2019年度、エアミス研ランキング、総合ランキング

麻里邑圭人 @mysteryEQ

７位：柄刀一「或るエジプト十字架の謎」【51点】クイーンの国名シリーズをテーマにした四つの事件に作者の看板探偵の一人・南美希風が挑む連作ミステリ。元ネタの作品を作者がどう料理したのかという点は勿論のこと、ロジック物が好きな読者にとってはこの上ない贈り物となることだろう。

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続いて６位。

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６位：白井智之「そして誰も死ななかった」【54点】本作を一言でいうなら鬼畜系特殊設定パズラーとして生まれ変わった（！）「そして誰もいなくなった」。奇想が炸裂する多重推理の連続に眩暈を覚えること必至である一方で、白井作品の中では比較的（？）人に勧めやすいのも何気にポイント高し。

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そして、ここからはベスト５の発表！ ５位はこの作品です。

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５位：平石貴樹「潮首岬に郭公の鳴く」【61点】美しき三姉妹が芭蕉の句の見立てによって次々と殺されていく「獄門島」本歌取りの傑作。トリックとロジック、そして動機が形成するその美しさはかの名作と比べても決して引けを取らない、むしろ動機に至っては凌駕しているといっても過言ではないだろう。

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続いて４位。

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４位：伊吹亜門「刀と傘 明治京洛推理帖」【73点】第十二回ミステリーズ！新人賞受賞作「監獄舎の殺人」含む、鹿野師光と江藤新平が探偵役を務める時代ミステリ連作。時代設定を活かした仕掛けもさることながら、この二人を探偵役に選んだことにも意味がある本格ミステリ大賞受賞も納得の作品である。

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そして、次はいよいよベスト３の発表！

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……に行く前に、１０位以下の作品をご紹介したいと思います。

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【37点】 アンソニー・ホロヴィッツ「メインテーマは殺人」 古野まほろ「時を壊した彼女 7月7日は7度ある」

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【32点】 青崎有吾「早朝始発の殺風景」

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【30点】 手代木正太郎「不死人の検屍人 ロザリア・バーネットの検屍録 骸骨城連続殺人事件」

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【28点】 早坂吝「殺人犯対殺人鬼」

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【27点】 陳浩基「ディオゲネス変奏曲」

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【22点】 ポール・アルテ 「金時計」 三津田信三「魔偶の如き齎すもの」

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【21点】 深水黎一郎「犯人選挙」

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【20点】 白井智之「お前の彼女は二階で茹で死に」 スチュアート・タートン「イヴリン嬢は七回殺される」

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【18点】 法月綸太郎「法月綸太郎の消息」 早坂吝「犯人ＩＡのインテリジェンス・アンプリファー」

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【17点】 陸秋槎「雪が白いとき、そのときに限り」

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【15点】 米澤穂信「Iの悲劇」

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【14点】 青柳碧人「むかしむかしあるところに、死体がありました。」 辻真先「焼跡の二十面相」