遊びきれるゲームと遊びきれないゲーム

今年買ったゲームはあつまれどうぶつの森だった。今年の目玉作品である。今は中国産のゲームが旬の中、国産ゲームなんてと正直思ったのは事実だ。しかし遊んで考えが全て変わった。あつ森はあまりに魅力に富んだ名作ゲームだった。

2020-06-22 21:49:14

もちろん資源が豊富なことは大きい。歴史的に過去の名作のパロディがあり、そして自由度も高いなど、豊かな独自性がある。オンライン機能も追加機能も種類が多い。しかし、それ以上に大ヒット化を助けたのはあつ森が遊びきれるゲームだということ。

2020-06-22 21:49:15

あまりコラボの機会のないあつ森は、ゲームのテーマがコンパクトにまとまっている。そこに疑似的な生活を味わえて、オンラインを使えば世界中のプレーヤーと通信できる。廃課金になれるほど経済力のない子どもや学生でも限られた資源を満足に有効活用できるあつ森は本当にいい。

2020-06-22 21:49:15

ビジネスを考えるとこうした設計はハンデだ。課金で収益を上げられない。コラボの有料DLCも難しい。しかしそれが結果的にユーザーの若返りを助けている。子供や外国のユーザーから見限られることもなく、コロナ効果で今年一番の大ヒットゲームになった。

2020-06-22 21:49:16

同じく今年買ったゲームでは、龍が如く7も条件が似ていたが、課金要素に頼らないゲーム性は超大作で重要だ。今時のRPGゲームでは衣装、難易度、シナリオで追加課金が徹底されることが常識であったが、コラボの幅が狭いこういったゲームは不利であった。

2020-06-22 21:49:16

しかし世界常識的に見れば、中国のゲームのように、ゲームは基本的に課金に頼らないことが基本だ。つまり課金に依存するモデルではなく、基本料金で十分に楽しめるように設計することが重要なのだ。これは遊ぶ年齢層の幅の広いゲームでは常識である。

2020-06-22 21:49:17

その意味ではドラクエも、遊び切り型のゲームである。課金要素はごくわずか。ペルソナも、最近は基本料金で十分に楽しめるような構造になりつつある。問題はテイルズのゲームのような遊び切りではないタイプだ。

2020-06-22 21:49:17

とくにソニーのグランツーリスモはそんなのばかりである。超大作ゲームと思えないGTA型の有料コンテンツ、初回限定コンテンツが多数存在し、無駄に遊び方が多く、バンナムのテイルズにそっくりの学生殺しの構造だと感じた。グランツーリスモはユーザーの高齢化が止まらないだろう。

2020-06-22 21:49:18

GTSportsやGT6ほどひどい徹底ぶりは珍しいとは思うが、スマホゲームの課金スタイルをパッケージゲームに持ち込んだゲームはみんな大概である。問題は取り組みの有無だ。先述のペルソナのメーカーのセガは今日本でもユーザーから不評であることで有名だが、ゲーム性を上げる取り組みをしている。

2020-06-22 21:49:18

ペルソナではゲーム性の向上が作品を追うごとに徹底されており、ついには知名度でテイルズを抜いた。ゲーム性が改善すれば売り上げ本数も増え、次回作品もより良い作品作りが期待できる。こうしたゲーム性の改善と並行し、世界で売れる作品作りをしているのだから注目に値する。

2020-06-22 21:49:19

そのうち日本一ゲーマーに嫌われる大手メーカーの座はセガから日本で一番超大作での課金が徹底されているソニーやバンナムに移るのは時間の問題だろう。基本料金で楽しめないゲームは売れ行きも期待できない。

2020-06-22 21:49:19

どのみち貧困の低年齢化もあるから、先行きは暗く、もって10年以内だろう。人口ボリュームゾーンのロスジェネ世代がゲームの購買力を維持できなくなったタイミングでゲーム社会が破綻する。生き残りたいなら、イメージアップするなら、セガを見習い、バンナムソニーを反面教師にして対策をすべきだ。

2020-06-22 21:49:19