カレイドスコープ・オブ・ケオス＃10

ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

【今回のエピソードは】 邪悪な工業都市ナガシノではインターネットする人を無理矢理LAN直結させて爆発させ、その爆発エネルギーを鉄に混ぜて強い武器を作る非道行為が行われていた。領主リディーマーは邪悪なビッグニンジャだ。ニンジャスレイヤーはこの地のネット設備を奪取するべく乗り込んだ。

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【そして】 ネザーキョウはインターネット禁止の圧政国家だ。ネット禁止によって確保された帯域は、地獄めいたネザーオヒガンを現世に重ね合わせる邪悪魔術のリソースとして使われていた。今まさにその恐るべきシステムにメスが入ろうとしていた……！

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「スウーッ……！フウーッ！」そして……ゴウランガ！圧しつけられていたニンジャスレイヤーは……今まさに……リディーマーの足を……押し返し始めた！呼吸が深まるほどに、その瞳は赤黒の輝きを強めつつあった！「イヤーッ！」「グワーッ！」ニンジャスレイヤーはリディーマーを、撥ねのけた！ 0

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【カレイドスコープ・オブ・ケオス】#10 pic.twitter.com/OwJdkgbbna

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KRAAASH！よろめいたリディーマーの背中が塔の壁に衝突した。ビッグニンジャの質量によって最終処分塔は激しく震動し、湾曲した壁面に亀裂が生じた。ストコココピロペペー！そして今まさに、積み上げられたUNIXのモニタが一斉に、ジャンプする128体のポリゴン体と麻雀牌を乱舞させたのである！　1

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「何かすごいぜ……！」ザックは本能に訴えかける映像に怯んだが、すぐにコトブキを心配した。「大丈夫？」コトブキの見開かれた両目には「接続」の漢字が表示されている。LAN直結行為を継続しながら、コトブキは頷き、サムアップした。「おのれ……コシャク……！」リディーマーが唸る！　2

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「イヤーッ！」アナイアレイターが鉄条網を練り上げ、リディーマーに放った。リディーマーは茨めいて絡みつく鉄条網に構わず、裏拳を壁に叩きつけ、壁の亀裂をさらに広げた。「イヤーッ！」KRAAASH！「……イヤーッ！」KRAAASH！壁が砕け、異彩の空が露となる。更に彼は力を込めた！「イヤーッ！」　3

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「グワーッ！？」アナイアレイターの身体が宙に浮いた。鉄線ごと強引に引き寄せられたのだ！「貴様！ズガタッキェー！シュコーッ！」「グワーッ！」殴り飛ばされ、塔外へ放り出されるアナイアレイター！「出直せ！」たちまち、塔上空を旋回していたカイトゲニンがハゲタカめいて一斉に襲いかかる！ 　4

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「イヤーッ！」「グワーッ！」「イヤーッ！」「グワーッ！」落下しながら身を守るアナイアレイターを啄むように襲うカイトゲニン達！ジツ封じからの復帰を経たアナイアレイターは、この逆フーリンカザン落下状況を覆せるのか……？「行け！」ニンジャスレイヤーがアズールに叫んだ。　5

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「ここからは、おれのイクサだ！」「……！」アズールは瞬時に状況判断し、牽制のマグナム銃撃を残して、透明の獣にしがみつき、塔外に身を躍らせた。塔外壁を垂直に駆け下りる獣を掴みながら、アズールはアナイアレイターを襲うカイトゲニンを迎撃する。アナイアレイターは金色の目を光らせる！　6

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「イイイヤアーッ！」降下していった二人のニンジャの着地点で鉄条網が爆発し、市街を四方八方に駆け巡り始めた。だがニンジャスレイヤーはリディーマーに言い放った。「貴様の相手はおれだ」「シュコーッ！ネザーキョウに楯突く破壊者めが」リディーマーは全身にカラテを漲らせた。「やらせんぞ！」7

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「イヤーッ！」ニンジャスレイヤーが赤黒の炎痕を刻み、リディーマーの側面に回り込む。リディーマーはUNIXデッキの山からジャンクを掴み、無雑作に投げつける！「イヤーッ！」「イヤーッ！」ニンジャスレイヤーは昇り蹴りでジャンクを破砕し、スリケンを投擲！リディーマーは構わず、肩で突進！　8

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「イヤーッ！」「グワーッ！」ニンジャスレイヤーはバッファロー殺戮武装列車じみたリディーマーのビッグショルダータックルに弾かれ、塔外に射出されかかる！だが！「イヤーッ！」「グワーッ！？」跳ね戻ったニンジャスレイヤーの蹴りがリディーマーの横面に叩き込まれた！フックロープである！　9

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だが、リディーマーは踏み留まる！並のニンジャならば首が720度は回転しボトルキャップじみて撥ね飛んで死んだ筈！しかしリディーマーはビッグニンジャなのだ！「イヤーッ！」「グワーッ！」リディーマーはニンジャスレイヤーの足を掴んだ！「蚊め。握り潰してくれる！」　10

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「スウーッ……フウーッ！」ニンジャスレイヤーは瞬間的に呼吸を深め、全身をアイソメトリクス緊張させた。「グヌ！？」リディーマーは目を血走らせた。握り潰せぬばかりか、これは！「グワーッ！？」指の隙間から黒炎が溢れ出た！「コシャクナーッ！」たまらずニンジャスレイヤーを投げ飛ばす！　11

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赤黒の火炎車じみて回転しながら跳んだニンジャスレイヤーは、塔の壁にチョップを突き刺し、しばし制動した。彼は積み上がったUNIXのふもとで奮闘するコトブキ達を見た。既にゲニン達は全滅。モニタに映るのはハッキングの兆候らしきメガデモ映像。『ザリザリ……ニンジャスレイヤー＝サン！』　12

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ニューロンに声が繋がった。『啓示を与えようニンジャスレイヤー＝サン！我、デジタルオ……』「ここのシステムは使えそうか、タキ」ニンジャスレイヤーが問うた。『あ、ああ。その点は任せてくれるといい。神話的な活躍をしてシステムを掌握する……』「ここの主を潰す。準備しておけ」『OK……』13

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「潰すだと？増上慢に際限無き愚か者！」リディーマーが激昂し、破鐘めいた声を放つ。「ニンジャスレイヤー＝サン！左様な大層な名を名乗ろうが、貴様は所詮文明国の虫一匹。このカラテの地で貴様はネズミ袋の有様……」「勘違いしているようだな」ニンジャスレイヤーは眼光を滾らせた。　14

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「ここに貴様の兵隊はもういない。ふざけた生贄の機械は潰した。おれの目の前に、ただ貴様が居るだけだ。階の上に何がある？他に秘密があるなら、出してみろ」「貴様……！」「おれはこの塔をいただく。貴様はおれを止められはしない」「ほざけェーッ！」リディーマーが吠えた！　15

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「イヤーッ！」KRAAASH！リディーマーはUNIXジャンクを蹴り上げる！「イヤーッ！」殴り飛ばす！襲い来る鉄塊！「イヤーッ！」ニンジャスレイヤーは塔の壁を蹴って跳び、鉄塊を飛び渡って、リディーマーに迫った。「イヤーッ！」「イヤーッ！」ビッグチョップと飛び蹴りが衝突！　16

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弾き飛ばされたニンジャスレイヤーはゴロゴロと床を転がり、踏み留まった。(((カラテの密度が足りておらぬ！)))ナラク・ニンジャが示唆した。(((奴は質量において大きく勝る。ゆえにまともな打ち合いは時間の無駄よ。一撃を研ぎ澄ますべし。くだらぬ物理不可能を超えるカラテを繰り出すのだ！)))　17

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KRAASH！KRAASH！UNIXジャンクが降り注ぐ！「アイエエエエ！」ザックが悲鳴を上げた。コトブキはジョージとともに論理タイピングに集中している。危険なデッキが彼らの頭上に降ってきた！「イヤーッ！」それを弾き飛ばしたのはフィルギアの空中回し蹴りだった。「あぶねえぞ」ザックの傍らに着地！ 18

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「アンタ、そんな事できンの？」「ア？」「ニンジャみてえじゃん」「だろ」フィルギアはザックの頭に手を置いた。ザックはコトブキとジョージを示した。「二人はハッキングの橋渡しをやってんだ。守らなきゃ」「イヒヒヒ……頑張れる奴が俺しか居なくなっちまったな」「頼むぜ」「祈ったりしよう」　19

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「イヤーッ！」リディーマーがUNIXジャンクをコトブキ達に投げつける！「イヤーッ！」ニンジャスレイヤーがフックロープを放ち、ジャンクを引っ掛けてリディーマーに投げ返す！「イヤーッ！」リディーマーは振り払い、別のジャンクを投げつける！「イヤーッ！」ニンジャスレイヤーが阻止！投げ返す！20