【コロナだけじゃない】アスベスト飛散しまくり?問題だらけの大気汚染防止法改正案

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田村貴昭事務所(中の人たち) @OfficeTamura

与党が狙う、新型コロナ渦の騒ぎに紛れて法案は、他にもあります。 多くの人を健康被害におとし入れかねない改正。なのに、たった3時間という短時間の審議時間で成立を狙う。それは、大気汚染防止法の一部改正。 以前も少しだけ書いた、石綿(アスベスト)粉塵の飛散防止に関する法案です〈つづく〉

2020-04-15 18:08:28
田村貴昭事務所(中の人たち) @OfficeTamura

石綿は細かい繊維状の鉱石です。大きさは花粉の1/1500、0.02μm。 マスクを使っても通り抜けるサイズです。そういう意味ではウイルスと同じ。 石綿暴露は、中皮腫や肺がんという重大な病気を発症します。発症して亡くなる方は、年間で4600人を超え、交通事故で亡くなる方を上回る多さです。〈つづく〉

2020-04-15 18:09:10
田村貴昭事務所(中の人たち) @OfficeTamura

石綿が厄介なのは、暴露してから数十年経たないと発症しない。だから、自分が暴露したのか、してないのか、いつ暴露したのかわからないまま重大な病気になっています。発症してからでは手遅れになりかねない、そんな重大な健康被害を引き起こすのが、石綿暴露です。 え、昔の話じゃないの?〈つづく〉

2020-04-15 18:09:32
田村貴昭事務所(中の人たち) @OfficeTamura

いえいえ。今でも多くの建築物に石綿が残っていて、事故が起きてます。 報道は無かったのですが、昨年の5月、営業中の鹿児島市の百貨店、改修工事を受注した大成建設、猛毒の青石綿があることを知りながら十分な隔離養生をせず、店内に飛散。買い物客や従業員が、知らずに暴露しています。〈つづく〉

2020-04-15 18:10:08
田村貴昭事務所(中の人たち) @OfficeTamura

長野県飯田市の保育中の保育園での飛散事故も、多数の保育士や園児が暴露する事故でした。乗降客数が日7000人を超える名古屋市営地下鉄六番町駅での石綿漏洩事故も、集塵・排気装置の管理ミスによるもの。 こうした事故を防ぐため、飛散の有無を判断する大気濃度測定を行う必要があります。〈つづく〉

2020-04-15 18:11:05
田村貴昭事務所(中の人たち) @OfficeTamura

自治体では大気濃度測定を義務付けているところも。韓国、イギリス、ドイツ、アメリカをはじめ世界中の国々も義務付けている。 日本も、今回の改正で義務付けの議論がありましたが、経団連の反対や日建連(大成建設のトップが会長)の規制に対する消極的だったため、政府は忖度して見送り。(つづく)

2020-04-15 18:11:59
田村貴昭事務所(中の人たち) @OfficeTamura

「どういうこっちゃ」と思われますよね(怒) 国内で石綿建材を使った建築物は、わかっているだけで住宅を含む約3300万棟です。今から8年後には解体のピーク。 今回の法改正で抜本的に対策できなければ、20年から30年後には大勢の人たちが中皮腫や肺がんで苦しむことになりかねません〈つづく〉

2020-04-15 18:13:30
田村貴昭事務所(中の人たち) @OfficeTamura

大気汚染防止法、まだ大きな問題点があります。 石綿(アスベスト)、最も多く使われているのが、これまで規制対象外だった成形板、屋根や外壁、室内の壁とか多くの住宅にも使われています。 なのに… 今回一応規制対象にするらしいですが、事前調査だけで、有効な飛散防止対策はありません〈つづく〉

2020-04-16 14:44:30
田村貴昭事務所(中の人たち) @OfficeTamura

アスベストを飛散させないためには、隔離養生と集じん・排気装置の使用が必要ですが、成形板(レベル3建材)の除去には義務付けません。 なんで? 国は、そのまま外せば飛び散らないと説明します。 いやいや… 実際には切断や破砕による除去をせざるをない現場も、アスベストは飛散します。〈つづく〉

2020-04-16 14:44:55
田村貴昭事務所(中の人たち) @OfficeTamura

レベル3のアスベスト建材、切断・破砕で除去は湿潤化をと言います。 湿潤化?水を撒けと? 解体現場、ホースで水撒きしていても粉塵舞っているでしょ。 リフォーム工事だと水撒けますか?撒けません… レベル3建材でも、隔離養生や集じん・排気装置の使用は必要です。義務付けるべきです。〈続く〉

2020-04-16 14:45:37
田村貴昭事務所(中の人たち) @OfficeTamura

隔離養生や集じん排気装置使ってアスベストの除去工事を行なったら費用がかかる… 費用はかかります。法律上、建物の所有者(工事発注者)の責任です。 ちょっとまって!アスベスト使って欲しいなんて言ってないのになぜ、所有者の責任なの? そうですよね、そう思いますよね…〈続く〉

2020-04-16 14:47:53
田村貴昭事務所(中の人たち) @OfficeTamura

本当は国とメーカーの責任。 国とメーカーが石綿は猛毒だということを知っていたのに2006年まで建築基準法の耐火・防火建材として使うことを推奨してきたからです。この建材を使わなければ、建築確認も降りず、ローンも組めなかったからです。 なのに、建物の所有者の責任にさせられるなんて。〈続く〉

2020-04-16 14:51:08
田村貴昭事務所(中の人たち) @OfficeTamura

費用負担の問題が、実はアスベスト除去で違法工事が起きる原因の一つだと思っています。 費用を安くするため、石綿は無いと偽る違法工事が横行しているのです。 今回の改正、全工事の事前調査を義務付け。国は、この調査結果を都道府県へ報告する義務を付けたから、十分監視できると。〈続く〉

2020-04-16 14:52:41
田村貴昭事務所(中の人たち) @OfficeTamura

ところが、都道府県への届出義務対象となるのは一定規模以上に限られます。基準は面積80㎡以上か受注金額100万円以上の工事に。 それ以下なら届出しなくて良いとなれば、分離発注などにより対象外としてしまい、飛散の可能性のある工事が合法になってしまう。 規制強化どころか穴をあけることに。

2020-04-16 14:53:25
田村貴昭事務所(中の人たち) @OfficeTamura

大気汚染防止法の罰則、法文規定ないまま見なしで運用すれば憲法違反! 改正案では、違反者に対し行政指導を経ず直接罰を課すことが出来るとしています。しかし、ここに重大な欠陥が。 先日の環境委員会での田村貴昭議員の質問に触れた井部さんの記事。 headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200416-…

2020-04-16 16:17:20
田村貴昭事務所(中の人たち) @OfficeTamura

アスベスト建材で最も多く使われている屋根板材などのレベル3建材、国は、そのままなら飛散しない? いやいや ちょっと古い記事ですが、鎌倉の小学校の体育館屋根を高圧洗浄、その際、劣化した建材が一緒に流出しています。乾燥によって石綿が飛び散る危険があるのでは… kanaloco.jp/article/entry-…

2020-05-02 16:42:15
田村貴昭事務所(中の人たち) @OfficeTamura

この事例以外でも、高圧洗浄によってアスベストを含んだヘドロが飛び散ったと。しかし環境省は有効なデータを収集していません。 そもそも、レベル3建材は、安定しているわけではなく、脆い建材です。特に屋根や外壁など、劣化が進み、作業によっては飛散します。中皮腫は少量の暴露でも発症。

2020-05-02 17:39:06
田村貴昭事務所(中の人たち) @OfficeTamura

今回の大気汚染防止法改正で、レベル3建材にまで有効な飛散防止対策を義務付けると、業者の負担が大きいとして見送り、事前調査を行わせれば良いとしています。 しかしこの事前調査、請負業者が仲間内で検査をしても良いとしています。これだと、アスベストが無いとされて工事が行われかねません。

2020-05-02 17:40:17
田村貴昭事務所(中の人たち) @OfficeTamura

アスベストの事前調査と工事の完了検査、諸外国では、利害関係のない第三者が行うことが義務付けられています。日本はレベル1・2の石綿除去工事でも第三者による調査の義務付けがないことで、違法工事がまかり通っています。 違法工事を防ぐためにも第三者による調査を義務付けるべきです。

2020-05-02 17:40:46