1.震災直後、僕は被災地に駆けつけ、炊き出しや瓦礫撤去といったボランティアができないことにもどかしさを感じていました。むしろ、迷惑をかけるだけだろう、と。けれど、震災から一ヶ月ほどが経ち、食糧や生活に必要最低限の物資が届きはじめた報道を見て、次第に心境に変化が表れはじめました。
2011-07-24 22:11:312.次に重要なのは、被災地の方々が「もう一度、希望を捨てずに生きていこう」と前向きな気持ちを取り戻していくことではないだろうか。そして、そのためのお手伝いなら、僕にも何かお役に立てることがあるのではないだろうか、と。そんな気持ちから、五月上旬、僕は仲間とともに被災地へと向かった。
2011-07-24 22:17:033.破壊された街並み。大切な人を失った悲しみ。被災地では、想像以上に胸を締めつけられる場面が多くあった。だが、それと同時に、希望を失うことなく、前を向いて歩み出した人々と出会うこともできた。彼らは、輝いていた。だから、僕は新刊のタイトルを『希望 僕が被災地で考えたこと』とした。
2011-07-24 22:23:294.僕がいちばん頭を悩ませたのは、そんな人々と別れるとき、どんな言葉をかけたらよいのだろうか、ということだった。難しいことだとわかっていながらも、相手の立場を慮ってみる。「頑張ってください」「頑張りましょう」「元気を出してください」――どれも、僕のなかでは、しっくり来なかった。
2011-07-24 22:27:335.結局、僕が選んだのは、「また、会いましょう」という言葉だった。絶望的な状況のなかでも、少しでも未来を感じられる言葉にしたかったから。未来に光を感じてほしかったから。「また、会いましょう」と。そして、東京に戻ってきた僕は、その言葉を口約束にだけはしたくないと、ずっと思っていた。
2011-07-24 22:31:546.そして、その約束を果たす日が、やってきました。明日から、また被災地へ行ってきます。今回は3日間しか確保できなかったので、訪れる場所も限られてしまうと思うけど、僕なりの、僕だからこそできることを意識しながら、3日間を過ごしてきたいと思います。現地から、またつぶやかせてください。
2011-07-24 22:38:25みなさん、明日からの被災地訪問に向けて、熱いメッセージをありがとうございます。「前回の訪問時には、どんな活動をしたのか?」というご質問が多く寄せられていますが、始球式や特別授業など、こちらに詳しくありますので、お読みいただければ幸いです。http://amzn.to/r51Jlt
2011-07-24 23:00:48