化野さんの小話まとめ

ついったに投げた小話の自分用備忘録
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鮮麗の化野@まだちょっとお留守気味 @adasino_mof

厳選するのクソむずいけどとりあえずこれ… pic.twitter.com/fxl25iu7LY

2020-02-04 01:57:41
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鮮麗の化野@まだちょっとお留守気味 @adasino_mof

「昨日は #スクウィレルの尻尾 へ行ってきたのよ。店内も木々や花に囲まれていて、とても素敵。帰りに白バラを2束買ってね。一つは店に、もう一つはサーシスに。約束通り髪飾り作ってあげたのだけれど…ちょっと…思い出すだけで…」 /em は吹き出した。

2020-01-22 12:09:21
鮮麗の化野@まだちょっとお留守気味 @adasino_mof

「この海の、ずっと向こうが、エオルゼア」 旦那からもらったムーンストーンを握りしめて、水平線を睨む。 「きっとある、私が生涯を賭けてもいいと思えるものが、きっと」 船の出航まで、あと1時間。

2020-01-22 13:42:40
鮮麗の化野@まだちょっとお留守気味 @adasino_mof

「エオルゼアに来る前に、一応護身程度に剣術は習ったのよ。こっちきてからは完全に我流だけどね」(しかしこの女、侍カンストである) 「でもねえ、刀振り回すの正直面倒臭いのよねえ、重いし。彫金用のハンマーより重いもの持ちたくないわけ。護衛雇って、空き時間で上着の仮縫いでもする方が有意義」

2020-01-24 01:28:20
鮮麗の化野@まだちょっとお留守気味 @adasino_mof

化野さんと付き合う 【メリット】 ・癒される ・人生が楽しくなる ・セクシー 【デメリット】 ・太い #あなたと付き合うメリットとデメリット #shindanmaker shindanmaker.com/862431 「ア゛ァ?」

2020-01-24 11:37:04
鮮麗の化野@まだちょっとお留守気味 @adasino_mof

「………」 洞窟の奥深く。珍しい鉱石があると聞いてしまったがために、刀とピッケルを持ってのこのこやって来たはいいが。 「……(もうわかんないわね、これ)」 適当な性格が災いして案の定迷っている。 「こっちよ(多分)。さっきここを曲がった(気がする)から、もう少し先に道がある(といいな)」

2020-01-24 15:48:40
鮮麗の化野@まだちょっとお留守気味 @adasino_mof

昔、下働きしていた時に、やたらと私の心配をしてくる仕事仲間がいた。私の「夜」の噂を耳にしたらしい。正直、鬱陶しかった。 「私は大丈夫よ」 何度言っただろう。それでもあれこれと口を出してきたので、つい、言ってしまった。 「貴方、私をダシにして自己満足するの、やめてもらえる?」

2020-01-25 03:02:40
鮮麗の化野@まだちょっとお留守気味 @adasino_mof

少しだけ、いい思い出がある。 まだ浮浪児だった頃に、ちょっと良い着物を着た夫婦を狙ってひったくりをしようとした時がある。 雨の日だった。地面はぬかるんでいて、夫人の鞄を狙って駆け出した足が滑ってもつれて、もう少しのところで無様に転んだ。 勿論夫婦は私に気づいた。もうダメだと諦めた。

2020-01-27 02:24:52
鮮麗の化野@まだちょっとお留守気味 @adasino_mof

諦めて動かない私を見て、夫人の方が私に駆け寄ってきた。 「あら大丈夫?どこか怪我をしたのかしら?」 夫人は、自分の着物が汚れるのも厭わず、泥だらけの私を支えて立ち上がらせてくれた。 「大丈夫そうね、ひとりで帰れる?」 「おい、おまえ。あまり関わると…」 旦那が咎めても、夫人は私を見て

2020-01-27 02:30:04
鮮麗の化野@まだちょっとお留守気味 @adasino_mof

「傘も持っていないのね。風邪を引いてしまうわ、私のでよければ持っておいきなさい」 と、自分の傘を私に押し付けた。 経験のない状況に私は固まって、傘を渡されるがままに受け取り、呆然と夫人を見つめていた。 「御機嫌よう、良い一日を」 そう言って、夫人は旦那の傘に入って去っていった。

2020-01-27 02:35:51
鮮麗の化野@まだちょっとお留守気味 @adasino_mof

「…今考えたら、相当のお人好しというか世間知らずというか、ちょっと変な人って言われてしまうのでしょうね」 雨空を窓から眺める。あの時もらった傘は、すぐ他の浮浪児どもに盗まれてしまった。けれど、 「それで救われる人も、いるのよね」 心に吹き荒ぶ雨が、あの時確かに、ほんの少し和らいだ。

2020-01-27 02:41:07
鮮麗の化野@まだちょっとお留守気味 @adasino_mof

恵まれない子供に救いを、と、そんな大層なことを考えているわけではない。そんなものは宗教家の領分だ。 ただ、あの記憶を思い出したいから、忘れてしまいたくないから、私は今日も傘を「置き忘れて」しまう。 いつかまた、誰かの中の雨空に鮮やかな花が咲けばいいと、それだけ、思っている。

2020-01-27 02:50:13
鮮麗の化野@まだちょっとお留守気味 @adasino_mof

今日はねえ、ちょっと高い買い物しちゃったから、補填するために討伐依頼を片付けてたんだけどね。帰りにギルドで茶房のチラシを見かけたから寄ってみたの。 メニュー見てたら、客のお兄さんがアップルタルトを勧めてくれてね、頼んでみたら本当に美味しかったのよ。またチラシを見かけたら行くわ。

2020-01-27 16:40:38
鮮麗の化野@まだちょっとお留守気味 @adasino_mof

「着物の方がね、やっぱり馴染みがあるわ。そんな上等なものを着ていたわけではないけれど。大陸の服が嫌いなわけじゃないのよ?だったら裁縫師なんてやってないわ。着慣れてるってだけ。」

2020-01-28 00:42:41
鮮麗の化野@まだちょっとお留守気味 @adasino_mof

店の帰りは、直接ミスト・ヴィレッジには行かずに、リムサ・ロミンサを経由する。 買い物する時もあるし、ギルドを覗いて行くこともあるし、フラリと繁華街を彷徨くこともある。 そして、まあたまに朝帰りになるのだけれど、どうせ店は午後からの営業なので問題はない。 「朝は眠い」って言ってあるし

2020-01-28 10:14:25
鮮麗の化野@まだちょっとお留守気味 @adasino_mof

花を買った。仏花だ。簡素な仏花を1束抱えて、大隼に乗った。 田舎の外れに降ろしてもらい、しばらく歩く。そうすると見えてくるのだ。私の育った場所、「化野」が。 相変わらず、人気のない場所だった。墓参りにくる人もいなくなり、管理する寺も廃寺になって久しい。 こんな場所に、私は捨てられた

2020-01-29 14:41:33
鮮麗の化野@まだちょっとお留守気味 @adasino_mof

別に、今更どうこう言うつもりはない。そういう運命だった、仕方ない。 ただ、区切りだけつけておきたかった。 「もう振り返ることもないだろうから」 呟いて、無造作に抱えてきた仏花を墓場の隅に放り投げる。屋根があり、私がねぐらにしていた場所だった。 「さようなら」 出航まで、あと3日。

2020-01-29 14:46:51
鮮麗の化野@まだちょっとお留守気味 @adasino_mof

成り行きで知り合い、成り行きで店の開店を手伝い、そのまま店の一角を間借りするような仲になっても、距離を縮めようとは思わなかった。お互いに色々抱えていて、触れないでいるのが最適解だと思っている。 それもあるけれど。でも、そもそも言えるわけがない。あいつには、特に。

2020-01-31 18:18:07
鮮麗の化野@まだちょっとお留守気味 @adasino_mof

戦うのは面倒。とは言え、刀を持たなければならない場面が多く、それなりに使えるようになってしまった。 今日も、使いすぎた予算の穴埋めに、討伐依頼をこなしている。 巨人が棍棒を振り上げている。 目を閉じて、三秒。 心眼を使って攻撃をいなし、返しの一閃で首を取る。 「嫌ね、血で汚れたわ」

2020-02-01 00:07:52
鮮麗の化野@まだちょっとお留守気味 @adasino_mof

@FF14_story 「あの子、可愛いんだけどねえ…」 巴術士ギルドに叩き込んだ妹分の様子を見に来たら、カーバンクルにそっぽを向かれている場面に出くわしてしまった。術士を無視して走り回る使い魔を、琴美が慌てて追い回す。 「如何せん、ちょっと頭がねえ…」 これは判断を誤ったかもしれない…

2020-02-01 01:07:30
鮮麗の化野@まだちょっとお留守気味 @adasino_mof

@FF14_story 便箋に時候の挨拶を書いては、丸めて屑籠に投げ捨てている。 世話になった大旦那に、近況の一つでも知らせるべきなのだ。笑顔で送り出してくれた相手に対してあまりにも不義理だ。 でも文が続かない。相変わらず私はフラフラとしていて、誇れるものが何もない。 また今日も、筆を置いた。

2020-02-01 01:29:31
鮮麗の化野@まだちょっとお留守気味 @adasino_mof

@FF14_story 「ねえ、何回言ったら信じてくれるの」 実家どころか、両親も自分の誕生日さえ知らない。浮浪児の常識が、店で一緒に働く同年代の丁稚には通じなかった。そもそも信じる信じないの前に、あまりにも物を知らない私は笑いの種にされるのが常だった。

2020-02-02 00:34:29
鮮麗の化野@まだちょっとお留守気味 @adasino_mof

その様子が偶然大旦那の目に入り、翌日から仕事の合間に寺子屋に行くことを命じられた。お前の当座の仕事はこれだよ、文字と算術を覚えたら別の仕事を任せるからね、と。 それから、かじりつくように本を読み、算盤を弾き、地面に枝で字を書いた。いつしか私を笑い物にした奴らよりも上の立場にいた。

2020-02-02 00:40:10
鮮麗の化野@まだちょっとお留守気味 @adasino_mof

まあ、それを疎んで人は離れていったのだけれど。当時の私には理由がわからなくて、好かれる人にならねば、愛想をよくしなければ、と思い、店の客の仕草や口調を学んだ。店に来るご婦人は皆幸せそうだったから。 これが、今に続く私の土台。

2020-02-02 00:50:23
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