Early Bird @ 41isyoichiさんの英語講座(2020年3月15日分)first/way/むっちゃ/goとwalkとrun/power/grope one's way/Siebold/arkhe/語順の有意味性と数字/failとmiss

まとめました。
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Early Bird @41isyoichi

中高で英語を教え、大学で英語科教育法と受験英語指導研究を講じてます。教員研修会講師。文科省高校検定教科書 FLEX (増進堂)執筆者。NHKラジオテキスト英文法コラム元執筆者。『英語教育』(大修館書店)など専門誌へ寄稿多数。共著に『夢をかなえる英文法 ユメブン1』(アルク)。未来塾(@miraijuku2015)主宰。

Early Bird @41isyoichi

first は fore (前の;前に、先に、予め) という語の最上級に由来する語だ。ちなみに、fore から生まれた単語に次がある。 👉 forehead (額、前頭) 👉 forearm (前腕 [ひじから手首まで]) 👉 forefather (先祖) 👉 foretell (予言する) 👉 foresee (予見する) 上の事実を知り「へー」ってなった😳

2020-03-15 06:57:09
Early Bird @41isyoichi

way は道路など細長く延びている場所を指すから make one's way はその上を進行するイメージ。進行には必然的に体や足を動かすという動作や行為が伴う。また進行方向や経路、目的地を表す副詞(句)が不可欠。進行はエネルギーを要すからたいていは努力を伴い進行上の大小の困難が感じられることになる。 pic.twitter.com/942APTT2NN

2020-03-15 08:17:11
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Early Bird @41isyoichi

make one's way((道を作って)進む)から発展した「V+ one's way」という型は定形の枠になっていて、この枠自体がイディオム化している。下敷きになった make は他動詞だが、枠となった「V+ one's way」の型においては、Vに他動詞のほか、自動詞も自由に使われる。

2020-03-15 08:17:11
Early Bird @41isyoichi

つまり、このVはいわば自由領域で、 👉A beautiful woman can smile her way through life.(美人はにこにこしているだけで世渡りしている) のような言い方もできるのが面白い😳 動詞を変化させることで、主語に据えられている人物が実際に進んでいく際の手段や様態が表されるのだ。

2020-03-15 08:17:12
Early Bird @41isyoichi

類例。 👉fight one's way(格闘しながら前進) 👉find one's way(何とかして進む、たどり着く) 👉force one's way(強引に) 👉inch one's way(少しずつ) 👉lose one's way(道に迷う) 👉weave one's way(縫うように) 👉work one's way(働きながら(大学に)進む)

2020-03-15 08:17:12
Early Bird @41isyoichi

「むっちゃ」を使われる方に立て続けに出会い新鮮な思いをし、にわかに興味が湧いた次第です。ご参加ありがとうございました。リプ欄にも有益なコメントをくださり感謝いたします。研究社『日本語口語表現辞典』(pp.1016, 1025)も参考になります。フォロワーさんが素敵な方ばかりで私は幸せ者です😊 pic.twitter.com/NBX0wUOdgA

2020-03-15 09:54:43
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Early Bird @41isyoichi

go across the street は「通りを渡る」の意、walk across the street は「通りを歩いて渡る」の意だ。go を walk に代え、通りの横断の仕方を示している。run across the street なら「通りを走って渡る」だ。英語では、テーマの句を下敷きにし動詞を変化させ、バリエーションを生み出すことがある。 pic.twitter.com/3S8c1jrpPn

2020-03-15 10:47:43
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Early Bird @41isyoichi

基本の形を知っていれば、応用のバリエーションは想像がつく。 👉When the power went down, she had to grope her way downstairs to make sure that her kids were OK.(停電した時、彼女は子どもの無事を確かめるために手探りで下に降りなくてはならなかった) power はここでは「電気」の意。

2020-03-15 10:47:43
Early Bird @41isyoichi

上例で grope one's way は「(困難を排して)進む」の意、この場合、その困難は暗さにあり、よく見えないから「手探りしながら進む、手探りで歩く」というので、grope(手探りをする)という動詞を make の上に重ねて使ってある。 pic.twitter.com/f6AVr78vjU

2020-03-15 10:47:45
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Early Bird @41isyoichi

盲点かも⚠️ 基本形の「come close to + 名詞」から形容詞の close が最上級になり関係詞節の先行詞(「the +形容詞」で名詞役)となる場合、前後関係からその文の内容に最適な名詞概念をかぶせ解釈するとわかりやすい。次例なら「地点」だ。 👉 This is the closest we can get to the beach by car.

2020-03-15 11:50:00
Early Bird @41isyoichi

[THREAD] Siebold は百何十年前かに長崎へ来、本格的な西洋医学をわが国へ初めてもたらした、日本の医学の先人だ。同時に帰国後、わが国の文物を欧州へ紹介した大人文学者でもある。Siebold の表記は「シーボルト」か「ジーボルト」か。澄むか濁るかについて調べていて、興味深い指摘に出会った😳

2020-03-15 13:31:26
Early Bird @41isyoichi

彼はオランダ東インド会社から派遣された医官だが、生地はドイツ南部のビュルツブルグである。その地方の方言的発音として、彼自身は濁らずに名乗っていた(より厳密には「スィーボルト」)。その証拠がいくつも残っている由。

2020-03-15 13:31:26
Early Bird @41isyoichi

そう言えば、電機会社の Siemens も、戦前に本社がベルリンであった頃は、「ジーメンス」と濁っていたようだが、戦後、ミュンヘン(南独バイエルン州の首府)に本拠地が移ってからは、ドイツ人が「シーメンス」と濁らずに発音している。

2020-03-15 13:31:27
Early Bird @41isyoichi

以上、「日本醫事新報」(3011号、p.122)という雑誌に掲載された、 岡島光治氏(現・藤田保健衛生大学名誉教授)の随想を基に記した。ちなみに、「日本醫事新報」はたいていの病院がとっている、いわばお医者さんの業界誌らしい。

2020-03-15 13:31:27
Early Bird @41isyoichi

神に代わる万物の「根源」を古代ギリシャの自然哲学ではアルケー(ἀρχή = arkhḗ)と呼んでいた。現代英語では archaeology (考古学)や archaic (初期の;古代の;古風な、旧式の;古語の、懐古的な)という語に残っている。「根源」→「初期」や「古」「旧」という連想が働いたのだろう🤔

2020-03-15 14:02:23
Early Bird @41isyoichi

ご参加ありがとうございました。解答・解説を記しました。何かのお役に立ちましたら嬉しく思います😊 pic.twitter.com/Az7yKYsyab

2020-03-15 18:09:30
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Early Bird @41isyoichi

分詞構文のエッセンスをハンドアウトにまとめました。公立高校1年生を対象にした授業で利活用しています。 pic.twitter.com/NFDm1WlsqQ

2020-03-15 21:22:10
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Early Bird @41isyoichi

2枚目に含まれていた誤植を修正しました。失礼いたしました。なお、ハンドアウトの作成にあたり、江川泰一郎『NEW APPROACH to English Grammar』(東京書籍、2000年、p.83) を参照しました。 pic.twitter.com/2QZmzgwyKY

2020-03-15 22:06:52
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Early Bird @41isyoichi

[THREAD] 英語では同じ語を同一文中で、あるいは実際上、ひとつの話の中であまり時間を置かずに幾度も使うのは好ましくないこととされている。ある語を繰り返し使わずに同義語や近い表現を使って置き換えることは「洗練度」を表す目安の一つでもある。

2020-03-15 22:54:22
Early Bird @41isyoichi

このことは、話し言葉よりも書き言葉、科学技術関係よりは文芸関係でいっそうこの傾向は強いが、しかし、ジャンルを問わず多かれ少なかれ英語全般に通ずる話だ。 以上、Robert M. W. Dixon 氏の A Semantic Approach to English grammar (Oxford University Press, 2005, pp.70-1) に基づき記した。

2020-03-15 22:54:22
Early Bird @41isyoichi

[THREAD] 数を表すのに「千九百四十八」の代わりに1948と書く。この位置に意味をもたせること、位取りなるものが、語順の示す文法関係に比すべきものである。以上は『岩崎民平文集』(研究社、1985年、p.114) の興味深い指摘だ😳

2020-03-15 23:25:44
Early Bird @41isyoichi

『現代英語学辞典』(成美堂、1973年、p.1007)にも英語の語順(word order)に関する同種の興味深い見方が示されている。 「語順の有意味性は、いうならば、アラビア数字の位置による有意味性にもたとえられるものである。アラビア数字の右端から2番目は10位、3番目は100位を表す(cf. 234, 324, 432)」

2020-03-15 23:25:44
Early Bird @41isyoichi

[THREAD] (1)He just failed to run her over. (2)He just missed running her over. (1)はひき殺そうとしたが首尾よくいかなかったような場合、(2)は初めからひき殺すつもりなどなかったが、女性が車の前に歩み出たように思えたので、急ハンドルを切らねばならなかったような場合だ。

2020-03-15 23:39:49