〈戻ってきたウチナーンチュは危険人物?〉 ここで書かれているのは「沖縄県外で成功したウチナーンチュ」です。ここに書かれているエピソードは残念がら聞いたことがないので、こんなに陰湿な被害に遭っているのか分かりません。経験した方は教えてほしいです。
2020-08-23 19:35:11234頁中、あと106頁!ついに本題と同じ〈沖縄から貧困がなくならない本当の理由〉の章が! ちょっと休んで追い込みかけます。
2020-08-23 19:40:41過集中したためか頭痛が酷くなり、しばらく休んでいました。 再開します。えー、〈沖縄から貧困がなくならない本当の理由〉の章ですが、これまでのエピソードをもとに〈〜さらなる低賃金を生み出すという悪循環が生じているわけだ。〉としています。でも、その積み重ねが雑なので全然納得できない。
2020-08-23 22:53:40ただ、「沖縄社会が貧困なのは、貧困であることに(経済的)合理性が存在するからだ」という答えは、そこに至るまでの理屈が間違っているのに正しいと思いました。奇跡です(笑)。
2020-08-23 22:54:07ここから駆け足になるのですが、前提を間違えた答えをもとに話を進めているので、じっくり読む必要が無くなったからです。なので要点をいくつか。
2020-08-23 22:54:43現状を変えたくない、波風を立てたくない、目立ちたくない、失敗したくないウチナーンチュ気質(樋口氏が140万県民全員そうだと思っていたら凄いな…)が貧困の構造を作り出しており、さらに「自尊心まで低い」という大問題を抱えていることを披露する(な、なんだってー)。
2020-08-23 22:55:30その根拠として登場するのが、またまた樋口氏の教え子の沖大生たち(かわいそう…)。彼、彼女たちは自己肯定感が低く、無感覚である(もうやめてあげて…)。氏は、ウチナーンチュは背中に羽があるのに飛び立とうとしないと喝破…いや、まて。沖大生がまたウチナーンチュ全般にすり替わってる。
2020-08-23 22:57:09それはともかく、ドアマット人間の例えを出しつつ(後半になるにつれて例えが増えてくる)、〈貧困は経済問題じゃない。自尊心の低さが招く心の問題だ〉と結論づける…。 うーん読んでも読んでも分からない。これって逆で、貧困が人々の自尊心を低くする経済問題だとしか思えないのだけど。
2020-08-23 23:08:21樋口氏はウチナーンチュが「自分を愛せない人」だから貧困だし、自殺率も高いし、殺人・強盗・レイプも全国比率に比べて高水準(←このデータ本当に?)。依存症も深酒もDVも少年犯罪も児童虐待もそうだと畳み掛ける。ここらへんまでくると、もう笑えない。
2020-08-23 23:08:58もしかすると樋口氏は沖縄における貧困を大した問題だと思っていないのじゃないかな? 全ての問題をウチナーンチュの自尊心の低さに持っていこうとしてない? そもそもうちらってそんなに自尊心低かったっけ? ちょっと疲れた。
2020-08-23 23:09:28えーっと樋口氏によると「なんくるないさ」も今では苦しみからとりあえず逃れる麻酔剤と化して、ウチナーンチュを無感覚なら締め、ひいては無感覚な社会構造を作り上げているのではとまとめる。要はそんな人たちだから貧困なんだと言いたいわけです。
2020-08-23 23:21:30そして話は沖縄の長男問題へ。とにかく打たれ弱いし、親に反抗できないので自由がない。まるで逃げるのを諦めたサーカスの子ゾウだ。そんな彼らがリーダーになる構造が現状維持社会を作っているとする…ていうか、今は長男じゃない後継者も多いし、2020年に出た本でこの話をされても困る(笑)
2020-08-23 23:23:56ここからはさらにざっくり行きます。 樋口氏はこれらの問題に次々と解決策を提示してくれます。 「働かない男と、抱え込む女」→問題は自尊心が低いから 「二代目の試練」→問題は自尊心が低いから 「有能な人材を潰す人」→問題は自尊心が低いから 「女性登用が進まない」→問題は自尊心が低いから
2020-08-23 23:35:47読者からの「大体の問題は自尊心が低いからなのかよ!」というツッコミが入ることを予期して、樋口氏は「私たちの人生は自分を愛する旅である。その課題をクリアしないと、すべてのモノを手に入れても苦しみの人生を歩むことになる」と説く…。そういうこと?
2020-08-23 23:36:36うーん、まるでパンをよこせという群衆に「ケーキを食べたら良いんじゃね?」のたまうアントワネット…というのは言い過ぎか。とにかく、樋口氏が懸念する対症療法としての貧困問題の解決が先のような気がする。自尊心を高める前に、まずはお腹を膨らませなきゃ。
2020-08-23 23:37:27ここからは〈どうすれば自尊心を回復できるか?〉〈無関心が自尊心を殺す〉〈自分を愛する手助け〉と、いわゆる心のリハビリ的な方法について書かれています。環境に負けず頑張った才能ある教え子の体験談も書かれていて、気持ちが落ち込んでいる人には良いかも。
2020-08-23 23:51:43そして樋口氏の自分語りが始まります。沖縄のホテル再建、従業員からそっぽを向かれたこと。自分の至らなさ。そして始めた「愛の経営」と成功…。ここで、本書を通底する違和感の正体が判明します。この本は、沖縄の貧困問題を分析する本ではなくて、樋口耕太郎という男の生き様を書いているんです。
2020-08-24 00:00:31それならそうと「樋口耕太郎が考える沖縄から貧困を無くす愛の経営」とか、タイトルにハッキリと書いてほしかった。樋口氏が沖縄をどのように見て、どのように考えるのかは自由です。
2020-08-24 00:05:53今まで読みながらイライラしていた気持ちがここでスッキリしました(笑)。樋口氏がこう考えているのであれば、「自分はそう思いません」と返せば良いのですから。
2020-08-24 00:17:24それはともかく、樋口氏は誤解されやすい性格なのかもしれません。すでにこの本のタイトルの強烈さでそれが現れています。文中における根拠のない決めつけと思い込みもそうです。
2020-08-24 00:18:02それと、本書の終章〈これからの沖縄の生きる道〉で、沖縄の現状を(これまでに比べたら)ちゃんと書いているじゃないですか。ここに至るまで「樋口氏の沖縄の認識って古すぎるなあ」と思っていたんですよ? 構成に難ありとしか。
2020-08-24 00:21:39それと、本書の終章〈これからの沖縄の生きる道〉で、沖縄の現状を(これまでに比べたら)ちゃんと書いているじゃないですか。ここに至るまで「樋口氏の沖縄の認識って古すぎるなあ」と思っていたんですよ? 構成に難ありとしか。
2020-08-24 00:22:22とにかく、ウチナーンチュへの愛を説く前に、己を振り返ったほうが良いと思います。一方的な愛は人によっては暴力以上に怖いものです。僕はこの本にそれを感じました。(おわり) pic.twitter.com/KPKS4sikb8
2020-08-24 00:22:43ノンフィクション作家の藤井 誠二さん @seijifujii1965 が「沖縄から貧困がなくならない本当の理由」について的確に評されています。自著への反論について樋口氏が反論している一文を引用しているのだけど、その内容が…適当過ぎて言葉を失いました。 tabilista.com/05%e3%80%80%e4…
2020-08-24 19:13:20