あゆちゃん(重度の心身障害者)は天使だ!―NHKスペシャルを観て
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あゆちゃん(重度の心身障害者)は天使だ!―NHKスペシャルを観て 再投稿 (当番組は放送終了したが、オンデマンドで視聴可能。)
2020-07-08 21:21:14このドキュメンタリーの制作者は、NHK青森のディレクター・坂川裕野さん(以下兄という)。彼の妹・亜由未(以下あゆちゃんという)は重い知的障害もつ重度の心身障害者である。2006年7月、相模原市の障害者施設で多数の入所者が刺され、十数人が亡くなるという痛ましい事件が発生した。兄は逮捕者の
2020-07-08 21:21:14「障害者は不幸を作ることしかできない」という言葉が許せなかった。自分の家族は不幸じゃないと伝えたくて、兄は1か月あゆちゃんにカメラを向けた。あゆちゃんは生まれて直ぐに、重い知的障害と脳性麻痺を患った。医者に「お子さんはお母さんとお父さんの区別はつかないかもしれない」と言われた。
2020-07-08 21:21:15お父さんが抱くと泣いたが、お母さんが抱くと泣き止んだー「母親にしてもらった瞬間だった」と母は述懐する。あゆちゃん、一か月介助体験をする兄に直ぐには心を開かない。そんな時ヘルパーさんから「あゆちゃんもお兄さんといい関係を作ろうと気を使ってますよ」と言われた。兄が部屋から出た後、
2020-07-08 21:21:15外からそっと見ていると、あゆちゃんはほっとした表情になるから分かるとのこと。兄の介助を受けるうちに、あゆちゃんは遂に、彼女がとてもご機嫌の時に発する言葉「いいよ」を兄にプレゼントした。夕食を食べさせるのと食後の歯磨きはお父さんの担当。ある晩お父さんが歯磨きを始めると、あゆちゃんは
2020-07-08 21:21:16大声で泣き出した。「お父さん、力を入りすぎ!」お母さんが注意した。お父さんはいつもの通りにやったと言うので、お母さんは「あゆちゃんは今までも痛かったけど、我慢してた!」と悟った。お母さんに抱かれて、「今までいっぱいがまんしてたのね!もう我慢しなくていいんだよ!」とあやしてもらった
2020-07-08 21:21:17あゆちゃん、歯磨きのやり直しのため口を開いた。ヘルパーさんに付き添ってもらって、兄はあゆちゃんを手押し車に乗せて散歩に出かけた。通りすがりのおばさんが寄ってきて、あゆちゃんと挨拶を交わした(と言っても、おばさんに「今日は暖かくなったね」と言われ、あゆちゃんは笑顔を返すだけだが)。
2020-07-08 21:21:17ヘルパーさんは「あゆちゃん、いろいろな方と挨拶します」と教えてくれた―「あゆちゃんは顔が広い」と兄は驚いた。兄の介助体験が一か月近くになった頃、群馬の大学に通っていたあゆちゃんの双子の妹が帰省した。あゆちゃんを手押し車に乗せ、兄姉妹三人で散歩に出かけた。近所を一回りして帰宅したが
2020-07-08 21:21:18家の中に入った後で、あゆちゃん「あー、あー」と泣くような声を出した。あゆちゃん、先日の歯磨き事件で、不満だったり、抗議したりするときは大声で泣けばいいことを学習したんだと皆の意見が一致した。兄姉妹三人での散歩、もっとしたかったのかもしれない。「あ・ゆ・ち・ゃ・ん・ち」という看板が
2020-07-08 21:21:19あゆちゃんのお家の前に掛かっている。自宅を「あゆちゃんち」として地域の人に開放している。お母さんは言う。「人間は社会の中で居場所があれば、幸福になれる。あゆみは保育園、幼稚園、小学校、遊園地、プール等々、あらゆる施設から断られ続けてきた。あゆみの居場所を作ってやることを目的に、
2020-07-08 21:21:19『あゆちゃんち』を創った。月に数回、英語教室とか太極拳とか、いろいろなイベントを行っている。」(「あゆちゃんち」のツイッターを覗いたら、合唱のイベントの時らしく、あゆちゃんの周りで大勢の大人が歌ってた。あゆちゃんは地域交流にも貢献してる!)「決して僕の家族は不幸なんかじゃない!」
2020-07-08 21:21:19という確信を胸に、兄は青森へ戻っていった。あゆちゃんは家族、ヘルパーさん、街の人、「あゆちゃんち」に集う人―全ての人を幸せな人に変える天使だと私は思った!歳を重ねた父母に代わる介助の体制ができることを心から願う。 2017年9月24日放送
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