妹?アイドルだけど? 3

新米兄妹のお出かけ、後編です!
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@Oboro_sakamichi

1 あの後、俺は菜緒に連れられてモール内の洋服店へ。 菜:なぁ、こっちとこっち、どっちが良いと思う? 菜緒が2着の服を見せてくる。 〇〇:どっちもよく似合ってるけど…俺はこっちの方が好きかな

2020-05-31 13:42:44
@Oboro_sakamichi

2 菜:分かった! そう言うと、菜緒は俺の選んだ方をすぐにカゴに入れた。 〇〇:お、おい…そんな俺なんかの意見で簡単に決めて良いのか? 正直、俺はファッションには疎い。そんな人間の意見で決めてしまうのは…

2020-05-31 13:45:13
@Oboro_sakamichi

3 菜:いいの!だって… 〇〇:だって…何? 菜:な、何でもない…// 〇〇:えぇ…教えてよ? 菜:な、内緒!

2020-05-31 13:48:02
@Oboro_sakamichi

4 そのまま菜緒は顔を少し赤らめながら、レジの方へ行ってしまった。 〇〇:…まぁ、いいか! 会計を済ませた菜緒が出てくる。 〇〇:荷物、持つよ 菜:あ、ありがとう…

2020-05-31 13:50:28
@Oboro_sakamichi

5 〇〇:ん、もうお昼か…そろそろ何か食べるか? 菜:賛成! ということで、俺と菜緒はモール内のフードコートへ。 俺は親子丼、菜緒はオムライスをそれぞれ頼んだ。

2020-05-31 13:56:12
@Oboro_sakamichi

6 それぞれ料理を受け取り、テーブルに座る。 〇〇・菜:いただきます 俺は親子丼を一口。 〇〇:お、これは美味しいな…! 菜:こっちのオムライスも美味しい!

2020-05-31 13:59:18
@Oboro_sakamichi

7 すると、菜緒が俺の親子丼をじっと見つめる。 〇〇:菜緒、一口いる? 菜:ええの? 〇〇:もちろん、はい 俺は親子丼の器を差し出した。

2020-05-31 14:01:20
@Oboro_sakamichi

8 そして菜緒は親子丼を一口食べた。 菜:ん! 数回頷く菜緒。どうやらお気に召したようだ。 菜:お兄ちゃんも、一口いる? 〇〇:お、じゃあもらおうかな

2020-05-31 14:07:35
@Oboro_sakamichi

9 俺がそう言うと、菜緒はスプーンでオムライスをすくい… 菜:ほ、ほら!口開けて? 〇〇:…ん? 菜:だから…菜緒が食べさせてあげる 〇〇:いやいや、自分で食べられるから…

2020-05-31 14:10:32
@Oboro_sakamichi

10 菜:…菜緒やと、あかんの? 妹よ…そんな目で俺を見ないでくれ…! 〇〇:わ、分かったよ… 菜:ふふっ…はい、あーん そして俺はオムライスを食べた。

2020-05-31 14:13:54
@Oboro_sakamichi

11 菜:…どう? 〇〇:うん、美味しいよ 菜:やろ? 俺の返答に笑顔を見せる菜緒。ほんと、昨日とはまるで別人だな…

2020-05-31 14:15:55
@Oboro_sakamichi

12 昼食を食べ終えた後、 〇〇:これからどこ行こうか? 菜:んー、菜緒本屋行きたい 〇〇:了解 そして俺たちは本屋へ向かった。

2020-05-31 14:22:00
@Oboro_sakamichi

13 〇〇:じゃあ俺向こうの本見てくるから、30分後に入り口に集合な 菜:分かった 俺は菜緒と別れ、小説のコーナーへ。 〇〇:えっと…お、これ面白そうだな 目についた小説を手に取りぱらぱらとめくる。

2020-05-31 14:26:51
@Oboro_sakamichi

14 そんなことをしながら奥の角を曲がった時、 〇〇:うわっ! ?:きゃっ! 死角から出てきた人とぶつかりそうになった。

2020-05-31 14:27:58
@Oboro_sakamichi

15 〇〇:す、すみません! ?:いえ…私も不注意だったので その時、女性の足元にある一冊の本に気づいた。 〇〇:これ、あなたのですか? 俺がそう尋ねると、

2020-05-31 14:30:26
@Oboro_sakamichi

16 ?:あっ、そうです!ありがとうございます! その人は足元の本を拾い上げた。 ?:では、私はこのへんで… そして彼女は一礼して去っていった。 〇〇:あれ確か御朱印帳、だっけ…おっと、そろそろ約束の時間だ

2020-05-31 14:34:51
@Oboro_sakamichi

17 俺は考えるのを止め、集合場所へ向かった。 菜:あ、やっと来た! 〇〇:ごめん、待った? 菜:ううん、じゃあそろそろ帰ろ? 〇〇:そうだね

2020-05-31 14:37:02
@Oboro_sakamichi

18 そうして、俺と菜緒はモールを後にした。 ー帰り道ー 〇〇:どう?息抜きはできた? 菜:うん! 〇〇:なら良かった

2020-05-31 14:39:14
@Oboro_sakamichi

19 兄妹2人、並んで帰り道を歩く。 〇〇:しかし、昨日と今日とで随分菜緒の印象が変わったなぁ 菜:…お兄ちゃんは、どっちの菜緒が良かった? 〇〇:ん?俺は今の菜緒の方が好きかな 菜:す、好き…?

2020-05-31 14:42:57
@Oboro_sakamichi

20 俺の言葉を聞くと、何故か顔を赤くして狼狽る菜緒。 〇〇:どうした菜緒? 菜:な、なんでもない! そう言って菜緒が横断歩道を渡ろうとした時、

2020-05-31 14:45:06
@Oboro_sakamichi

21 〇〇:菜緒!危ない! 菜:え? 俺は菜緒の手を掴み、ぐっと引き寄せた。 直後、目の前を猛スピードで車が走り抜けていった。

2020-05-31 14:46:45
@Oboro_sakamichi

22 〇〇:ふぅ…菜緒、大丈夫? 菜:う、うん…ごめんなさい 〇〇:いや、菜緒が無事ならそれで良いよ。ほら、信号青だよ そうして俺が菜緒の手を離そうとすると、

2020-05-31 14:50:00
@Oboro_sakamichi

24 〇〇:な、菜緒? 菜緒が俺の手を握って離さない。 菜:…このままがいい 〇〇:お、おう… そして、手を繋いだまま帰ることに。

2020-05-31 14:52:54
@Oboro_sakamichi

25 手を繋いでから、途端に口数が減ってしまった俺たち。 その分、手から伝わる感触に意識が向いてしまう。 〇〇:(菜緒の手、小さいな…) 〇〇:(一体、この手にどれだけの期待や不安を抱えてるんだろう…)

2020-05-31 14:57:23