1時間で作る転生もののプロローグ(第6回)
「しかしこの辺の美人バリエーション、ある意味すっごく嬉しくも有り難いですね」 「まあ、パラレルワールドは可能性の世界ですから」 「その可能性の話でなんなんですけれど、あそこに忍び込むのにホントにナビゲーションで上手く行きます?」 「まあ、ナビゲーションは完璧です、あとはあなた次第」
2019-09-11 03:16:30「随分自信家だなあ」 「私もこの仕事長いですからね。毎日FPSやり込んでますし!」 「あーそういえばコールオブデューティの新作、そろそろなんですよねえ……やりたかったなあ」 「あんな死に方しなければねえ」 「うう、それをいわないで……」 「こら、何虚空に向けて喋ってるの!いい加減にして」
2019-09-11 03:20:06「で、どういう作戦なんですか、ナビさん」 「私の名前はナビさんですか、ま、いでしょ……というかないですよ、んなもの」 「え?」 「あくまでも作戦はあなたが立てるんです、私はナビゲート。私の意のままに操ったら責任が私に来るじゃないですか!」 「ひでえ……」
2019-09-11 03:22:05「……まったく、やっぱりあたしの担当なのね」 「(あ、やっぱり自動プレイモードの僕も彼女に頼りっきりだったか)で、どう?」 「ざっと調べたけれど、あの巨大馬なし馬車は」 「ほらね、やっぱりその概念でしょ」 「いーから」 「?」 「なんでもない、続けて」
2019-09-11 03:25:29「あのデカイ馬車はお城か砦だけど、それでも食事と中野人間の気晴らしは必要。で向こうが想定している警戒ラインはここから三十キロ向こう」 「えーと、なんかさっきからラインとかキロメートルが出てますが」 「翻訳ですよ、翻訳」 「なるほど」 「…………?」 「で、三十キロ向こうなんだね?」
2019-09-11 03:27:07「そう、だから今日までは王女様は外でお休みになられるってわけ。だからチャンスは今夜。天幕の周囲にはまず魔導士が三名、騎士が20人、弓兵が五十人、歩兵が百人で囲むわ。その周辺の警戒は通常の軍隊。ちなみに食事も睡眠も三交代制……だから、食事に薬を盛って眠らせるわけにはいかない」
2019-09-11 03:29:28「なんで?」 「食事も三回に分けて作って、毒を盛られないようにするんですよ、頭いいなあ」 「……ということはどうするの?」 「人間の警戒心はどうしても緩む一瞬が出てくるわ、午前三時。そこを狙ってあたしが忍び込む。
2019-09-11 03:31:28「当て身を喰らわせて王女様を担いで戻ってくるから、あんたはそれまでにこの辺から煙幕になるような木の枝と火の準備をして。あと馬を2頭、あの中から失敬してくること。あたしがいったら三分後に陣地に侵入、騒動が起こるはずだからそこで馬にのって、火の準備をしているところまで一目散、合流
2019-09-11 03:33:12あんたは火を付け、煙幕を張って逃げる」 「あのー、その間に弓矢とか鉄砲とか遠距離魔法が飛んできたら」 「当たることを考えていて、盗みは出来ないわよ」 「体育会系というかデタトコ勝負というか」 「なによ! そんなにいうなら自分でやりなさいよ! いっつもあたしに任せて!」
2019-09-11 03:34:13「B、声おさえて!」 「あんたがそうさせてるんでしょうが!」 (※ピカーンというSE) 「え? 今の何?」 「探知魔法よ、しまった、これ罠だわ!」 「なに?」 「(遠くから)襲撃者発見、10時の方角」 「弓兵隊、狙え!」 「わー!」
2019-09-11 03:40:55「左方向四歩進んで伏せてください、なに闇夜の鉄砲です、頭低くしてれば当たりません」 「おっけー! B!」 「な、なに!」 (どさっ) 「撃てー!」 (銃声) 「!」 (着弾音)
2019-09-11 03:42:47で、前回の更新の時最後に着けたアンケートの結果が出ましたのでご報告を。
1時間で作る転生もののプロローグのアンケート結果、出ました。 次回更新の第七回をもって一旦Twitter上での更新は終了し、以後は「小説家になろう」へ移行したいと考えております。移動してもご愛顧の程よろしくお願いいたします。 #1時間で作る転生もののプロローグ pic.twitter.com/R3Hz5kLwcp
2019-09-11 14:13:08