C96戦利品感想

しんかい（神海心一） @e_mist

「しおみごはん総集編」WHITE HEART/白樺まさらさん（pixiv.net/member_illust.…）　 タイトル通り、しおみごはんの総集編。無印～４に加え、広瀬凌さん原作の短編（ハンバーグ記念日、うめぼし、よみがえれシヴァ）に書き下ろしまで入った豪華っぷりですよ。

しんかい（神海心一） @e_mist

私は全部以前に読んでいるのですが、こうして読み直すと改めてわかるご飯作画のすごさ……どれもおいしそう……。まあ勿論それだけじゃなくて、全体通してシーンやシチュエーションに頼りきらず、それらを通してキャラクターを描こうとする、しっかりブレない主題があるわけです。

しんかい（神海心一） @e_mist

その辺顕著なのがやはりしおみごはん４であって、やっぱりこれはデレマスであり、彼女達はアイドルなんですよね。一番根っこのところにも逃げずにがっつり絡めていく白樺さんの姿勢が、個人的にとても好きなんですなー。

しんかい（神海心一） @e_mist

書き下ろしは紗枝はんと周子の話。ちょっぴり嫉妬する紗枝はんがかわいいのもですが、アイドルとSNSに絡むデリケートで感情面での引っ掛かりを覚えやすいやりとりがまたいいんですよねえ。

しんかい（神海心一） @e_mist

紗枝はんがそこで怒るのは理屈じゃないんだ……。自分の感情に振り回されがちな年頃の女の子感も見えて素晴らしいのです。 書き下ろしのラスト＋巻末のあとがきではシーズン２のフリもあり、まだまだしおみごはんを読めるのは大変嬉しい話です。次以降も期待ですね！

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「凪颯DAYS～タピオカミルクティ編～」CawaSmile/蒼羽さん（pixiv.net/member_illust.…）　 実のところ最近追加された子達はあまり調べられていなくて、ちょっとデレマスジャンルにもついていけてないところがあるのですが、まあそれでもおおよそのキャラクターは知っているもので。

しんかい（神海心一） @e_mist

初代アイマス及びミリマスでは双海姉妹がいましたが、よくよく考えてみれば他に姉妹でアイドルっていなかったんですよね。……よね？　ちとちよコンビといい、割と初期設定時点で描こうとしている要素が明確な感じもします。

しんかい（神海心一） @e_mist

久川姉妹に関しても、性格だったりスタンスだったり何かと対比で描かれているわけです。割と自分に自信があってアイドルにもノリノリな颯と、マイペースなまま「はーちゃんのアイドル」でいようとする凪。そもそも「アイドル」に対する姿勢が全く違うんだよなあ……。

しんかい（神海心一） @e_mist

とはいえ、地元からアイドルになりたくて上京までしてきた颯も、年齢で言えばまだ14歳。いくら自分に自信があるといっても、それってやっぱり年相応だよね、という話で。ちょっとしたことでぽろっと崩れちゃう。

しんかい（神海心一） @e_mist

アイドル＝特別なもの、みたいなイメージが強くて、だから自分も特別だと思っていて……思いたくて、アイドルになれないような普通の子だって認めたくなくて。現実に直面して心が揺らいでしまう、不安定な子どもとしての颯の描写がまず秀逸だと思います。

しんかい（神海心一） @e_mist

で、その対比としての凪がまた見事な描かれ方なんですよね。颯が虚勢を張る瞬間の表情とか、自然にフォロー入るところとか。マイペースなようでいて滅茶苦茶気配りさんで、凪にとっての一番が颯であることが全くブレてないというか。

しんかい（神海心一） @e_mist

なかなか強烈な引きから後編に続く、となるわけですが、こうなると次への期待も高止まりですなー。冬も無事出るようで楽しみです。

しんかい（神海心一） @e_mist

「空と星が交わる場所」鳥類茶房/れむまるさん（melonbooks.co.jp/detail/detail.…）　 錬金術師三部作をきっちり書き終えたれむまるさんのグラルリ本。268Pと今までにも負けず劣らずな分厚さです。

しんかい（神海心一） @e_mist

全編通して鏡像をモチーフにした『対比』の要素がこれでもかと詰め込まれていて、それを活用したキャラの見せ方が本当に上手いんですよね。ヴェトルしかりサンダルフォンしかり、彼らなりに思うところもすごい伝わってくるというか。

しんかい（神海心一） @e_mist

あんまり突っ込むと盛大なネタバレになってしまうのでアレですが、グランの対比、ルリアの対比として配置されたあの二人のバックグラウンドがまた良くて。彼らについてモルフェとヴェトルがフォローするシーンとか、これも対比として美しくてなあ……。

しんかい（神海心一） @e_mist

一度は間違って取り返しのつかないことをしてしまった、そういうやりきれなさ、どうしようもなさみたいなものを抱えながら、それでも許されたからこそヴェトルもサンダルフォンも、グラン達のそばにいられるわけで。

しんかい（神海心一） @e_mist

じゃあ彼らとの違いは何だったのかと考えれば、もう手遅れかどうかでしかなかったんですよねえ。

しんかい（神海心一） @e_mist

グラブルの世界って優しい救いもいっぱいあるけど、一方で行き詰まりきって救いのないようなこともたくさんあって、グラン達だって全部が全部上手く行って救えるわけでもなくて……だけどちゃんと希望を見失わない。例え自分に言い聞かせるようなちっぽけなものだったとしても。

しんかい（神海心一） @e_mist

そういう救いをちゃんと見せてくれるところ、勿論物語として美しいってのもあるんですけど、れむまるさんのグラブルに対しての捉え方みたいなのも見えてとてもよかったのです。

しんかい（神海心一） @e_mist

あとがきでボーイミーツガールの定義について語られてますが、完璧な、見事なボーイミーツガール物だったと思います。少年が少女と出会い、世界そのものに向き合っていく。この場合の『世界』が何であるかは、物語を読む人々に委ねられるんじゃないでしょうか。

しんかい（神海心一） @e_mist

ともあれ、めちゃくちゃ面白かったです！　入稿についてのあれこれには個人的にちょっと関わってたんですが、ホント、ちゃんと本になってよかったよね……。

しんかい（神海心一） @e_mist

「Not Ready To Party!!!」筒ヰ筒/日色さん（pixiv.net/artworks/76134…）　 イラスト集でありつつ、日色さん自身のグラブルプレイ日記的な本。実際にご本人が使われていた４つの編成と、その編成のキャラが描かれています。この組み合わせ絵がまずいいんですよねえ。

しんかい（神海心一） @e_mist

日色さんのイラストって線がすごいくっきりしていて、個人的には一種の圧を感じるといいますか、すごく目に留まりやすいし残りやすいと思うのです。塗りは繊細で、全体的には暗色寄りながらも明暗がはっきりしてるから尚更。

しんかい（神海心一） @e_mist

背景や小物の書き込みまでかなりされていて、細部まで見てて飽きないんですよね。で、じゃあイラストがメインで編成の話とかはどうなのかというと、これがまた濃い。

しんかい（神海心一） @e_mist

「ああ、確かにこんな感じの編成自分もしてたなー」とか「なるほどこういう組み方もあるのね」みたいなところもあるんですけど、出てくる武器やら編成の組み立てがかなりヤバ……ガチ勢の空気を感じて、その熱の入り方ににんまりしてしまうというか。