2020年度、エアミス研ランキング、総合ランキング、エロミスランキング

麻里邑圭人 @mysteryEQ

【7点】 井上真偽「ムシカ 鎮虫譜」 金子ユミ「千手學園少年探偵團 図書室の怪人」 フィン・ベル「死んだレモン」 森谷祐二「約束の小説」

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【6点】 折輝真透「それ以上でも、それ以下でもない」 玩具堂「探偵くんと鋭い山田さん２ 俺を挟んで両隣の双子姉妹が勝手に推理してくる」

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【5点】 綾辻行人「Another 2001」 有栖川有栖「濱地健三郎の幽たる事件簿」 井上雅彦「珈琲城のキネマと事件」 エリー・アレグザンダー「ビール職人のレシピと推理」 エルザ・マルポ「念入りに殺された男」 河合莞爾「カンブリア 邪眼の章 警視庁「背理犯罪」捜査係」

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三田千恵「天才少女Ａと告白するノベルゲーム」 ドメニック・スタンズベリー「白い悪魔」 萩原麻里「呪殺島の殺人」 はやみねかおる「令夢の世界はスリップする 赤い夢へようこそ -前奏曲-」 東川篤哉「君に読ませたいミステリがあるんだ」 ブラッドリー・ハーパー「探偵コナン・ドイル」

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真下みこと「#柚莉愛とかくれんぼ」 汀こるもの「探偵は御簾の中 検非違使と奥様の平安事件簿」 宮ヶ瀬水「推理小説のようにはいかない ミュージック・クルーズの殺人」 モーリーン・ジョンソン「寄宿学校の天才探偵」 吉田恭教「凶血 公安調査官 霧坂美紅」 ローレンス・オズボーン「ただの眠りを」

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【4点】 稲羽白菟「仮名手本殺人事件」 岡田秀文「首イラズ 華族捜査局長・周防院円香」 紺野天龍「錬金術師の密室」 竹町「スパイ教室02 《愛娘》のグレーテ」 円居挽「キングレオの回想」

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【3点】 竹本健治「これはミステリではない」 Ｍ・Ｗ・クレイヴン「ストーンサークルの殺人」

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【2点】 宇佐美まこと「黒鳥の湖」 桐山徹也「ループ・ループ・ループ」 平石貴樹「立待岬の鴎が見ていた」 三津田信三「逢魔宿り」 森川智喜「死者と言葉を交わすなかれ」

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【1点】 秋竹サラダ「祭火小夜の再会」 池田明季哉「オーバーライト ――ブリストルのゴースト」 玩具堂「探偵くんと鋭い山田さん 俺を挟んで両隣の双子姉妹が勝手に推理してくる」 櫛木理宇「虜囚の犬」 小島正樹「愚者の決断 浜中刑事の杞憂」 千田理緒「五色の殺人者」

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辻堂ゆめ「卒業タイムリミット」

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では、ここからはいよいよベスト３の発表です。

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第３位はこの作品。

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３位：結城真一郎「プロジェクト・インソムニア」【75点】新潮ミステリー大賞受賞作家による特殊設定ミステリ長編。夢の中で死ぬと現実でも死ぬという設定を活かした不可能犯罪と犯人当て、そして狂人の論理であるにも拘わらずこの設定だからこそ自然と受け入れられてしまう動機は圧巻の一言に尽きる。

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続いて第２位。

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２位：白井智之「名探偵のはらわた」【92点】鬼畜系特殊設定パズラーの旗手による特殊設定連作ミステリにして初の名探偵物。探偵対怪人の変形ながら怪人のモチーフとして昭和の猟奇殺人犯を持ってくる点が作者らしい。ロジカルかつエンタメ性の高い展開は間違いなく広い読者層に受け入れられるだろう。

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そして、見事2020年度を代表するエアミスランキング第１位に輝いたのはこの作品。

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１位：櫻田智也「蟬かえる」【121点】デビュー作「サーチライトと誘蛾灯」に続き昆虫好きの青年・魞沢が探偵役を務めるホワットダニット物の連作。今回謎を解くことで浮き彫りになるのは事件関係者の心情だけに留まらない。探偵役のキャラも掘り下げたことで物語としての深みも一層増した傑作である。

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【総評】 エアミス研が十周年を迎える2020年度は優れた短編集が多い印象があったがエアミスランキングもそれを裏付けるような結果となった。１位の櫻田智也「蟬かえる」は昆虫好きのとぼけた青年・魞沢が探偵役を務める連作ミステリシリーズの二作目だが、探偵役がホワットダニットを解き明かすことで

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人間ドラマを際立たせるだけでなく、同時に探偵役の内面も丁寧に掘り下げることで前作以上の高い完成度の作品に仕上がった。続く２位の白井智之「名探偵のはらわた」もまた連作ミステリだが、作者初の名探偵物であることに加え、作者が得意とするグロが一切出てこないということで