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永久凍土帝国を踏破
FGO第2部第1章 永久凍土帝国アナスタシア 獣国の皇女、踏破しました!! やや時間があいてしまいましたが、このツイートから連続で感想などを呟きます。例によってネタバレを大っ量に含むので、未踏破の方はリムーブかミュートを推奨します。大変すばらしいシナリオだけに、初体験を大切に。ではいざ。
2019-10-06 23:43:20今回の要点
・まず本作は、終えたあとしばらく放心するほどすばらしいシナリオでした ・個人的には第1部6章、7章に並ぶ、FGO最高峰であったと感じています ・それは本シナリオに登場するキャラクターたちがいずれも運命に抗おうと振る舞っており、その姿が帝政ロシアという末期的な舞台と非常に相性が良かったこと
2019-10-06 23:45:00・そしてまた、本シナリオを引っ張る狂言回し役の「パツシィ」というキャラクターの魅力だと思われます ・(たとえ辛く厳しいとはいえ)滅びることが決まっている世界で、その運命にどう抗い、どう受け入れ、終焉が近づいたときにどう振る舞うのか
2019-10-06 23:46:06・それは、いつか必ず死ぬことが決まっているわたしたちの人生における振る舞いを想起させるからではないかと、本シナリオを終えたいま、ぼんやりと考えています ・そしてその回答は、たとえば本シナリオ第19節でアヴィケブロン先生が語った以下の言葉に込められているのではないでしょうか ・いわく
2019-10-06 23:47:10「どうか幸運を。 長い道程と酷薄な選択が君を待つ。 だが、僕は信じている。 ーー戦え、少年。僕は信頼している。 人間にはその責務に耐えるだけの、強靭(つよ)さがあると!」
2019-10-06 23:47:37シナリオ感想へ
・閑話休題(涙をぬぐいながら ・各シナリオ感想に入ります ・イントロ部分でいくつか、第2部の舞台設定とルールが解説されました ・宇宙からやってきた、手術が必要な「樹の根」のような生命体? ・異聞帯は全部で7つ ・それぞれの異聞帯には「クリプター」とその「契約サーヴァント」と「王」がいる
2019-10-06 23:48:45・第2部第1章は「アナスタシア」 ・これまで章名に個人(?)名が使われていたのは第1部終局「ソロモン」のみなので「え?」という感じ ・「アナスタシア」とは、イヴァン雷帝の最初の妃と、帝政ロシア最期の皇女の名前、つまり「ロマノフ王朝」という時代そのものを指しているということなんですね
2019-10-06 23:49:56・なお、「異聞帯」とは、「特異点が修正されず、そのまま数百年の歴史が積み重なった世界」ということ(「点」が積み重なっているから「帯」と) ・ふむ…なるほど ・え、、、これ、辛く厳しい世界ならまだマシで、この先、もし幸福な異聞帯が出てきたらどうするんでしょうか…(震え
2019-10-06 23:50:30イヴァン雷帝について
・気を取り直して(?) ・イヴァン雷帝の英名は「Ivan the Terrible」、つまり雷のようにいきなり怒って人を殺す、というような畏怖を込めた名称です ・「誕生の瞬間に雷鳴が天を揺るがし、稲妻がクレムリンに走った」(『イヴァン雷帝』アンリ・トロワイヤ著、工藤庸子著より)←初心者向けにお薦め
2019-10-06 23:51:36・イヴァン雷帝は3歳で父を亡くして玉座に就き、我が子を守るために大貴族や兄弟親戚を次々に失脚させた母は、イヴァン8歳の時に政敵から毒殺されています ・大貴族の傀儡として少年期をすごしたと ・そうした複雑な幼少期が、その後のイヴァン雷帝のその後の性格に大きな影響を与えたようです
2019-10-06 23:52:29・荒んだ雷帝の心を和らげ、版図拡大と内政整備に向けさせた最初の妃こそが、アナスタシア・ロマノヴァでした(千人の候補から選ばれた賢く美しい妃) ・ロマノフ王朝初代君主の大叔母にあたります ・そのアナスタシアものちに毒殺 ・イヴァン雷帝の暴政には、母と妻の謀殺というキッカケがあると
2019-10-06 23:53:57・シナリオ内で「殺戮猟兵」と描かれる「オプリチニキ」もイヴァン雷帝が作った制度です ・下級貴族を中心に集めた親衛隊で、6000名からなり粛清と虐殺の尖兵となりました ・ロシア中世史を勉強してみると、そのあまりの苛烈さ(不信と奸計、謀殺と裏切り、拷問と虐殺のパレード)に愕然とします
2019-10-06 23:54:41・大ロシアは人が治めるには寒すぎて、広すぎる ・不勉強ながら、「いやぁ…これは…滅びるわ……」と感じさせ、そうした負の特徴が、この第2部第1章に選ばれた要因のひとつかなと ・駆け足で学ぶなら『名画で読み解く ロマノフ家 12の物語』(中野京子著)が勉強になってしかも読みやすくてお薦めです
2019-10-06 23:56:27シナリオ感想へ戻る
・再びシナリオに戻って ・序盤から展開される、カドックとアナスタシアのやり取りが(凄惨な統治の話をしているにもかかわらず)家出少年少女の会話のようで、切なくも愛おしいです ・世界を敵に回しても、というやつか ・洞窟で召喚、アヴィケブロン先生降臨 ・アヴィケブロン先生の造形すばらしい
2019-10-06 23:58:36・ロマノフ王朝最後の皇女アナスタシア・ニコラエヴナ・ロマノヴァであると解説 ・史実のアナスタシア(1年間拘留され銃殺され、顔に硫酸をかけられ埋められた)には英霊となるほどの業績はないが、「ヴィイ」という怪物を操る、つまりスラブ神話における「精霊使い」であったという設定だとのこと
2019-10-07 00:00:26・史実のアナスタシアは、後年「わたしが本物だ」と偽物が名乗り出て大騒動になったそうです ・それが皇女でないと知り得ない話を語り出してDNA鑑定にまで発展 ・この皇女の凄惨な人生と偽物騒動を詳しく知りたい方は、『皇女アナスタシアの真実』柘植久慶著がお薦めです ・ガッデムホット
2019-10-07 00:02:36・第9節、ビリー・ザ・キッドとベオウルフ登場 ・本作ではサーヴァント同士が別れの挨拶を交わすシーンが多く見受けられました ・この作品世界では一期一会が基本で、別れたら二度と会えない、会っても今度は敵同士かもしれないわけで ・ビリーとベオはカラッとしたやり取りで、なんかとてもいいなと
2019-10-07 00:03:58