若者のライトノベル離れ。 数年前から某社担当さんとの間では「ブームとして強く見えるなろう系の(不遇社畜の)異世界転生無双系」と「実は中高生にリーチしてる現代学園ラブコメ」の乖離という話は何度も出てるんだよなぁ。
2020-11-24 00:31:00ラノベ作家。『封印魔竜が最強の仲間たちと~』(HJ文庫)ほか発売中! amazon著者ページはこちら。 amazon.co.jp/-/e/B004LP13GK
@kasai_sinya 失礼かと存じますが、質問をしてもよろしいでしょうか。 異世界転生物のブームは去りつつあり、現代学園ラブコメ物が流行りつつあると言うことでしょうか?
2020-11-24 12:07:42@003ryuusei003 あくまで私見ですが。 「異世界転生と学園ラブコメ、青春ものは実は読者層がカブってないので、一方が流行ってもう一方が廃れるという関係にはないのではないか」という話です。
2020-11-24 12:10:50@kasai_sinya 「なろう系」と「中高生向けラノベ」って、両方読んでいる人は居るけど、明確に市場が違うしなぁ。両取りをするのはとても難しいし、両方交えてライトノベルというのを論じたラノベ論ってのいうのは、基本的に誤っている可能性が高いので、眉に唾つけておいたほうがいいと私は思ってます。
2020-11-24 03:01:57SF、時代小説、ミステリとか色々編集してます。雪中ガンダム写真家。星敬さんの70年代からの全ライトノベル収集を公開・研究できるライトノベル図書館の設立に動いています(本当に日本最大級のラノベコレクションです)。
@kasai_sinya さんのおっしゃる通り、『「ブームとして強く見えるなろう系の(不遇社畜の)異世界転生無双系」と「実は中高生にリーチしてる現代学園ラブコメ」の乖離』ってのは、市場の違いとして明確にあるので、両方を混ぜたり、両者を区別せずにライトノベル論を語るのは、危険な気がします。
2020-11-24 03:35:47両方読む読者も居る。けれど「(不遇社畜系)異世界転生ラブコメ」は社会人経験やミリタリ知識のある30代以上男性がターゲットで、「中高生向け現代学園ラブコメ」は、元来&本来からの市場ターゲットである中高生向けだからなぁ。本の体裁からして違うし、描写も明確に別れているし続
2020-11-24 03:35:48言うなら、前者と後者では執筆している作家自体が違うから、前者中心の作家懇親会と、後者中心の新人作家受賞パーティーでは雰囲気すら違うという話もよく聞くし。私が個人的に考えている『ライトノベルの定義』からすると、「なろう系」は微妙にラノベではないんだよな、そう見えないけど。
2020-11-24 03:35:48私が個人的に考えるラノベの定義は、『子どもが子供のまま、大人に勝ち続ける話』です。前者の「(不遇社畜系)異世界転生ラブコメ」は、実は物語がスタートする序章の時点で、主人公が死亡&転生などの挫折をしている点で、厳密に適応すると私が考えるラノベからは、外れるんだよな。
2020-11-24 03:35:48一般小説の警察官モノでは、物語スタート時点やその前で主人公が離婚・捜査失敗で左遷・心に傷を追っているなどがあって、まぁシリーズ継続してくと理想的な警察官として描かれるのだけども、物語スタート前に挫折がある点で、「(不遇社畜系)異世界転生ラブコメ」に近いんだよな。構造としてですが。
2020-11-24 03:35:48「(不遇社畜系)異世界転生ラブコメ」と「中高生向け現代学園ラブコメ」は、両者ともに物語中では勝ち続けるど、前者は転生した時に挫折と成長(悪役令嬢ものだと転生する間に心入れ替えるとか)があるからなぁ。このあたり補助線として『鬼滅の刃』とか入れるとより解りやすくなるんだけど。
2020-11-24 03:35:48『鬼滅の刃』はラノベ的ではなくて、ビルドゥングスロマン・教養小説的な構造を持っているんですよね。「故郷を旅立つストーリー」「取り返しのつかない傷や喪失」「あまりに苦し過ぎる修行」「旅の中で、師匠や生涯の伴侶を得た後に再び平穏な生活を取り戻す」とか。
2020-11-24 03:35:49ちょっと話がずれた。てな感じなので、「(不遇社畜の)異世界転生無双系」と「中高生向け現代学園ラブコメ」を区別せずに、一括してラノベとして語るのは、間違っている可能性が高いですよ。市場の違う商品なので。原動機付き自転車と通学用自転車ぐらい違う。
2020-11-24 03:35:49一言で書くと、両者の違いは、「イニシエーション(成長儀式あるいは通過儀礼)の有無」なんだよな。転生はイニシエーションとはちと違うんだろうけど、なろう系はうまくごっちゃにして描いている。
2020-11-24 03:45:17