【枇杷先生特別講義7】患者さん全員にマスクをつけてもらうと、患者さん全員にPCRをするより安全です

枇杷 @loquat_priest

いいことを教えます。 患者さん全員にマスクをつけてもらうと、PCR検査で捕まえられなかったコロナ罹患の患者さんからの院内感染リスクも下げることができます。 PCR検査を全員に毎日行うことはできませんが、マスクは毎日つけてもらうことができます。

枇杷 @loquat_priest

マスクを着けられない方もいるだろうし、お願いしても聞いてくれない人もいるかもしれませんが、PCRで見逃す30%もいないでしょう。 マスクを着けていただくよう説明するのに人手はほとんど要りません。高額な機械や試薬も要りません。マスクを着けるときに、スタッフが感染することもありません。

枇杷 @loquat_priest

いわゆるコロナ病床で、適切な防護を行っているスタッフに感染が起きたという事例は報告されていません。果物の知る限り、マスクをしない患者さんに対して眼の防護が不十分だった例のみで、この事例はクラスターになっていません。

枇杷 @loquat_priest

もし感染事例があれば大ニュースになる（強い報告バイアス）という中で報告がないということは、逆説的に「適切な防護を行っていれば、コロナウイルスの院内感染を防げる」ことの強いエビデンスとなっているのです。

枇杷 @loquat_priest

反対に、検査によるスクリーニングを行っているのに院内感染が生じた事例は少なくとも北海道と大阪の総合病院で2事例あり、どちらもクラスターです。少なくともスクリーニング単独では、新型コロナの院内感染を防げないことは間違いありません。

枇杷 @loquat_priest

単独では防げないとしても、スクリーニングの上乗せでさらに感染を減らせる可能性については、第2波まっただ中で新宿区の大学病院が行った実績として、6224人中2人の陽性者を発見できたというデータがあります。 twitter.com/sakamotofumie/…

F. Sakamoto,MPH,CIC 🌻🇺🇦坂本史衣 @SakamotoFumie

こちらです。 sciencedirect.com/science/articl…

2020-12-11 18:12:08

枇杷 @loquat_priest

感染対策も医療資源を使います。なんでも全部できれば言うことはありませんが、どこに力を注ぐかは選ばないといけません。防護が最強とは言っても、入院患者さん全員にコロナ病棟の対応なんかできっこありません。

枇杷 @loquat_priest

そこで、少ない努力で少しでも最強に近づけるべく、患者さんと職員がみんなマスクをしましょう、できない場合は目の防護を追加しましょう、そこから徹底しましょう。手と環境もできる範囲できれいにしましょう、となっていくわけです。

枇杷 @loquat_priest

限られたエビデンスからどこに力を入れていくか、これは病院それぞれの事情もあって何がベストかは一概に言えないでしょう。スクリーニングする余力のある施設はやればいい。でも、網戸の穴から入ってくる虫の対策をするのに、ゴルフ場のネットを張ってこれで安心とやってたら危ないのです。