべきだったんですね。いわく、

2019-07-09 10:51:54
たられば @tarareba722

「春の夜の 闇はあやなし梅の花 色こそ見えね 香やは隠るる(春の闇夜は妖しげに何を隠しているんでしょうね、もしや美しい梅の花を隠そうとしているのでしょうか、香りですぐにわかってしまうでしょうに)」と、(この「梅の香り」は衣服にお香を焚いた女性とも解釈できる)超絶艶っぽい歌です。

2019-07-09 10:55:15
たられば @tarareba722

この躬恒の、色っぽく解釈しようとすればめちゃくちゃ色っぽく解釈できる、そして現在進行形の恋愛の歌の直後に、貫之の(かつての恋の)歌が置かれると、解釈がまったく変わってくるじゃないですか。旅情とかすっとんで、いきなり中島みゆきと吉田拓郎の世界じゃないですか(何を言ってるんだおれは。

2019-07-09 10:58:35
たられば @tarareba722

ああー、、、おれは無知だなぁ、、。。古典文学は奥が深いなあ、、、。。古今和歌集なんて基礎中の基礎じゃないか、、、。。それがまだこんなに新鮮な驚きを味合わせてくれるなんて、、、と、打ちのめされつつにやにやしております。ははは。今日はいい日だなぁ。

2019-07-09 11:01:22
たられば @tarareba722

蛇足を承知で解説すると、 41番「春の夜の 闇はあやなし梅の花 色こそ見えね 香やは隠るる」 ここで男女は春の闇夜と香りで密会を愉しみ、それから何十年かたって、 42番「人はいさ 心も知らず ふるさとは 花ぞ昔の 香に匂ひける」 で、「あの頃」を偲ぶという、並べてはじめてわかる仕掛けだと。

2019-07-09 11:06:37
たられば @tarareba722

脳が暴走気味で感想がだらだら流れて出てくるんですが、この二つの歌は、美しい花(その姿や思い出)を隠すのは、夜の闇なのか、過ぎし時間なのか、それはともに「香り」が暴き出すのではないか、という話なんですよね。ああどうにもエモい。そして仕事だ。働きます。ご静聴ありがとうございました。

2019-07-09 13:09:04

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