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Cafe 陽だまり7

〇〇の葛藤、そして決断。
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@Oboro_sakamichi

346 ぶつかったのは美玖だった。 美:美穂、泣いてる…? 渡:っ…! 美穂は何も言わずに再び走り出した。 美:ちょ、美穂!?

2020-05-22 20:05:18
@Oboro_sakamichi

347 そのまま美穂は去ってしまった。 美:どうしたんだろ…もしかして、陽菜と喧嘩でもしたのかな…? 美玖は陽菜の教室に向かった。

2020-05-22 20:08:46
@Oboro_sakamichi

348 一方その頃、〇〇は__ 好:着いたで 〇〇:ここは… 〇〇は好花に連れられ、校舎の屋上に来ていた。 〇〇:ここ、立ち入り禁止じゃないんですか?

2020-05-22 21:44:12
@Oboro_sakamichi

349 好:生徒が上がるのはあかんけど、私たち教師と一緒なら良いんよ そう言った好花は〇〇の方を向き、 好:それじゃあ、悩める若者のお悩みを聞こうかな? 〇〇:……

2020-05-22 21:46:04
@Oboro_sakamichi

350 好:もしかして、今日の授業態度を注意される、なんて思ってた? 〇〇:正直… 好:まぁ、もちろんそれは注意せなあかんかもやけど…普段真面目に授業受けてる君がそうなるってことには原因があるはずやろ?

2020-05-22 21:48:23
@Oboro_sakamichi

351 好:私のやるべきことは、注意することよりも悩みの原因を確かめることやと思ってる 好:だから、もし話せるなら…先生に話してくれへん? 〇〇:……

2020-05-22 21:50:39
@Oboro_sakamichi

352 好花の優しい眼差しに見つめられ、〇〇はゆっくりと語りだした。 〇〇:俺…告白されたんです、それも3人から 好:へぇ… 〇〇:でも俺は、その中から1人を選ぶことで他の2人との関係性が壊れてしまうんじゃないかと思って…

2020-05-22 21:57:58
@Oboro_sakamichi

353 〇〇:それに、その3人の仲までも引き裂いてしまうんじゃないかって… 好:そっか… 〇〇:結局、悪いのは俺なんです…自分のせいで人が傷つくのを見たくない臆病者だから… 好:それは違うよ 〇〇:え…?

2020-05-22 22:01:11
@Oboro_sakamichi

354 好:誰だって人を傷つけてしまうのは怖いよ…〇〇君だけじゃなく私も 〇〇:先生も… 好:でも、君には責任があるの。相手の気持ちに応える責任がね 〇〇:責任…

2020-05-22 22:04:23
@Oboro_sakamichi

355 好:気持ちを伝えるって、凄く勇気がいるんだよ?君に告白した子たちは、勇気を振り絞って行動したんだよ…もちろん、断られることも想定してね 好:だから、君には彼女たちの勇気に応える責任があるの

2020-05-22 22:07:38
@Oboro_sakamichi

356 好:それに、きっとその子たちは断られても変わらず接してくれると思うな 〇〇:…どうして、そう思うんです 好:君が思ってるより、女の子は強いんだよ? 〇〇:……

2020-05-22 22:11:46
@Oboro_sakamichi

357 好:だから、〇〇君もちゃんと決めなくちゃ、ね? 〇〇:そう…ですね 〇〇の顔は、屋上に来る前よりも少しだけ明るくなっていた。 好:よし、それじゃあ戻ろっか!

2020-05-22 22:14:21
@Oboro_sakamichi

358 _________________ 美玖が〇〇たちの教室に着くと、陽菜が教室の後ろの方に立っていた。 美:陽菜…? 美玖が陽菜のもとに駆け寄る。 美:どうしたの…?さっき美穂が泣きながら走っていったけど…

2020-05-22 22:19:02
@Oboro_sakamichi

359 その言葉を聞いた陽菜は、 陽:うっ…うわぁぁん! 美玖の胸元で突然泣き出した。 美:ちょっと…どうしちゃったの…? 美玖はわけも分からず、ただ陽菜が泣き止むのを待った。

2020-05-22 22:22:51
@Oboro_sakamichi

360 暫くして、 陽:うっ…ぐすっ… 美:もう落ち着いた? 陽:うん…ごめんね… そう言って陽菜がゆっくりと顔を上げた。泣き腫らした目は真っ赤だった。

2020-05-22 22:24:52
@Oboro_sakamichi

361 美:それで、いったい何があったの? 陽:実は… 陽菜は美穂とのやり取りを全て話した。 美:そんなことが…

2020-05-22 22:26:27
@Oboro_sakamichi

362 陽:美穂は何も悪くないの…私が、〇〇君を好きになったから… 美:…ううん、陽菜も美穂も、誰も悪くないよ。人を好きになることは何も悪いことじゃない 陽:美玖…

2020-05-22 22:32:39
@Oboro_sakamichi

363 美:同じ人を好きになるってことは、それだけ〇〇が魅力的だってことだよ。陽菜にとっても、美穂にとっても、私にとってもね 美:でも、選ばれるのは1人なんだよ…全員の想いが結ばれることはないの 陽:……

2020-05-22 22:36:05
@Oboro_sakamichi

364 美:だからこそ、私たちには覚悟が必要なの…どんな結果でも受け止める覚悟が 陽:覚悟… 美:もし陽菜にその覚悟がないなら、〇〇を好きでいるのはやめて 陽:……

2020-05-22 22:41:55
@Oboro_sakamichi

365 美:どうなの? 陽:私は…諦めたくない…〇〇君への想いを…! 陽菜の目には、力強い輝きが宿っていた。 美:…うん、それでこそ私のライバルだよ!

2020-05-22 22:48:03
@Oboro_sakamichi

366 陽:美玖、ありがとう…私、ちゃんと受け止めるよ。それがどれだけ辛い結果でも 美:うん…それに、美穂も覚悟はできてるはずだよ。あの子は強い子だから… 陽:そう…だね 美:それじゃあ、私は先に帰るね

2020-05-22 22:52:57
@Oboro_sakamichi

367 そう言って美玖が教室を出ようとすると、 陽:美玖! 美:なに? 陽:…ありがとう!

2020-05-22 22:55:47
@Oboro_sakamichi

368 美玖は何も言わず、軽く手を振って去っていった。 そして、角を曲がって陽菜から見えなくなると、 美:なんで敵に塩を送ってるんだろ、私… そう小さく呟いた。

2020-05-22 23:00:57
@Oboro_sakamichi

369 _________________ 〇〇が昇降口に着いた時、そこには美玖が立っていた。 美玖は〇〇を見つけると、〇〇の方へ歩み寄り… パシンッ

2020-05-22 23:06:34
@Oboro_sakamichi

370 左頬に手を当て、事態が飲み込めていない〇〇に美玖は言った。 美:〇〇…私、あなたが嫌い 〇〇:えっ… 美:あなたは優しすぎるから、私たち全員を傷つけないように行動する

2020-05-22 23:11:00