志村けんがギャグの最後に歌う「変なおじさん」の元歌は、喜納昌吉の沖縄ポップス「ハイサイおじさん」。この「おじさん」のモデルは喜納が知る実在の人。崩壊した家庭で、精神疾患の妻に幼い娘の首を切断されるという不幸に見舞われ、以後、酒におぼれて喜納宅に酒をせびりに来ていた人物。
2020-04-02 19:53:03「ハイサイ(こんにちは)おじさん」自体はコミカルな曲。歌詞は、しょうもない酔っぱらいのおじさんと彼をからかう悪ガキ(沖縄で言う「やなわらばー」)のふざけた応酬に終始する。だが、そのおじさんには、妻に幼い娘を殺されたという不幸な過去があった。いわば裏設定。
2020-04-02 19:55:14そのおじさんと妻は、沖縄戦で心に傷を負った人たちだった。だから「ハイサイおじさん」は、遠回しな反戦歌とも言える。それを、大和人(ヤマトンチュ)である志村けんが「変なおじさん」というギャグに使っても大丈夫だったのか……私の心にはずっと、そのことが引っかかっていた。
2020-04-02 19:56:36けれど、琉球新報のこの記事で、喜納昌吉が自分の「ハイサイおじさん」と志村けんの「変なおじさん」はどこか重なる部分があると語っていると知って、なにやらホッとした次第です。 志村けんさんの「変なおじさん」うれしかった 「ハイサイおじさん」の喜納昌吉さん ryukyushimpo.jp/news/entry-109…
2020-04-02 20:04:33そして、沖縄タイムスは、こんな追悼記事です。 志村けんさん追悼 “変なおじさん”の陰に沖縄の名曲 喜納昌吉さん「コラボしたかった」 okinawatimes.co.jp/articles/-/553…
2020-04-02 20:06:24余談ではありますが。琉球言葉で「ハイサイ」は「こんにちは」という意味だというのは、わりと知られていると思いますが、これは厳密には男性のみが使う言葉。女性の場合は「ハイタイ」を使います。朝昼晩、どの時間帯でも使ってOKの挨拶です。
2020-04-02 20:15:09資料