『メイジ:ジアセンション』のパラダイムと流派と破則魔法と偶然魔法について
メイジのキャラクター作成の際は、まず「パラダイム」がイメージできると良いと思います。 パラダイムとは、メイジが「どうやって」魔法を使うのかということだと考えればよいでしょう。
2020-05-03 16:08:12例えば「自分の影が触れているものに干渉する」なら、影が触れているものをコップを持ち上げたり、夕暮れに長く伸びた自分の頭の影の部分で物音を聞くなどができそうなイメージとなります。「箱庭で起こした事象を現実にも起こす」というパラダイムもありそうですね。
2020-05-03 16:14:26こう説明すると「では派閥って何なの? 私はヘルメスに入りたいのだけれど」という疑問を持つことでしょう。 派閥は、メイジが「なぜ、それができるようになったのか」の説明として考えるとイメージしやすいでしょう。
2020-05-03 16:16:04例えば前述の影使いの人が、もしヘルメスなら「魔術書で見つけた呪文により影と契約した」という設定にできます。夢の語り部なら「ふらりとやってきた影の精霊と友達になった」でもいいでしょう。影を使うという結果は同じでも、能力のオリジンの「理由」が違うのですね。
2020-05-03 16:20:23箱庭のメイジは、魔女団なら「その土地の土と木を使い、そっくり人形には本人の髪の毛を入れるから」となりますし、バーチャなら「量子コンピューター内に造られた完全同縮尺の仮装空間は現実に影響するから」でいいでしょう。同じ結果でも雰囲気はまるで違います。
2020-05-03 16:24:12PCのもつ〈領域〉は、「ゲーム内で実際何ができるか」を表しています。そのパラダイムで可能そうなことでも、それに対応する領域をとっていなければルール的には効果を持ちません。物を動かすには〈力象〉が必要ですし、遠距離のものに干渉するには〈照応〉が必要です。
2020-05-03 16:27:16領域があっていても、パラダイムで説明しきれないことは推奨されません。ちなみにルールブックの155頁パラダイム的効果の末尾は「あるいは……まぁ、そういうことだ」と締められており、できないとは断言されてませんが、まあ、それはお勧めできないかなぁ。たぶん。そんな感じです。
2020-05-03 16:34:22加えて、魔法には偶然魔法と破則魔法があります。現実には起こらないことを起こすと、世界(静的現実)が「なんでやねん!」とメイジを激しくつっこみ、メイジは打撃ダメージを受けます。加えて矛盾が貯まります。矛盾は累積し、貯まるにつれて不可解な、よくないことが起こります。
2020-05-03 16:39:23影が使うパラダイムで〈力象〉を持つメイジは、影で人を殴れます。 が、これは絶対起こらないことなので破則します。そこで直接殴らずに影を使って、そばの物置を引き倒して隣にいる敵にぶつけることにしました。これは偶然起こるかもしれないので破則しません。世界も「あるあるやな」と許します。
2020-05-03 16:43:57箱庭のメイジも同じです。〈力象〉と〈照応〉があって判定に成功すれば、箱庭の人形をちょっと持ち上げて叩きつけることで、遠くにいる敵も同じように攻撃することができるでしょう。しかし、これも破則です。ミニカーを(車輪が地面から離れないように気を付けて)動かしてぶつけるなら偶然魔法です
2020-05-03 16:48:13パラダイム、領域、破則、難易度、成功度といろいろ考えるのがあって面倒ですが、乗り越えれば魔法使うのがめちゃめちゃ楽しいゲームです。魔法使うのがメイジの目的と言えます 科学技術結社の「科学」パラダイムが蔓延した世界だけど、自分は使いたい魔法を使うぞ! それがメイジの望みなのです
2020-05-03 16:53:29それに破則は、痛い目を見る覚悟があれば、別に起こして構いません。魔法を使っているところを一般人に見られるとアウトではないのです(吸血鬼や人狼との大きな違いです)。 魔法を信じる人が増えると、魔法が使いやすくなっていくそうなので、どかんと破則して魔法を信じる人を増やすのもOKです。
2020-05-03 16:56:23というわけで、キャラ作成の時はパラダイムを固めるとうまくいきます。有利不利もありますが、そこまで気にしない方が良いでしょう。 例えば「正しい呼吸をすれば無敵だ」と考えるアカシャのカンフーメイジは、自分を強化するのは得意ですが、他人に影響与えるのは苦手です。人の呼吸は操れないから。
2020-05-03 17:00:39「この楽しくなる薬を飲むと不安がぽんと飛んで強くなれるなぁ」と信じてるカルトオブエクスタシーのメイジは、その薬で他人にも影響を与えられますが、なんか捕まりそうな感じがしますね。 というわけで有利不利はどうしてもあります。それよりも自分が楽しくロールプレイできるかの方が大事ですよ
2020-05-03 17:05:15『メイジ:ジアセンション』のハードルが高いのは、おそらくパラダイムがよくわからないからだと思います。「呪文唱えて杖を振ると魔法が出るヘルメスのメイジをやりたい」と思ってキャラを作ると、プレイの時に困るんですよね。 なぜ「呪文を唱えると火球が出る」のか、理由が説明できないからです。
2020-05-03 17:11:32これは「魔法というのは、そういうものだから」と考えているからでしょう 「自分の中では筋の通る確固たる理屈を持っており、それを世界に押し付けることを厭わない、エゴの塊のような奴ら」を自分は演じるんだ!と考えられると、メイジはがぜん面白くなります。あなたのルールを押し付けるのです!
2020-05-03 17:15:43前述したように パラダイム:魔法を「どうやって」使うか、そのルール 所属流派:魔法は「なぜ」効果を発揮するのか、その理由 破則か偶然か:メイジが痛い目に合うかどうか、破則するならそれはそれで楽しい と考えると良いでしょう。 私の個人的見解ですが、理解しやすいかなと思います。
2020-05-03 17:22:23パラダイムと所属流派が決まれば、あとはそれを中心に、肉付けすればよいです。 そんなパラダイムを持つに至った、その理由が説明するように考えれば、メイジの過去もすんなりと決まっていくでしょう。
2020-05-03 17:24:26