怜留さんの三題噺

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怜留 @reiruway

怜留へのお題:背中にかくした素直な声/「あいして、」/閉じ込めておくなんて出来ないよ http://shindanmaker.com/122300 おお

2011-06-10 23:33:14
怜留 @reiruway

涼やかな瞳が僕を捉えた。彼女が視界に僕を収めようとする行為は、端的に言えば状況把握のため、単なる情報収集の一環に過ぎない。だというのに彼女と視線が交錯する一時、否が応にも高鳴ってしまう鼓動の正直さには苦笑するしかない。

2011-06-10 23:43:39
怜留 @reiruway

おはようございます長門さん、本日も良いお日柄で、あなたは今日も綺麗ですね。小心者が微笑みながら口に出せたのは、最初の22文字だけ。残りは表沙汰にしないよう、後ろ手に捕まえ握り締めておく。永劫変わり映えのない挨拶が、所謂、古泉一樹らしい表明というものだ。【背中にかくした素直な声】

2011-06-10 23:52:03
怜留 @reiruway

(あなたは言語を弄して無意味な仮定ばかりを繰り返す)(あなたは人の情動を推し量れず逃げ場のない今を躊躇いなく突きつけ、傷をつける)(あなたは作り上げた虚偽でもってあなた自身すら隠す)(あなたは偽るという行為を知らずにいる正直者でありながら、内包した感情を出力する機能を持たない)

2011-06-11 00:20:08
怜留 @reiruway

(あなたは「彼」を見る)(あなたは涼宮ハルヒを見る)「――閉じ込めた筈のものが膨れ上がって破裂し、内臓が露出することになったら。我々は如何すべきでしょうか?」「前提が間違い。そうならないよう、我々は互いを監視している」「御尤もです。しかし――そう上手くいくものでしょうか」

2011-06-11 00:27:50
怜留 @reiruway

「……」「つまりですね、僕は疑っているのですよ。他でもない、その気になれば幾らでも狡猾な真似の出来る僕自身を。ついでと言っては何ですが、あなたの真っ直ぐで無垢に過ぎる自我のこともね。僕らは彼らのごく近くに在ります。禁断の果実に手を伸ばしてみろという誘惑は、常に潜んでいるのですよ」

2011-06-11 00:33:03
怜留 @reiruway

「発言の意図が不明」「――共犯者に、似た者同志がなるのも中々面白いのではないかと思いまして。言うなれば保険ですよ。万が一に備え、事前に手を打っておくに越したことはないでしょう。僕らの間の好悪がどうであれ、傍から見ているだけの人間に内実など分かりはしないのですから。どうです?」

2011-06-11 00:37:43
怜留 @reiruway

(作り上げた虚偽でもって自身すら隠す。古泉一樹の言葉が真実である保証は何処にもない。わたしは知っている。あなたの目は涼宮ハルヒを向く直前、必ずわたしを窺う)(あなたの感情は表には出ず、そこにあるあなたの真実は誰の眼にも触れない。僕は知っている。あなたは「彼」を見、必ず僕を窺う) 

2011-06-11 00:43:00
怜留 @reiruway

((――あなたの目は、挑戦する。)) 「……可能性は低いが、あなたの言葉に妥当性を認める。わたしはその提案を呑んでも構わない」「聡明なご判断です。長門さんならそう言って下さるだろうと思いましたよ」「――これは?」「共犯関係の第一歩です。契約の握手ですよ。……有難うございます」

2011-06-11 00:48:55
怜留 @reiruway

内臓の色は、観測するまで分からない。この関係の果てに、破裂の日を迎えるまで。「さて、行きましょうか。まず、涼宮さんと彼に見せびらかしにいかなくては。僕らの関係が目撃されなければ、自身を抑制するという目的が達成されませんから」「……そう」 

2011-06-11 00:58:15
怜留 @reiruway

繋いだ手の温もりだけが、この関係におけるたった一つの答えだ。――まだ、きっと、今のところは。 【閉じ込めておくなんて出来ないよ】

2011-06-11 01:00:57