2011年に「キャシャーンSins」を観た・1

2011年4月19日から5月18日にかけて再見した「キャシャーンSins」感想ツィートのまとめです。全24話の12話まで。
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枝松聖 @EDAKIO

Sins7話:生まれ変わり続けるキャシャーンをリズベルは鐘の材料にしようとした。ここにある塔の、鐘の材料は。彼は彼女の罪を悟る。与えられた役割も道徳も見失うような絶望。自分が見つけた希望すら見失うほどに終わらない絶望。それでも新しい何かを作ろうとした心をキャシャーンは抱きとめた。

2011-04-27 08:54:25
枝松聖 @EDAKIO

Sins7話:リンゴが塔を訪れた時、そこに鐘はなかった。それでもリズベルはここには鐘があると言う。形あるものでなくてもいい。誰かへ伝えようとしなくても誰かの声が返ることがなくても、信じることができる。自分のことを知る者が世界のどこかで生きている。それはとても大きな、希望だ。

2011-04-27 08:54:45
枝松聖 @EDAKIO

「キャシャーンSins」8話。聴く者にいっとき滅びを忘れさせる、希望の歌を唄うロボット・ジャニス。ロボット達は彼女を慕い、彼女の名を謳う。この世に意味のないものなんてない。それを決めるのは本人次第。音楽堂へと向かう彼女に、キャシャーンはついてゆく。

2011-04-28 08:58:51
枝松聖 @EDAKIO

Sins8話:ずっと昔、あるひとの歌を聴いた時、ジャニスは歌うことに魅せられたという。それは、鳥が生存や種の繁栄のために唄う歌とは違う、誰かの心へと向けられた歌。おそらくは唄うために作られたロボットではない彼女を変えるほどの力を持った「歌」を彼女は届けたいと願う。

2011-04-28 08:59:32
枝松聖 @EDAKIO

Sins8話:ジャニスは歌う。今はキャシャーンのために。たった一人に宛てた歌、それが音楽堂に集まった者たちの心を動かしてゆく。キャシャーンは戦う。今は彼女が歌う場所を守る、そのために。それは多くの命を奪い、救う。歌は響く。We are free.

2011-04-28 08:59:44
枝松聖 @EDAKIO

「キャシャーンSins」9話。動かなくなったロボットの身体が転がる谷底。ロボットの墓場と呼ばれるそこにロボットの少女・ニコがいた。彼女は志半ばで谷底に落ちてしまった男・ボルトンにもキャシャーンにも、花を渡し傷ついた身体を治そうと手を差し伸べる。谷底には花があふれ色があふれていた。

2011-05-01 08:10:04
枝松聖 @EDAKIO

Sins9話:ルナという女が癒しを与えている。ディオの作ったロボットの軍団が勢力を広げている。絶望の世界に生まれたわずかな希望。真偽のわからない希望。それにすがる心が争いを生み出す。ボルトンはそんな世界に生きてきたという。谷底で動けなくなってしまった彼に、ニコはただ笑いかける。

2011-05-01 08:10:26
枝松聖 @EDAKIO

Sins9話:ニコはかつてルナの世話をしていた。頭の回路が壊れてしまってからもずっと人形を世話していた。世話をする。与えられた役割を続けていた、ロボット。終わり続けていたニコ。それでも。彼女がいなくなった谷底で彼女と時を過ごしたボルトンの慟哭が響く。そこには花が、咲いていたのだ。

2011-05-01 08:18:26
枝松聖 @EDAKIO

「キャシャーンSins」10話。ディオが軍団を作ろうとしている。その噂を聞きつけたロボット達が集まる。ディオはキャシャーンを、そして彼によく似た自分の姿を厭う。ディオに影のように寄り添うレダは、彼にロボット達の頂点に立つようささやく。かつてのブライキングボスのように。

2011-05-02 07:43:27
枝松聖 @EDAKIO

Sins10話:ルナが死んだ。ルナの護衛・ドゥーン。死神と呼ばれ誰からも孤立していた彼にルナは花をくれた。そのルナが死んだ。変わり果てた姿になった今、ドゥーンはあてもなく彷徨う。彼の目の前に現れた男…それはルナを殺した男に見えた。キャシャーン。その名を叫ぶ。そう呼ばれたディオは。

2011-05-02 07:44:38
枝松聖 @EDAKIO

Sins10話:ディオはロボット達の前に立ち「滅び」を止める宣言する。何者とも比較されない、自分自身として生きるために。レダは彼に影のように寄り添う。ディオに倒されたドゥーンは、ふたたび歩き出す。まだ生きる目的はある。キャシャーンを倒す。憎しみで、世界が動き出す。

2011-05-02 07:46:33
枝松聖 @EDAKIO

「キャシャーンSins」11話。ロボット達との戦いで生き埋めとなってしまったキャシャーン。彼を救おうとその場に残るフレンダーはジンというロボットと出会う。彼はロボットと人間が共にルナを探す旅を続ける一団のリーダーだ。なってくれるか、友達に。ジンはフレンダーに語り掛ける。

2011-05-03 18:48:32
枝松聖 @EDAKIO

Sins11話:人間とロボットが共に生きられる世の中の為に。キャシャーンを前にしてもそれを皆が望んでもジンは彼を殺さなかった。誰かを犠牲にするのではなく、自分の力で。当たり前のようで信じ続けることは難しいその想いとともに強く生きる彼の身体は「滅び」が始まることなく輝いている。

2011-05-03 18:48:53
枝松聖 @EDAKIO

Sins11話:ジンと共に旅をするトロという少年は大きくなって「滅び」へ向かう友達を…ロボットを助けることを決意する。明日がどうなるかは分からない。それでも明日へ向かうことは出来る。それはルナという目に見えない存在ではない、側にいるジンが、彼の命が示した希望の形だ。

2011-05-03 18:49:34
枝松聖 @EDAKIO

「キャシャーンSins」12話。朽ちてゆく街を塗料で塗り染めるロボット・マルゴーをキャシャーンは見守る。芸術家は諦めが悪いんだよ、君。そして時代に「自分」を残したがる。かつて為政者が入れ替わるたびごとに色を替えてきた街で、彼は筆を取る。「僕色」を残すために。

2011-05-04 09:39:08
枝松聖 @EDAKIO

Sins12話:マルゴーはかつてブライキングボスの統治下にあった頃のある種の秩序を美しいと評した。支配される大多数の者には恐怖であっても、それは支配するという一つの強靭な意志が生きていた世界。誰もが諦め続ける街で、いま彼は筆を取る。生きるために。生きていたことを伝えるために。

2011-05-04 09:40:29
枝松聖 @EDAKIO

Sins12話:やがて雪が街に降り積もる。マルゴーが染めた壁もそうでない壁も等しく白く染め上げてゆく。彼の意志も為政者達の意志もすべて、染め上げてゆく。命を終えたマルゴーの顔に浮かぶ色を、彼のことを知らないリンゴは綺麗だと言った。その色は、彼が強く生きていたことを伝えていた。

2011-05-04 09:41:39