2011年に「キャシャーンSins」を観た・1

2011年4月19日から5月18日にかけて再見した「キャシャーンSins」感想ツィートのまとめです。全24話の12話まで。
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枝松聖 @EDAKIO

朝のコーヒーは「キャシャーンSins」1話。「滅び」が始まった世界。死なないはずのロボットも朽ち果ててゆく世界。キャシャーンを喰らえば永遠の命が手に入る。生きたいと願うロボット達は純白の美しいロボット・キャシャーンを狙う。

2011-04-19 08:00:31
枝松聖 @EDAKIO

Sins1話:ただ在るだけで罪人のように追われるキャシャーン。初めてこの話を観たときは彼を主役として観ていたのでただ戸惑うばかりだったけれど、当たり前に「美しい」ことを維持することが難しい、それが嫉妬と羨望と憎悪の対象に簡単になりえる事態もあることが今はわかる。

2011-04-19 08:01:16
枝松聖 @EDAKIO

Sins1話:「喰らえば」は馬鹿げた噂であると、訳知りふうの男・ブライキング・ボスに最初から否定されている。けれどそんな迷信に希望を見出さなければ生きてゆけない、錆の浮かんだ名もなきロボット達の痛切な言葉が染みる。

2011-04-19 08:01:35
枝松聖 @EDAKIO

Sins1話:それにしても自分が生きることに必死とはいえ、ボスといい、リューズといい、みんな言いたいことを口にして去ってゆくばかり。ラストにいや僕何もわからないんですけどとボー然とするキャシャーンが不憫すぎる(苦笑)。だからこそ、彼がリンゴを呼び止めて掛けた言葉がいいなあと思う。

2011-04-19 08:02:02
枝松聖 @EDAKIO

「キャシャーンSins」、当時はキャシャーン、あなたはなんて受け受けしいのと観ていたものですが、考えるところも多いしキャシャーンはやっぱり受け受け美しいし、しばらく集中的に研究テーマにしてみたいかも。

2011-04-19 08:06:19
枝松聖 @EDAKIO

「キャシャーンSins」2話。「滅び」を受け入れた者同士、静かに暮らすロボット達がいた。滅びると知って初めて生きていると感じた。相手を恋人のように人間同士のように想うようになって滅びが止まった気がする。それでも。死にたくない。キャシャーンを求め「外」から来たロボットが彼らを襲う。

2011-04-20 08:48:07
枝松聖 @EDAKIO

Sins2話:ルートは自分ほどに滅びの進んでいないフレンダーに最後まで自分の滅びを見届けて欲しいと願う。その先のことは知らない。「恋人」のレンチとは違う、考え。そしてルートは自分達のために戦った者が誰かを知った。キャシャーンを喰らえば生き延びることが出来る。ルートは。彼らは。

2011-04-20 08:50:03
枝松聖 @EDAKIO

Sins2話:世界にばら撒かれてしまった「滅び」。それはキャシャーンが犯した罪なのだと、その時のことを知る者は言う。しかし彼は何も覚えていない。自覚もない、償うことも出来ないまま、それを知らない者から受ける悪意、それはきっと何よりも過酷な罰だ。

2011-04-20 08:50:28
枝松聖 @EDAKIO

キャシャーンSins研究。今だからこそ、観て感じた部分があるのだけど、それを伝えるのにどの言葉、どの語彙をどの温度で使えばいいか、ちょっと迷っている。セーラームーンを観ている時のウキウキとした気分を伝えるのとは違う気持ちを伝えたいと思うのだけど、なかなか難しい。

2011-04-20 19:16:19
枝松聖 @EDAKIO

「キャシャーンSins」3話。「滅び」はロボットの永遠だけでなく、人間の文明も消した。アコーズは、周りにいた人間を裏切り、奪い、世界から逃げ続けて来た人間。知り合ったロボット達を手に掛けたその罪に苦悩するキャシャーンは彼と出会い、言葉を交わす。

2011-04-21 08:13:18
枝松聖 @EDAKIO

Sins3話:ロボットの心を描くこの作品で、人間の世界がどうなってしまったのかはアコーズの飄々とした言葉の断片から推測するしかないけれど、ただ分かるのは、山を登ることに何かを託し命を掛ける…そういう世界はもうないこと。そしてそうなるまでにそれほどの時間は掛からなかったということ。

2011-04-21 08:14:04
枝松聖 @EDAKIO

Sins3話:逃げ続けて一人きり。どこへ逃げて来たのか。何のために生きているのか。命の終わりを知る者の世界への問い掛け。それがどんな顔で吐き出された言葉であるかは映し出されることはなく、物語を観ている側が考え、想像するしかない。ロボットのキャシャーンは悲しげな顔でそれを見ていた。

2011-04-21 08:14:35
枝松聖 @EDAKIO

Sins3話:フレンダーはキャシャーンと向き合う。残された者と、その場所を破壊した者と。過去の禍根は消えることはない。まだ命ある者たちがやるべきことは。多弁なアコーズと、言葉をしゃべることのないフレンダー。「そう」なってしまった時、僕はどちらのような生き様を選ぶのだろう。

2011-04-21 08:14:55
枝松聖 @EDAKIO

「キャシャーンSins」4話。戦いが好き。サーベルを振り回しロボット達を破壊するソフィータは滅びの天使と呼ばれる少女。言葉は嫌い。ソフィータの気持ちが伝わらないから。戦うことでしか気持ちを伝えられない。傷一つない純白の美しいロボットと出会ったソフィータは彼との戦いを望むが。

2011-04-22 08:45:56
枝松聖 @EDAKIO

Sins4話:かつてブライキングボスの側近だったバラシン。傷ついた彼はソフィータ、「彼」と勝てない戦いをするのではなく、今は去ることを選んだ。かつて他人の権力の中にあった彼は今、自分の身の在り様を自分で選ぶ。ただ生き延びること。それもまた当たり前のことじゃない、一つの戦いだ。

2011-04-22 08:47:01
枝松聖 @EDAKIO

Sins4話:ソフィータは「彼」との戦いではこれまでのように熱くならなかったという。彼女が生き甲斐としていた「戦いたい」という衝動は…ロボットとしてのプログラムだったのかもしれない。それを実行しながら、従わなかった心。彼女は「彼」キャシャーンと別れ、旅立つ。生き生きとした顔で。

2011-04-22 08:48:44
枝松聖 @EDAKIO

Sins4話:ソフィータとの別れ際、はじめて名前を聞かれ驚いたキャシャーン。彼が彼であることを知らないけれど彼と関わりたいと願ったソフィータ。彼が彼であることを知るけれど、違う生き方を選んだバラシン。狙われるばかりのキャシャーンにとって、どちらも大きな出会いだったと思う。

2011-04-22 08:49:17
枝松聖 @EDAKIO

「キャシャーンSins」5話。キャシャーンが月という名の太陽・ルナを殺した。それから「滅び」が始まり、リューズの姉が死んでしまった。リューズからその話を聞いてもなお、キャシャーンにはそれを行ったのが自分であるという記憶がない。

2011-04-25 09:09:52
枝松聖 @EDAKIO

Sins5話:(姉は)僕が殺したのかという問いに、そうよと断言するリューズ。滅びのもたらす死は、それをもたらした個人の責任と同じ。キャシャーンはその強い想いを受け入れようと手を広げ立ち、撃たれ続ける。永遠に死なない身体…終わりなく傷つけられ続ける姿は十字架そのもののように見えた。

2011-04-25 09:10:30
枝松聖 @EDAKIO

Sins5話:オージは、まだ生きていたいと願うロボット達を修理しようとしていた。リンゴは彼らに笑顔を与えていた。自分の能力で命を励まし、救う、生き方。…しかしそれを選んだとしても世界に溢れる暴力は続いている、無関係ではいられない、その難しさが描き出される。

2011-04-25 09:11:22
枝松聖 @EDAKIO

Sins5話:そして暴力を奮う彼らもまた生きたいと願う者なのだ。相対ではなく、絶対と絶対とがぶつかり合う世界。その世界のルールを超越した力を持つ存在・キャシャーンが混乱の中、現れる。命を救うために。しかし彼の行った「絶対」は…禍々しい楽曲で表現されるものでしかなかった。

2011-04-25 09:12:10
枝松聖 @EDAKIO

「キャシャーンSins」6話。オージ達を、力なきロボット達を助けようとした、それでも力を抑えることが出来なかったキャシャーンの目の前に漆黒の身体を持ったロボットが現れる。彼は語る。キャシャーンの命と引き換えに世界は救われると。

2011-04-26 08:57:14
枝松聖 @EDAKIO

Sins6話:助けて。二人の対話を聞いていたロボット達はキャシャーンに願う。それは彼に命を差し出せということ。2話で描かれていたロボット達の心の変貌と近しいようでいて少し違う、変貌。力ある男が語る、より具体的で手の届くところにある希望が彼らの心を動かしているのだ。

2011-04-26 08:57:35
枝松聖 @EDAKIO

Sins6話:かつて人間達の世界にロボットが力で介入、主従が逆転した世界があった。いま弱き者として描かれているロボット達もその世界に生きていた者だ。「滅び」とともにその世界もなくなった。「特別」ではない、「一般」が脆く儚いものであることを感じさせる話だった。

2011-04-26 08:58:01
枝松聖 @EDAKIO

「キャシャーンSins」7話。リズベルは工場で働いていたロボット。「滅び」とともに新しいものを作る必要がなくなった世界で、彼女は塔を作り鐘を作ろうとしていた。鐘が鳴れば、みな気づくかもしれないでしょう?世界は美しい。自分のその想いを誰かへ伝えたいと、リズベルはキャシャーンに言う。

2011-04-27 08:53:35