丸山天寿先生の「メフィスト同窓会、本ミス授賞式と各先生の印象」

丸山天寿 @tenjumaruyama

病院から帰宅。昨日まで京にいて楽しい思いをたくさんした。多くの煌くような作家先生方にお会い出来た。若い頃、東映の撮影所でバイトしたのを思い出す。有名人を間近に見て興奮し、帰宅してから友人達に自慢したものだ。年を食っても性格は直らない。そこで今日は「丸山天寿のお上り日記・その一」

丸山天寿 @tenjumaruyama

メフィスト同窓会。 何でもこの会での話の内容を外に漏らした者には天罰があたるそうだ。面白いのになぁ。「そんなものは今さら屁でもないや。当ててみやがれ」とは思うが、私には未婚の娘が三人いる。娘達を嫁に出すまでは罰が怖い。メフィスト同窓会の話を聞きたい方は早く娘を嫁に貰って下さい→

丸山天寿 @tenjumaruyama

以下、お会いしてお話をうかがった先生方の声の印象を。耳からの情報だけなので、実際は違うかも知れないが、ご容赦を。 清涼院流水先生の印象は抜き身の刀。考え方も語り口も切れ味鋭い、と言うしかない。未開の荒野を先頭に立って切り開いていく方。桑田次郎先生の漫画に出て来る切れ者科学者か→

丸山天寿 @tenjumaruyama

高田崇史先生は、大きな総合病院の院長先生。病状を的確に診断され、処方されるイメージ。去年お会いした時にも具体的なアドバイスを頂いた。拙の前作は高田先生の助言なくして完成しなかった。今回もまた具体的なアドバイスを頂いたから、早速、次回作に手を入れる予定。有難う御座います。→

丸山天寿 @tenjumaruyama

霧舎巧先生は、接待上手な敏腕営業部長だな。島耕作氏はきっとこんな感じだろう。そつなく会議や宴を進めて行かれる。石崎幸二先生はその接待を受けられる側の大会社の重役さんか。世間話が巧く社交性豊かな方の印象。お二人が話しておられるのを聞くと、会社の応接室にいるような気がする。→

丸山天寿 @tenjumaruyama

蘇部健一先生はとつとつとした話し方の大人しそうな方。いしいひさいち先生の漫画に出て来る近所のお兄さん。じつくりお話を聞きたかった。 浅暮三文先生と黒田研二先生は、明るい声と話題がマッチしていて飲み屋で女性にもてそうだ。健康なら飲み屋にお供したいところ。きっと面白いと思う。→

丸山天寿 @tenjumaruyama

森博嗣先生には小説作法をお聞きしたが（あんなに速く大量に執筆するには必ず秘密がある筈）、凄いやり方なので全く参考にならない。あれは天才にのみ許される手法で、普通の人間に真似は出来ない。ただひたすら、「へぇーボタン」を押し続けていた。お茶の水博士を連想させる気さくな天才博士。→

丸山天寿 @tenjumaruyama

高里椎奈先生。声の印象はごく普通のお嬢さん。NHKの「お姉さんと一緒」等に合いそうな優しい声。もっとお話出来れば良かった。 小路幸也先生。二時間ドラマで「冷静な監察医」役をされても様になるのではないかと思われる良い声の持ち主。ナレーションのお仕事をされてはいかがだろう。→

丸山天寿 @tenjumaruyama

天弥涼先生は優しい声の方。でも本ミスの二次会で、私の娘を連れて「丸山天寿は実は女だった」と言うお遊びをしておられた。案外茶目っけもあるみたい。騙された方御免なさい。天弥先生や氷川先生、こるもの先生は正体を隠されている部分もあるようなので詳しく書けない。許可があれば書きます。→

丸山天寿 @tenjumaruyama

そして、古泉迦十先生。先生の作品には強い憧れがあり、是非お話を伺いたかった。一次会ではお隣に陣取り、一人占めして不躾な質問をしまくった。申し訳ない。声の印象は「普段はごく真面目だか、ここぞと言う時には熱くなる歴史研究者」。そう、「星野先生の宗像教授の若かりし頃」に近いか。→

丸山天寿 @tenjumaruyama

イスラムと古代中国の思想について、いろいろと伺ったが博学にして柔軟。執筆の発想と方法をお聞きしたら、熱く語って下さった。『火蛾』の執筆は、私の想像を越える豊な情報と手法によってなされた物だった。「イスラム教徒ですか？」「いえ、そういうわけではありません。ですが、少し研究しました→

丸山天寿 @tenjumaruyama

次作は「古代中国物」と聞いていた。先生の書かれる古代中国作品。大いに興味あり。我ならで誰かは尋ねるべきぞ。「何故、それは世に出なかったのですか？問題があったのですか？何故十年も沈黙されているのですか？」と神をも恐れぬ質問をしたが、お怒りになる様子もなく冷静にお答えしてくれた。→

丸山天寿 @tenjumaruyama

その内容は一寸書けないが（宗教上の問題もあるし、ご本人の考え方もある）要するにタイミングの問題のようだ。一つの小説が出来上がるまでには、作家の中で大変な葛藤があると思う。新人の私が偉そうには言えないが、どんな作品でも作者が「この作品は完璧」と思える物は少ないのではないか。→

丸山天寿 @tenjumaruyama

私などは多少の齟齬があっても「まぁ、面白ければいいか」と思ってしまうが、そうでない先生方の方がはるかに多いと思われる。古泉先生の頭の中で、発表に至らぬ何かがあったのだ。その何かとは読者である私が立ち入ってはならない作家の聖域である。その聖域こそが作家の生命ではないか。→

丸山天寿 @tenjumaruyama

だが、発表されていない作品を期待する自由は読者にもある、と思う。大いなる読者である私はずうずうしくも「早く書いて出して下さい」と脅迫に近い事を言ってしまった。古泉先生御免なさい。しかし、先生は「分りました」と力強くお答えになったので、近い将来作品が読めるのではないか、と思う。→

丸山天寿 @tenjumaruyama

あまり長くやると、医者に叱られるので今日はこれまで。メフィストの他の先生方とはあまりお話が出来なかったのが残念。しかし、恥を知らぬ爺より厄介なものはあるまい。他にもさんざん失礼な言動をしてしまった。本ミスでの話はまた次の機会に。書いてはいけない事があったらそっと教えて下さい。

丸山天寿 @tenjumaruyama

メフィスト同窓会の翌日、本ミスの授賞式とパーティに紛れ込んだ。会場は人が多くてどうして良いか分らなかったが、世話好きの山口芳宏先生や我孫子武丸先生の後に付いて回って、たくさんの先生方に会わせて頂けた。以下、本ミス会での先生方の印象。くどいようだが、声と雰囲気だけの印象である。→

丸山天寿 @tenjumaruyama

まず、司会をされていた杉江松恋先生、直接お話しする事は出来なかったが、迫力のあるお声。福岡には男稼業の人間がたくさんいるが、その中の大物に近い声。どの世界でも上にいる者ほど腰が低く礼義を心得ているもの。何人か「長」の肩書を持つ方を知っているが、お声の鋭さはひけはとらないと思う→

丸山天寿 @tenjumaruyama

辻真先先生。二次会でお隣に座って長時間お話を伺った。漫画家志望だった私には憧れの方。緊張したが、思っていたよりも柔和な方だった。失礼だが田舎の村長さんのような好好爺。どんな悪ガキに対しても優しく語ってくれそう。貴重なお話をたくさんうかがえた。漫画家志望だった友人に自慢しよう。→

丸山天寿 @tenjumaruyama

光原百合先生。三次会で山口芳宏先生の紹介でお話出来た。というよりも私のホラ話を穏やかに聞いて頂いた。先生には「作品の題名を間違える」と言うとんでもない失敗をしたが笑っておられた。私の娘にも細かな心配りをされる優しい女性。小学校の保健室にいたお姉さん先生がこんな方だったな。→

丸山天寿 @tenjumaruyama

山口雅也先生、エレベーターの横で数分だけお話したが、視力の足りない者の執筆のノウハウを教わった。有難う御座います。少しだけ歴史のお話をうかがったが、特別の視点を持たれた鋭い方。面白そうなので次作が待ち遠しい。印象としては「孤高の一匹狼」自らの世界を切り開いて行く方に思えた。→

丸山天寿 @tenjumaruyama

さて、他にもたくさんの先生方にお会い出来たのだが、殆どお話する時間がなかったし、何処まで書いて良いのか加減が分らない。そこで今度は「お仲間」と私が勝手に思っている先生方。お会いする機会は少ないが、ツイッターを読んでいるから、多少間違えても謝れば許して貰えるのではないかと思う。→

丸山天寿 @tenjumaruyama

氷川透先生。去年のメフィスト同窓会でお会いした。「琅邪の鬼、読みましたよ」と言って下さった初めてのプロの先生。もの凄く感激した。覆面作家なので多くは語れない謎の人。地球を偵察に来ている宇宙人かも知れないし、少しおませな女子高生かも知れない。あるいは複数の人間かも知れない。→