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創作系ネタツイまとめ(2021-11-30更新)
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#ノベルバー 「えっと、じゃあ南蛮でいいすか……あ、今日確かチキンステーキですよ」「えー。じゃあそれで」「あくまで鷄なんすね……じゃ行ってきますから、少しでも進めてくださいね」「うんうん。こんないい天気にフィールドに出ないのはもったいないからね。書類仕事は早く終わらせよう」
2021-11-13 09:43:27![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
#ノベルバー やっとPCに向き直った教授にやれやれと研究室を出た。秋の空の高さを廊下から見上げて、確かに外に出たいなと内心で同意する。弁当のついでに車も回してきとくか。減りはじめた腹をさすって第三食堂に向かった。
2021-11-13 09:46:47![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
@sousakuTL 前にも書いたことある金星人疑惑ある教授とズレた感性の教授に律儀に突っ込む院生の二人 教授には学会で知り合ったフィールドワークメインな考古学者の彼女さんがいるらしい
2021-11-13 09:49:39![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
#ノベルバー ぷりぷりと怒る幼い少女を前に、保護者の男が肩を落とした。「置いてったのがそんなに不満かよ……」「ちがうし!」ふてくされる少女が通訳者を探して周りに目を向ける。いつも言葉の足りなさをフォローしてくれる気さくな青年はあいにく席を外していて、その場には少女と保護者だけ。
2021-11-14 12:53:47![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
#ノベルバー 少女がむう、と頬を膨らませる。視線を走らせた先には三角に吊り上げた腕。荒事が切り離せない生業のために、男はしばしば生傷が絶えない。それがいやだ、と少女は思うのに、うまく言葉にならない。言っても伝わらない。歯痒さに悪態が口をついて出そうになり、彼女は小さく唇を噛んだ。
2021-11-14 13:02:59![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
#ノベルバー ふんわりと林檎が香った。綺麗に磨かれた白磁のカップに、透き通る紅がと、と、と、と高い位置から注がれる。同じ意匠のポットが優雅にテーブルに置かれ、その手が砂糖壺をそっとカップのそばに寄せた。「素敵ね。今日は何かしら?」「酢昆布です、お嬢様」「何度も言うけど台無しよ」
2021-11-15 22:05:42![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
#ノベルバー 手のひらから溢れてしまったものが大きすぎて、塚田は深い深い溜め息を広げたままの両手に落としてしまった。こんなに落胆しては自分を気にかけてくれている先輩に申し訳が立たない。だけどここまでの準備がこうも踏み躙られて、それで何も思わずにいられるだろうか。ああ、何もかも、水の
2021-11-16 19:45:27![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
@ai10ya タイトル入れそびれてそのままやってるけどツリーにしてるけど同じツイートにタイトルないとわかりづらいな…もうちょっと考えるんだった 去年はタイトル入れてたのにすっかり忘れたんだよなあ…かといってわざわざツイートしなおすほどでもなく、ううん
2021-11-16 19:49:06![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
#ノベルバー あれだけ降るなら一つくらい。一つくらい僕の願いを叶えてくれてもいいじゃないか。降り注ぐ小さなたくさんの光が滲む。悔しいから目は絶対に瞑らないでいよう。霞む目の中でぼやけた白い線がいくつも引かれていくのを、嫌がられるまで睨んでいてやる。見開いた目が痛んでも、ずっと。
2021-11-18 23:29:31![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
#ノベルバー 「今の時期つったらカキが美味いよね!」「お! いいねえカキ、とれたてのみずみずしさが恋しいよ」「なー! 今度ツアーのとり放題にヨメさんと行くんだよ」「聞いてるだけでヨダレでそう〜! なつきさんカキいけんの羨ましい、うちのダメなんだよな」
2021-11-20 19:21:53![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
#ノベルバー 「マジ? カキ嫌いな人っているんだな」「そりゃいるだろ、揚げたら平気ってのは多いらしいけどさ」「揚げるの!? いやそういう食い方もあるだろけど。だいたい生で切ってか剥いてかじゃない?」「揚げるだろ? 俺はとったその場で網焼き派。ていうか生は怖くない?」
2021-11-20 19:24:45![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
#ノベルバー 「怖い……? 網焼きも、えっ、いやそれはそれで美味そうだけど俺はやったことないな……干したのは子供の頃ばあちゃんが玄関にのれんみたいに作ってた」「おお、通じゃんおばあさん。あれ子供向きの味じゃないだろ」「えっうそだろ干したの食ったことないの? めっちゃ甘いだろ」
2021-11-20 19:32:29![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
#ノベルバー 「……ん?」「……ん? なあ、もしかして」「俺も思った。せーの」「牡蠣」「柿」「あ、ああー!」「そりゃ話噛み合わないよ!! 柿狩り家族同士で行かない? 紹介割引あるよ」「そっちのカキならコドモも好きだしな〜ちょっと待って日程だけ教えて、帰って相談してみる」「いいよー」
2021-11-20 19:35:39![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
#ノベルバー 「あっ、好きならオススメの牡蠣バー付き合わないか?」「行きたい!! あっでも牡蠣もなつきさん好きだから俺の方は二人でもいい?」「食いつきいいな! オッケーオッケー、そっちも相談してな。いや楽しみ〜」「俺も〜!」
2021-11-20 19:38:27![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
#ノベルバー 最近のとこちゃんのブームは「○○屋さん」だ。今日も小さな足でお母さんの後ろをついてまわって、キリッとした顔でご用聞きを待っている。「とこちゃんえらいねえ、じゃあこれ、お父さんに持っていってね」お母さんが適当な割れないグラスを持たせて、ダイニングで待つお父さんを指差す。
2021-11-20 19:56:28![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
#ノベルバー (続き)とこちゃんは愛称の通りとことことグラスを大事に抱えて待ち構えるお父さんのところに運んで行った。「えらいなあーとこは。ありがとうな」でれでれするお父さんに、ぶんぶん尻尾をふるとこちゃん。ふん、そんなの僕だってできるんだから。
2021-11-20 20:00:00![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
#ノベルバー (続き)さっきから鳴いてるぐるぐる、お母さんは気付いてない。だから僕は「カンソウ、カンソウ」とお母さんを呼んだ。「あら、もう乾燥機止まってた。ありがとうね、きゅうちゃんは賢いねえ」ほらね。アイロンには近づけないけど、重いものは持てないけど、僕だって立派な○○屋さん。
2021-11-20 20:03:10![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
#ノベルバー 最後の花火が上がった。秋の花火も悪くない。風見が津田を見ると、津田はまだ暗くなった空に目を向けていた。冷たい風が通って、津田がコートの前を掴んで身を竦めた。「流石に寒いね……最後まで見たし帰ろ」風見をちらと見上げて笑う。「母校の文化祭、誘ってくれてありがとね」
2021-11-20 23:48:38![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
#ノベルバー (続き)「先輩が楽しんでくれたなら、良かったですよ。かなり力入れてて地元じゃちょっと有名なんです」「そうなんだ。花火も呼んでる芸能人とかもすごかったから納得」ていうか、と津田が風見の袖を引く。「先輩はないでしょ、一緒の家に帰るのに」「……なつきさん」「よし」
2021-11-20 23:53:13![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
#ノベルバー (続き)袖を引いた手が、風見の広い手に指を絡めた。「早く帰って温まりたいね」「またそういうこと……」「熱燗、かココアかなあ」「……」にや、と笑う顔は見透かしている。ざわつきの中、帰る人の流れに乗って歩き出す。風見は手を握り返し、早足に歩き出した。
2021-11-21 00:00:06