- Oboro_sakamichi
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321 夏休みが明け、二学期の始業式の日。 〇〇は1人で通学路を歩いていた。 〇〇:俺はどうするべきなんだ… 花火大会以来、〇〇の悩みは尽きなかった。
2020-05-22 18:50:07323 渡:おはよう! 陽:お、おはよう…! 〇〇:お、おはよ… 美穂はいつも通り。だが陽菜は〇〇と目を合わそうとはしなかった。
2020-05-22 18:54:19325 美玖も特に変わった様子はない。 〇〇の脳内で夏休みの記憶がフラッシュバックする。 美穂に抱きしめられたこと、陽菜にキスをされたこと、そして美玖に「好き」と言われたこと___
2020-05-22 18:59:45326 渡:〇〇? 〇〇:あ、あぁ…どうした? 渡:聞きたいことはこっちだよ、ぼーっとしてたけど…大丈夫? 〇〇:だ、大丈夫だよ💦 この時、隣で陽菜が見つめていたことに〇〇は気づいていなかった。
2020-05-22 19:03:47327 4人はその後、他愛もない話をしながら学校に着いた。 美:じゃあ、私はここで 〇〇:おう 渡:じゃあね〜 陽:ばいばい!
2020-05-22 19:05:37328 美玖と別れた3人は教室に入る。 ガラガラ ク:おはよう! 3人:おはよう 久しぶりに会うクラスメイト達と挨拶を交わし、それぞれの席につく。
2020-05-22 19:08:39330 好:みんな久しぶりやなぁ、夏休みは楽しめたみたいで何よりや! でも、二学期は切り替えて勉強せなあかんで〜? 全員:はーい 好:それじゃ、始業式やから移動するで!
2020-05-22 19:15:05333 そして長ったらしい始業式を終え、教室に戻ってくるとすぐに授業が始まる。 しかし、 陽:…君、〇〇君! 〇〇:はっ…、な、なに? 陽:〇〇君、当てられてるよ!
2020-05-22 19:24:57334 教師:おい柊木、聞いてるのか? 〇〇:あ、すみません…少し考え事をしてました 教師:まったく…次は気をつけるように 〇〇:はい… 教師から注意を受けた〇〇。
2020-05-22 19:27:49335 陽:〇〇君、大丈夫? 〇〇:う、うん… だがその後も〇〇はどこか上の空な様子で、授業の内容はほとんど頭に入らないまま昼休みになった。
2020-05-22 19:30:33336 渡:〇〇、今日先生に注意されっぱなしだよ?大丈夫? 陽:もしかして、体調が悪いとか…? 〇〇:いや、体調は大丈夫なんだけど… 「2人が原因だよ」と言うわけにもいかず、適当に誤魔化す。
2020-05-22 19:33:44337 結局〇〇は半分ほどしか昼食を食べられず、午後の授業も手につかなかった。 そして帰りのホームルームが終わり、 好:それじゃあ、また明日も頑張ろな! 全員:はーい
2020-05-22 19:40:36338 クラスメイト達が教室を出ていく。 同じように〇〇も帰ろうとしたが、好花に呼び止められた。 好:〇〇君、ちょっと来てくれる? 〇〇:…はい
2020-05-22 19:43:39339 恐らく、今日の授業態度を注意されるのだろう…そう予想して、〇〇は好花と共に教室を出ていった。 そして教室には美穂と陽菜の2人だけになった。
2020-05-22 19:44:38340 渡:それで、話って何なの? 陽:美穂…夏休み中、〇〇君と会った? 渡:…会って、ないよ 陽:それ、嘘だよね… 渡:…どうしてそう思うの?
2020-05-22 19:47:25341 陽:私、見たんだ…美穂と〇〇君がカフェの前で抱き合ってたところ… 渡:…! 陽:ねぇ…どうして隠そうとしたの? 渡:それは… 陽:答えて、美穂…!
2020-05-22 19:49:39342 陽菜の追及に折れた美穂は、ゆっくりと口を開いた。 渡:ごめん、陽菜… 陽:…理由になってないよ 渡:私…〇〇のこと、好きになっちゃった
2020-05-22 19:52:22343 陽:…! 渡:陽菜の想いはもちろん分かってた…でも、いつのまにか〇〇を好きになってた自分がいたの… 陽:美穂… 渡:最低、だよね…友達の恋を応援しておきながら、同じ人を狙ってたなんて
2020-05-22 19:56:01344 美穂の目から涙が溢れる。 渡:ごめん、陽菜…私もう、陽菜のそばにいられない…! そう言うと、美穂は涙を拭うこともせずに教室を出ていってしまった。 陽:美穂…!
2020-05-22 19:59:53345 教室を走り去った美穂。その時、曲がり角で女子生徒とぶつかってしまった。 ?:いたた… 渡:ご、ごめんなさい… ?:こちらこそ…って、美穂?
2020-05-22 20:02:49