- xxrojiuraxx
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「ところでぎんちゃん」とはるこが言った。そこは待ち角のカフェだった。「わたしの好きなーよーにしていいの?」少し嬉しそうに言う。「もちろんよ。こんなこと頼めるのははるちゃんとこだけだもの。それに旦那さん元気?」
2010-04-16 16:09:49「ええ、元気よ。旦那に頼んでおくわね。ところでいい子知らない?」ぎんねこは少し考えてから「さき大佐はどうなの?はるちゃんの好みだと思ったけど」「大佐……近すぎてときめかないの!あー・・・らんちゃんとこで探すわ」ため息混じりで言った。
2010-04-16 16:21:13ぎんねこはそこで思い出したように言った。「ああ、そうそう。らんちゃんち、新人ちゃん入ったんだって。覗いてたら?大人しい控えめな子って言ってたよ」「ええ、ほんと!?後で見てくる。ありがとぉ、ぎんちゃん」はるこははしゃいでいた。「まあ似た商売やってるし。仲いいのよ。あそこと」
2010-04-16 16:28:40「ああ……そっかぁ。忘れてたわ。いいお店出来たわね」「はるちゃん、好きだもんね。コスプレもおkらしいからその子で試してきたらいいと思うわよ」「へーっ、いいこと知った。早速行ってみよう。で、例の事は旦那に頼んでおくわねん」嬉しそうにはるこは言って立ち上がった。
2010-04-16 16:33:20「ありがと、後は宝庫書にまとめて渡すね。ああああ……楽しみ」うっとりとした様子で言ってカフェを後にする。ぎんねこは時計を見て立ち上がる。「あたしもいこうかね。あいに新しい服買ってやらんと」
2010-04-16 16:36:02らんの店は一見すると古ぼけたアパルトマンに見える。そんなとこで何が起きているのか知っているのはここら界隈の人間のみだった。入り口を入ると鬱屈さはないが重厚な作りだった。アールデコ調の飾りがポイントになっており、クリーム色の大理石が日の光を受けて柔らかく移る。
2010-04-16 16:40:04少し中に入るとレモンイエローにクリームかかった淡い色調の台がありそこにご用の方はベルをと書いてあった。そのベルは白磁でスペインのコルトバブルーが入っている凝ったものだった。磁器のベルは吹き抜けた天井に響いた。
2010-04-16 16:43:50短いがりんとした声がした。黒のスーツ姿で出てきたのはらんだった。「はるこさまですね。お話はぎんねこ様より窺っております。どうぞ奥へ」と案内されたそこは応接セットがあったがどれもコロニアル風な物で統一され、はるこは驚いた。
2010-04-16 16:47:16ジャスミンティを持ってきてくれ、はるこに振る舞ってくれた。そしてポットとカップ、そして中身を注ぎ向かい合わせにすわったらんのためにと入れている。その仕草1つが洗練され、色気を感じる。茶菓子を出し終え、一礼して下がった。
2010-04-16 16:51:56次に別の美女が皮表紙のファイルを持ってきた。それを受け取り、女性は一礼し立ち去った。立ち去ったのを確認し説明を始めた。「当店は初めてだと思いますので説明致します。わたしどもは「女性のための、女性に寄るサロン」と称しておりますが、中身についてはお察し頂けると思います」
2010-04-16 16:55:15はるこは頷いた。らんはファイルを開き顔写真と簡単なプロフィールが載ったとこをはるこに見せた。「こちらが当店の商品でございます」
2010-04-16 16:57:54「あの、新人がいると聞いたんですが」「おります。少しお待ちを」そういって目的のページを開いた。「こちらです。先日入ったばかりの新人で「しの」といいます」
2010-04-16 17:00:10はるこはそのページをじっとみた。何かを感じた。言葉で表現出来ない物が身体を走る。激しい興奮と興味の前にめまいを感じる。はるこはジャスミンティを飲み尋ねた。
2010-04-16 17:04:14「この子、なんですか?新人は」「はい、今は誰の相手もしておりませんから案内は出来ますがいかがいたしましょうか」「通して。この子気に入ったわ。あたしの指名以外入らないようにして」はるこはキッパリと言った。甘い予感がする。そんなことを思いながら案内されたのだった。
2010-04-16 17:07:21案内したのはお茶を持ってきた女性だった。しのがいる部屋は3階の角だった。吹き抜けになっており、日の光が差し込み、そこから釣られているバカラの4重のクリスタルのシャンデリアに反射し床に広がっていた。女性用と言うことがあってモダンで美しかった。
2010-04-16 17:11:21部屋の中でしのはお客のことについてあれこれ考えた。ペチコートの数はちゃんと合っててきちんとふんわりスカートになっているか、頭の上のリボンもちゃんとなっているか確認した。不思議の国のアリス風な服だった。パステルピンクのワンピース、ぱりっとノリの効いたエプロン
2010-04-16 17:20:34そこにシェルピンクの糸の刺繍が入り、ピンクと白のボーダーのソックスは実は白いレースの付いたガーターベルトで止めてあり、靴はエナメルのピンク底がやや厚めになっており、大きなリボンもレースやピンクがふんだんに使ってある物だった
2010-04-16 17:23:41部屋もそのところでピンクに近い色合いだが差し色に赤やオレンジがさりげなく入っている。長椅子でクッションを抱えて、待っているとノックがした。
2010-04-16 17:29:23@fujitoshino なんかね、水色の・・・より、ピンクなイメージ。この色http://www.colordic.org/colorsample/ffb2ff.html
2010-04-16 17:31:24「は……はい」声が上ずってしまう。お客を迎えるのはこれが初めてだった。「しのさん、お客様です。ご主人様のお知り合いの方ですのでくれぐれも」「はい……」しのは目の前のはるこを向かい入れた。
2010-04-16 17:40:26「何かご用意しましょうか?」しのは今見習いのところだった。これから色々学びそして相手の色に染まっていくそんな過程だった。しのは一通りのことは学んでいた。
2010-04-16 17:43:36はるこはじっくりとしのを見つめる。しのは顔を染めつい視線をはずすが「そこ、こちらを見なさい。そう……いいこね」にっこり笑いつつしのを見る。しのはその声にびくっとなったがあきらめたようにはるこを見ようとするが、やはり反らしてしまう。
2010-04-16 17:47:55