タイラント・オブ・マッポーカリプス:後編 #4
「イヤーッ!」メジャードーモはアダマントに飛び込む!アダマントは磁力を働かせ、メジャードーモのサイを容易く奪い取った。鉄球がメジャードーモの体を手ひどく打ち据える!「グワーッ!グワーッ!」「オムラ・イチバン!」「オムラ……」KBAM!サイが力を帯び、爆発した。 44
2020-08-23 19:44:46「サヨ……ナラ」メジャードーモはジツを注ぎ込んだ指の形を目の前に維持したまま、がっくりと膝を付き、そのままうつ伏せに倒れ、爆発四散した。「ガガピガガー」一方のアダマントは至近のバクハツ・ジツに巻き込まれ、その顔面は抉れ、何より胸の年収表示版がエラーを起こしていた。 45
2020-08-23 19:46:56両手を振り回し、痙攣して後退するアダマントが、何かに引っかかった。ステルスをチラつかせながら、パルスは正確無比にアダマントの致命機関部を背後から突き刺した右手を引き抜き、「任務遂行」と呟いた。血と機械油を振り払った彼の掌には再び01の表情が瞬いた。非直結データ吸収ふたたび完了。 46
2020-08-23 19:50:59パルスは再びステルスをアクティベートし、タイクーンに背を向けて歩き出す。ネザーキョウが今後どうなろうと、キキョウの範囲外であるカタナ社のアジェンダが大きく変わる事はない。そういう判断である。彼はヘヴンリイと激しく打ち合うショーグネイターを視界に捉えた。 47
2020-08-23 19:54:39しかし……そんな彼であっても、次の瞬間に訪れた異状を無視することはできなかった。まるでその時、バトルグラウンドは……否、ホンノウジ・テンプル城の領域は……乱雑な酒場の中を天使が通り抜けた瞬間めいて、全てのカラテ応酬が、鬨の声が、息遣いが一瞬の谷間に落ちて、無音となった。 48
2020-08-23 19:58:54最も強く反応したのはニンジャスレイヤーだった。彼は瞬時にそのアトモスフィアの源に向き直った。体の内奥から黒炎が滾り、彼の全身を燃やしながら駆け巡った。……ゴーン。荒野を吹く風が、黒い砂塵を吹き流していった。タイクーンと青銅巨人の狭間。黒髪の女のニンジャが黒いマガタマを掲げた。 49
2020-08-23 20:02:30ゴーン。鐘めいた音を伴って、そこに黒いトリイが出現した。身を焼くような感情と共に、ニンジャスレイヤーは即座に理解した。黒いマガタマは即ちサツガイの力であり……それを手にした黒髪の女のニンジャは……サツガイの力を行使しようとしているのだった。 50
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